時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

切り裂きジャック事件の結末と『二都物語』の結末の類似

 今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。TVの「ヒストリー・チャンネルHistory Channel」にて放映中の『アメリカン・リッパ-AmericanRipperアメリカの切り裂き男)』につきまして本ブログで扱っておりますが、昨日放映された内容は、極めて興味深いものでした。
 
昨年の12月23日付本ブログにて、英国ロンドンで発生した「切り裂きジャックJack the Ripper」事件の犯人は、米国シカゴ市で発生した「アメリカの切り裂き男American Ripper」事件の犯人はハーマン・H・ホームズH. H. Homesという同一人物であり、イルミナティー(「黒いユダヤ人」の国際組織)と関連がある可能性について述べましたが、昨日の内容は、以下の点において、それを補うものとなっておりました。
 
1)イルミナティー問題を扱っていると考えられるディケンズの『二都物語』の結末は、死刑を宣告された主人公のチャールズの身代わりに、容姿の似ている別人が処刑されるというものであるが、逮捕・収監され、死刑を宣告されたホームズの身代わりに、別人が処刑された可能性が高い(逃亡中のホームズは、私立探偵社のピンカートン社による追跡によって逮捕される)。
 
2)ホームズは妻を三人娶っており、隠れイスラム教徒、もしくは、重婚に寛容な「黒いユダヤ人」であったと推測される。
 
3)ホームズには協力者が多数おり、やはり組織犯であった可能性が高い。ホームズは、その組織の長と考えられる「ボス」に手紙を書いていた。
 
4)逮捕時のホームズの所持品に瀉血用のメスがあり、被害者の血液を抜くという方法で殺人を行っていたとも推測される。食用の肉から血を抜くのはユダヤの風習であり、ホームズは、被害者を家畜と見なしていたと考えられる。
 
1770年代、フランス革命の時代、イルミナティーが強固な組織を設けた都市は、パリとロンドンの二都でしたが、「切り裂きジャック」と「アメリカの切り裂きジャック」の時代である1880年代には、シカゴ市が加わり三都となっていたと考えられることにつきましては、昨年の12月2日付本ブログで述べました。イルミナティーは、こうした都市を中心に巨大な国際組織を世界中に張り巡らしており、国家権力やマスコミにも大きな影響力を持っていたと推測されます。ホームズは、その組織力を利用して生き延びたようであり、それはまた、イルミナティーという組織の底知れぬ不気味さを示唆していると言えるでしょう。

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(続く)