対馬の盗難仏像は無条件で返還を

　近代国家の原則を無視して、対馬から盗まれた仏像の返還を拒否している韓国。この事件をきっかけに、日本国民の韓国に対する評価はがた落ちとなったのですが、日本国政府も、ようやく重い腰を上げて、仏像返還のために外交交渉を始めるそうです。

　日本国政府が返還交渉に乗り出すことで、膠着していた状況は好転しそうな兆しも見えるのですが、懸念すべき点もあります。それは、韓国側が、仏像の返還の見返りとして、日本国に対して、何らかの要求を条件として付けてくることです。この事件、れっきとした文化財盗難事件なのですから、韓国が、ユネスコ条約に基づいて、速やかに仏像を対馬に返還すべきことは、当然過ぎるほど当然のことです。にもかかわらず、韓国側が、国際法上の義務を放棄した上に、返還に見返りを要求するとしますと、この事件は、盗難に加えて、一種の”人質事件”の様相を呈してくるのです。

　日本国政府は、これまで、韓国に対しては寛大な政策を実施してきましたので、今回もまた、安易な譲歩をするのではないかと心配になります。仮に、”身代金の支払い”によって仏像が返還される前例が造られますと、今後、同様の事件が頻発する可能性もあります。日本国政府は、対馬の盗難仏像については、無条件返還の方針を貫くべきと思うのです。

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