時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧

二次補正2.7兆円による円高・株安対策のリスク

本日、管国家戦略相は、二次補正で2.7兆円規模の円高・株安対策を行う方針を示したと伝わります。しかしながら、この政策、特に株安対策には、相当のリスクが伴うと思うのです。 何故ならば、まず、円高を抑えるためには、政府が、円売りドル買い介入を行…

債務償還費の廃止で財政破綻?

財務省OBの談話を引いて、景気対策のために44兆円を上回る国債を発行するためには、歳出に占める10兆円の債務償還費を廃止すればよい、とする内容の記事が日刊ゲンダイに掲載されたそうです。この主張によりますと、さらなる国債発行を財務省に迫るこ…

全国学力テスト―教育のレベル・アップのための基礎データでは

国民の耳目を集めてきた仕分け作業では、全国学力テストも削減対象となり、事業の縮小が提言されているようです。その理由が、何を調査しているのか分からない、というものなのですが、全国レベルの学力の調査は、その後の地方自治体、学校、教員、生徒およ…

仕分け作業―予算の組み替えに過ぎないのでは?

歳出の”むだ”をなくす、という政府の基本的な方向性そのものについては、国民の多くに異論はないはずです。しかしながら、”むだ”を削って新たな事業を始める、ということならば、仕分け作業は”むだ”の削減作業ではなく、予算の組み替え作業に過ぎないのでは…

仕分け作業から民主党の方針を読む

行政刷新会議が、国民に対して充分に説明責任を果たしているかと言いますと、そうではないようです。説明がない以上は、国民は、仕分けの結果から、民主党の削減方針を読まなければならいと思うのです。 報道されている結果から見ますと、民主党が削減対象と…

優れた仕分け人なら成長の芽は残すはず

現在、民主党政権下で行われている”むだ”な予算削減のための仕分け作業は、世論調査によれば評価が高いとされながらも、科学技術関連予算の相次ぐ削減には、相当の非難もあるようです。本日も、ノーベル賞受賞者である野依博士が、スーパー・コンピューター…

多文化共生社会は自治区の容認?

先日、朝日新聞社が、多文化共生社会を根拠に、定住外国人への地方参政権付与を支持する論説を掲載した言います。多文化共生社会とは、複数のエスニック集団が、それぞれある一定の地域に集住して共存する状況を意味しますので、地方参政権を認めることは、…

中国は他国の腐敗もやめるべき

中国政府は、腐敗防止を主たる目的として、権力を、企画立案、執行、監査の三部門に分散させる行政機構改革を行うと報じられています。自国の腐敗防止も重要課題でしょうが、他国を腐敗させる行為もやめていただきたいと思うのです。 他国を腐敗させる行為、…

市長選後の判断では沖縄への責任転嫁になるのでは

普天間基地の移設問題については、首相と外相の意見が食い違い、また、首相の発言も二転三転しているようです。鳩山首相は、名護市の市長選の結果を受けて最終的な判断を行う意向と報じられていますが、市長選の結果が、政府の判断の前提となるとしますと、…

民主党政権のアフガン支援策は平時の政策では?

インド洋での海自の給油活動から撤退するために、民主党政権は、その代替案として、アフガニスタン警察への財政支援、治水や農業支援、元タリバン兵の職業訓練などを実施する方針と伝わります。しかしながら、これらの政策は、戦闘が終結してから行うべき平…

日本国の支援はアフガニスタンを腐敗させる?

先日公表された世界汚職度ランキングによりますと、アフガニスタンの清潔度は、下から二番目という芳しくない評価を受けたようです。民主党政権では、年額にして900億円という多額の資金援助をアフガニスタンに行うそうですが、この支援、一つ間違います…

民主党政権は安全保障より社民を優先?

普天間基地移設問題については、民主党内部でも見解の不一致が見られることに加えて、連立を組んでいる社民党は、硫黄島やグアムへの移設を求めると言います。鳩山首相の発言のぶれは、社民党との連立維持が原因とも憶測されていますが、第一に考えるべきは…

子ども手当―政策見直しの制度を

民主党がマニフェストに掲げた子ども手当は、ついに、OECDから再検討を提案されたと報じられています。第三者から見ても、明らかにおかしいと見なされる政策については、それを止めさせる仕組みが必要なのではないかと思うのです。 この提案に対して、民主党…

研究開発減税縮小―民主党政権の刹那的思考

本日の新聞報道によりますと、昨日、財務省が税制要望査定を取りまとめ、各省に提示したと言います。政治主導を打ち出していますので、この査定も民主党政権の方針を反映させたものなのでしょうが、研究開発減税を縮小する一方で、中小企業の交際費の一部に…

普天間基地県外・国外移設なら自衛隊の駐留を

民主党政府は、普天間基地を沖縄県外や海外に移設したとしたら、どのようなデメリットがあるのか真剣に考えたことがあるのでしょうか。メリットは、もちろん、沖縄県民の方々の騒音被害の軽減なのですが、デメリットの方は、沖縄を含めた日本国の防衛体制と…

