時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

香港においてなぜ犯人の引き渡し問題が引きがねとなったのか:“政治犯”の大量発生が予測される2050年問題

本日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が、記事を書かせていただきます。中国共産党政権が“悪い子”でありながら、その悪い子ぶりを非難・批判いたしますと、政治犯にされてしまうという問題は、かなり深刻な問題であると言うことができます。別の表現を採りますと、中国共産党政権という「カルト病」の患者は、「ウルトラ自己中心主義」の持ち主ですので、国民が共産主義という詐欺思想以外の思想を持つことを禁止し、共産主義思想を否定する人々のすべて排除することで、共産主義一党独裁を維持しようとしているのです(かつて、カンボジアポルポト政権は、「ウルトラ自己中心主義」にもとづいて3000万人のカンボジア人を虐殺)。
 
この点が、人々が、「共産党によって自由を奪われている」と認識する最大のポイントであろうかと考えることができます。理性的、論理的に考えて間違っている思想につきまして、それが、間違った思想であると発言することは当然のことなのですが、共産党に乗っ取られている国家権力によって発言者が逮捕されてしまうという世界は、悪魔の世界以外何者でもないからです。
 

香港市民には、知性が高く、理性的な人々が多いようですので、共産党一党独裁に対して批判・非難する人々が大部分を占めているようです。このことは、1国2制度の期限が切れた2050年には、“政治犯”が、大量発生する可能性を示しております。今般の犯人の中国本土への引き渡しをめぐる条例案に対する反発は、香港市民が、こうした香港の未来を見据えた行動であるのかもしれません。現在の香港市民、そして、その子や孫の世代におきまして、言論の自由を奪われ、政治犯にされた人々は、中国大陸の何処へか移送され、二度と香港に戻ってくることがない、となりましたならば、誰でもが抗議行動に参加するのではないでしょうか。


 

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(続く)