時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

新型コロナウイルスの奇々怪々:ステルスウイルスか否かの問題は重要

  新型コロナウイルスは感染病の世界的な拡大という保健衛生上の問題と、「新型コロナウイルス事件」とも表現すべき人為的な問題が、複雑に絡み合っているように見えます。その理由は、以下のような奇妙な状況を看取することができるからです。本日は、第一に、新型コロナウイルスの特性が明らかにされていないという奇妙な状況について扱います。

 

  同感染病は、世界各地で既に患者が発生しておりますので、世界各国の医療機関や細菌研究所、並びに医療・保健衛生関係の国際機関などは、新型コロナウイルスの患者から採取したウイルスを分析し、その正確な特性を明らかにし、世界に向けて公表することができるはずです。しかしながら、いまだこうした分析結果は、どこの機関からも出されておりません。この問題が、重要である理由は、ウイルスの特性が感染拡大の防止と治療に欠かせない情報であることにあります。

 

  まず、新型コロナウイルスの人体における潜伏の如何は、特に、感染拡大防止策の策定に大きく関わってくることを指摘することができます。ウイルスには、様々なタイプがあり、水疱瘡エイズウイルスのように、長期にわたって体内に密かに潜伏し、感染者の抵抗力が弱った時点で、症状が表面化してくるステルスウイルスがあります。

 

  仮に、このウイルスが、長期にわたって感染者の人体に残る型のステルスウイルスであるのならば、たとえ症状は出ずとも、一たび、陽性反応が出た患者さんを、隔離する必要が生じてまいります。①水疱瘡エイズウイルスよりも遥かに強いその感染力、②肺炎などによる即効性のある致死率、③将来、抵抗力が弱まった時点(10年後?)における致死率からいたしますと、かつてのハンセン病患者さんのように、新型コロナウイルスの感染者を一生涯にわたって隔離する必要も認識されてくるわけですので、極めて厳しい感染防止対策なのですが、こうした厳しい措置を採らなければ感染拡大を防止することは不可能であることになるのです。すなわち、新型コロナウイルスがステルスウイルス型であった場合、陽性反応者は、容易に殺人者となってしまうのです。

 

 プリンセンス・ダイヤモンド号の乗客で、陽性反応が出たものの、症状が治まった人々は、既に下船されたそうですが、仮に、新型コロナウイルスが、長期潜伏型のステルスウイルスでありましたならば、500名に近いこれらの人々は、キャリアーとなって感染拡大をもたらす可能性が高いのです。家族間感染が多いことを踏まえますと、プリンセンス・ダイヤモンド号の乗客の同居家族は、極めて複雑な気持ちで、乗船されていた家族を迎えたことになるのではないでしょうか(最悪の場合、10年後の死を覚悟して、家族を迎えなければならないという残酷な状況)。

 

 このように考えますと、新型コロナウイルスの人体における潜伏の如何は極めて重要な情報なのですが、この肝心かなめの情報は、なぜか公表されておりません。また、新型コロナウイルスの特性に関する情報が、何等かの理由によって、かりに入手不可能でありましたならば、通常は、最悪な事態に備えた対策をとるべきを、なぜか、日本国政府は、ステルスウイルス型ではないと想定した甘い対応を採っております。この点は、WHOも同じであり、あたかも、感染拡大に協力しているかのようです。

 

  こうした疑問点に、新型コロナウイルス問題には、「新型コロナウイルス事件」といも表現すべき人為的な問題が見えてくるのではないでしょうか。