時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

ローマ史に学ぶ“徴用工問題”にも通じる民族問題

本日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が、記事を書かせていただきます。ローマ史におけるローマ・エジプト統合問題が現在にも通じている理由は、米国映画『クレオパトラ』が、イルミナティーによる現在進行中の黒人至上主義の問題を重ねて描いていると推測されるほど、民族の相違の問題が、人類普遍の問題であることにあると言えるかもしれません。
 
なぜならば、現在、日韓関係の崩壊をもたらす可能性があるほど大きな問題となっている所謂“徴用工問題”も、そもそもは民族の相違によって引き起こされているからです。1910年の所謂“日韓併合”によりまして、朝鮮民族は、朝鮮籍ではありましたが、大日本帝国の国民となりました。“日韓併合”の背景には、李朝の借金の肩代わり問題に絡んだイルミナティーの謀略があった可能性につきましては、本ブログにて扱っておりますが、こうして日本国民となった朝鮮民族の方々が、大日本帝国に対して愛国心を持っていたのか、否かにつきましては、否であったと考えることができます。それは、李朝が、朝鮮民族の同意を得ずして、大日本帝国との間に日韓合併条約を締結したからです。すなわち、上から勝手に朝鮮民族を日本国民にしてしまったのが、李朝であったからなのです(日韓併合の全責任は、李朝側にあるのでは)。
 
従いまして、第二次世界大戦が起こりますと、日本人は、国家存亡の危機にあって、ひたすらに母国を守ることのみを考え、大日本帝国のために進んで徴兵・徴用に応じ、戦局が悪化いたしますと、“供出”として私財まで提供するようになったのですが、一方、朝鮮民族にとりましては、第二次世界大戦への協力は、迷惑以外何物でもなかったはずなのです。太平洋戦争で、仮に、日本側が勝利した暁には、米国のいずれかの州の知事にしてもらおうとしていた朝鮮籍の日本国民もあったとのことですので、戦争への捉え方が、日本人と朝鮮人の間では、相当の温度差があったと考えることができます。
 
このように、民族の相違によって大きな意識の違いがありますので、元徴用工であった朝鮮民族の方々は、給与が未払いとなったことをめぐっても、日本国を憎むようになり、日本国に何としても未払いの給与を支払わせようと考えるに至ったと推測することができるのです。
 
無論、徴用工への未払いの給与の支払いをめぐりましては、「日韓請求権協定」が結ばれておりますので、既に、解決済みであり、未払い給与は、韓国政府が当然支払うべきです。にもかかわらず、発生した“徴用工問題”は、異なる民族によって統合国家をつくることが、如何に難しく、むしろ大きな民族紛争が生じる可能性を示唆しているのです。
 
今、なぜ、日韓関係が崩壊であるのか。元祖民族紛争とも言えるローマ史のローマ・エジプト統合問題には、学ぶべき点が多いのではないでしょうか。

 
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(続く)