時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

トランプ(前)大統領はイルミナティ―の謀略の罠にかかったのか

 ヒトラーの「ゲルマン至上主義」のすり替え問題、すなわち、ヒトラーが、啓蒙思想と結びついていた「ゲルマン至上主義」から啓蒙思想を外して、替わって野蛮主義と結びつけ、「ゲルマン至上主義」と称して大々的に喧伝し、ドイツ人を野蛮へと誘導した問題は、昨今の米国国会議事堂占拠事件とも関連しております。

 

 イルミナティ―の常とう手段の一つは、敵側にイルミナティ―の隠れメンバーを潜ませることによって、勝手に言葉、スローガンの定義を変えて、文明から野蛮へと人々を誘導するというものです。

 

 そもそも米国国会議事堂前に共和党トランプ政権支持者が集まった目的は、不正選挙によって民主主義を破壊することで、権力の座に就こうとしている民主党側に対する抗議として、国会議事堂前に集まり、その数の大きさでバイデン氏の大統領就任への反対の意思を示すことにありました。トランプ(前)大統領のツィターによる呼びかけの目的もこの点にあったようです。すなわち、「国会議事堂前に集まろう」というスローガンを打ち立て、そのスローガンの定義は、「集まった人々の数の大きさで、如何に多くの人々が、不正手段による権力の簒奪者として、バイデン氏の大統領就任に反対しているのかを示そう」というものでした。

 

 ところが、こうして集まった人々の中に、イルミナティ―の隠れメンバー達があったようです。この人びとは、「国会議事堂前に集まろう」というスローガンの定義を「数による反対の意思表示」から「暴力的国会議事堂の占拠」に変えて、勝手に議事堂内に侵入して、占拠してしまったのです。中には、二本の角のあるバイキングの帽子を被った人もあり、報道された映像からは、どう見ても一般市民には見えず、テロリスト風情の人々が多かったようです。

 

 フランス革命ロシア革命天安門事件のいずれも、理知的・平和的抗議活動に始まり、その中から過激派が出現し、事態は野蛮な暴力主義へと向かったという特徴があります。

 

 このように考えますと、トランプ(前)大統領は、イルミナティ―の常とう手段の罠にかかったと考えられ、こうした罠に気づくべきであったと言えるかもしれません。