時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

ドイツ慰安婦像設置問題-鍵を握る愛媛県松山市

 昨年末の日韓慰安婦合意の文書には、「韓国政府は、今般日本政府の表明措置が着実に実施されるとの前提で、日本政府と共に、今後、国連等国際社会において、本問題について互いに非難・批判することは控える」との一文があります。先日、日本国政府から慰安婦支援財団に10億円が拠出され、前提を充たしているにも拘わらず、ドイツのフライブルク市に、欧州初の慰安婦像が設置されると報じられています。

 日韓慰安婦合意は、二つの点で韓国側によって”抜け道”が造られてしまっております。その一つは、ソウルの日本大使館前の慰安婦像の撤去が努力目標とされたために、そのまま放置されている点であり、もう一つは、地方自治体や民間の団体の活動は、同合意の枠外に置かれてしまったことです。このため、ソウルの慰安婦像はおろか、ドイツを含め、海外諸国での慰安婦像はむしろ増加しており、国際社会における慰安プロパガンダには、全く歯止めがかかっていないのです。

 日本側としては、またもや韓国に”煮え湯を飲まされた”ことになるのですが、地方自治体が合意の枠外にあるならば、日本国側の地方自治体にも活動が許されることとなります。フライブルク市のケースでは、姉妹都市の韓国水原市長の働きかけによるものですので、同じく同市の姉妹都市の関係にある日本国の愛媛県松山市も、慰安婦の実像を説明した上で、フライブルク市に反対の要望を伝えることができる立場にあります。高松市には、日本国の名誉回復のために、是非とも、フライブルク市に対し、韓国側が主張する日本軍慰安婦強制連行説や性奴隷説が虚偽であることを説明し、慰安婦像の設置を思い止まっていただくようお願いしていただきたいと思うのです。

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