権力を私物化する小沢幹事長

定住外国人への参政権問題について、民主党の小沢幹事長は、韓国民主党代表との会談で、”参政権問題は、私が民団と約束したことだ。約束は守られるべきだ”と述べたと言います。この発言から察しますに、小沢幹事長は、日本国の権力を私物化しようとしている…

将来の発展の芽を摘む民主党の事業仕分け

民主党政権下で設置された行政刷新会議では、明日の日本国を支える技術として期待されていたスーパー・コンピュータの開発予算を凍結見直しとするそうです。子ども手当ての財源を確保するためなのでしょうが、科学技術に対する予算を削減することは、子供た…

経済大国中国への支援はむだな予算では

急激な経済成長を遂げた中国は、今や経済大国になりつつあります。その結果、軍事費や宇宙開発費への予算も増大し、我が国の安全保障上の脅威にすらなっています。こうした状況を考慮しますと、大国中国に関連する予算は、むだな予算の筆頭に挙がるのではな…

予算編成システムの再構築を

民主党政権では、歳出のむだを省くために、予算の仕分け作業を進めており、そのテレビ中継といった斬新な手法が注目を集めているようです。しかしながら、真に改革すべきは、予算編成のシステムなのではないでしょうか。 もし、民主党の説明が正しければ、日…

鳩山首相は共有主義者なのか?

定住外国人への地方参政権付与法案は、今国会での提出は見送られるようです。以前から、鳩山首相は、”日本列島は日本人だけのものではない”と発言したことで物議を醸しておりましたが、もしかしますと、首相は、共有主義者なのではないかと思うのです。 この…

外国人参政権問題―沖縄は中国の施政下に?

普天間基地の移設問題について、民主党政権では、沖縄県民の方々の意思を尊重する意向を示しております。また民主党の政策案には、「沖縄移民1000万人構想」があり、今後とも地方分権を進めるとしています。これらの政策が全て実現するとしますと、将来…

外国人参政権問題―外国人の基本権は既に守られている

報じられているところによりますと、外国人への地方参政権付与問題について、鳩山首相は、付与する理由は外国人の権利を守るためと答弁したそうです。しかしながら、国際法において求められている基本権の保護は、日本国では、既に実現していると思われるの…

沖縄米軍基地―騒音対策という解決方法

沖縄の米軍基地に対する反対運動では、基地周辺に居住しているの方々の騒音による健康被害が問題とされているようです。そこで、この問題の解決方法として、徹底した騒音対策も考えられるのではないかと思うのです。 (1)住宅の防音設備 騒音公害の専門家…

外国人参政権―法案提出よりも調査報告を

民主党は、外国人に地方参政権を付与する法案の提出の検討に入ったと報じられています。国民新党代表の亀井氏は、慎重な対応を求めたそうですが、まずは、法案を提出する前に、外国人参政権について、徹底した調査を行い、問題点を明らかにしたうえで、国民…

国債増発が日本の企業を変えた?

赤字国債の発行に伴うマイナス面ついては、これまで、各方面から指摘がありますが、日本企業の経営の在り方にも、若干の影響を与えたのではないかと思うのです。これは、あくまでも仮説ですが・・・。 政府が国債を大量に発行しますと、それは、金融機関ある…

民主党は党組織の民主化を

民主党政権が発足してからというもの、日本国の政策決定のプロセスが、トップ・ダウン型に変化してきたことは、誰もが気づくことかもしれません。与党である民主党では、小沢幹事長に決定権が集中しているとも報じられており、民主党の”民主”という看板は、…

官僚は悪か―日本国が財政の優等生であった頃

民主党政権は、日本国の政治を歪めた元凶として、官僚叩きに邁進しているようです。しかしながら、殊に、日本国が財政の優等生であった頃とは、大蔵官僚が財政をコントロールしていた時期であったことを考えますと、無碍に官僚が悪いとは言い切れないように…

中国人民解放軍幹部の発言は脅かし?

東シナ海のガス田問題をめぐり、中国の人民解放軍幹部が、「うまく解決できなければ、小規模の衝突も考えられる」と述べたと報じられています(日経新聞本日付朝刊)。この発言、よくよくその意図を推し量ってみますと、もしかしますと、日本国に対する軍事…

中国の市場経済化が万国の労働者を苦境に?

民主党政権では、労働政策として、最低賃金の引き上げ、製造業への派遣禁止、再就職支援・・・など、さまざまな政策を総動員しています。しかしながら、日本国が抱えている雇用問題の根本原因は、人件費を武器とした中国の急激な経済発展にあることを考えま…

国会議員の仕事は法を作ること

管副首相・国家戦略担当相は、国会議員を100人を行政組織に配置する法案を、1月の通常国会で通したい意向を示しそうです。この構想が実現されれば、国会議員の役割を踏み越えることになるのではないでしょうか。 真偽のほどは分かりませんが、管氏は、日…