時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

2013-11-01から1ヶ月間の記事一覧

アメリカの民間機の事前通告容認

ニューヨーク・タイムズの報道によりますと、アメリカ政府は、中国が設定した防空識別圏(ADIZ)に関連し、民間航空機の飛行予定の中国への事前通告を航空会社に促す方針とのことです。この問題に対して、日米両国は協力を約してきましたので、果たして、日…

緊張の前線にある米軍・自衛隊・海保に感謝

中国が、東シナ海一帯に一方的に設定した”防空識別圏”は、米軍機、自衛隊機、海保機の上空飛行により、事実上、無力化されることになりました。当空域には、中国戦闘機も飛行を開始したと報じられており、まだまだ安心できる状況にはありませんが、中国の挑…

無法国家韓国は国際法を盾に離於島を守ることができるのか?

1952年1月、韓国は、一方的に李承晩ラインを設定し、挙句、竹島を不法占拠しました。国際法に違反する行為でありながら、今日でも韓国は、反省するどころか、この暴挙を正当化しています。 一昨日、中国が東シナ海一帯に”防空識別圏”を設定したことを機に(…

中国から聞こえる軍靴の音に耳を塞ぐ人々

中国による尖閣諸島領空を含めた東シナ海一帯における防空識別圏の一方的な設定は、中国国防省が、識別圏全域を自国の管轄下に置くことを宣言したに等しく、否が応でも、日中間の緊張が高まっております。明らかに中国の領土的野心に基づく瀬戸際作戦なので…

日本書紀偽書説を否定する日本書紀紀年法

今日は、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。今回のテーマは、日本書紀紀年法です。 『日本書紀』に用いられている年代表示は、「日本書紀紀年法」と称されています。『日本書紀』におきましては、神武元年の紀元前660年から持統…

まずは朝鮮統治関連の日本側資料を公開しては

特定秘密保護法案をめぐっては、場合によっては”永遠に資料が公開されない可能性がある”とする懸念の声があるようです。最長60年との修正案もあるそうですが、この件についてふと疑問に思うことは、過去の情報や資料の扱いです。 今年に入り、韓国国内におい…

納得できない内閣府世論調査-日本国民は自虐的なのか?

内閣府が昨日発表した世論調査では、過去最悪の80.7%が中国に「親近感がない」と回答したことが注目されていました。しかしながら、昨今の尖閣諸島をめぐる中国の行動を考えれば当然の数字であり、驚くほどではありません。それよりも驚愕したのは、日韓…

秘密保護法に反対するマスコミこそ最大の隠蔽主義者

特定秘密保護法案に対して、マスコミ各社は、揃って反対の声を上げているようです。しかしながら、よく考えても見ますと、日本のマスコミほど、国民に情報を隠してきた組織はないのではないかと思うのです。 中国に関する報道については、中国政府と日本のマ…

秘密保護法案-皇室には隠すべき情報があってはならない

公務員による情報漏洩を防ぐために制定される秘密保護法案。国民の知る権利との兼ね合いが問題となっておりますが、それでは、皇室情報は、どのように扱われるのでしょうか。 最近に至り、マスコミ報道とはいえ、東宮家に関する情報や映像が、あたかも北朝鮮…

安重根とは何者なのか?-暗殺事件の謎

韓国の朴大統領が、中国の習主席に対して安重根の記念碑を建設に協力を求めた件をめぐって、日韓間で、批判の応酬が続いているようです。しかしながら、実のところ、安重根という人物については、数々の謎が残されています。 今般、在日米国大使としてキャロ…

”新資料発見”でまたも墓穴を掘る韓国

一昨日、韓国のメディアは、”在日韓国大使館の移転作業に際して、50年代に作成された併合時代の新資料が発見された”ことを報じました。発見された資料が、戦時徴用、関東大震災、並びに、3.1独立運動の被害者名簿ということで、韓国側は、これらの名簿に基づ…

‘領有権問題’とかかわる『日本書紀』の信憑性

今日は、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。今回のテーマは、日本書紀偽書説への反論です。なぜ、日本書紀偽書説に対して反論する必要があるのかと申しますと、我が国現存最古の官撰の史書である『日本書紀』の史書としての信憑性…

あまりに欲張りな韓国-日本国による巨額な在朝鮮資産の請求権放棄

在日韓国大使館から、戦時中における朝鮮半島での動員に関する名簿等の新たな資料が発見されたと報じられおります。作成時期は1950年代であり、日韓交渉に際して準備された資料ではないかと憶測されているそうです。 今後、韓国政府は、この資料を既存の資料…

対馬における韓国企業による自衛隊隣接地購入問題―土地利用の設定はWTOの枠外

昨日、小野寺五典防衛相が、海上自衛隊の基地周辺の土地を韓国系企業が買い漁っている件に関連して、現状の視察に対馬を訪れたそうです。観光事業が目的であるならば、自衛隊基地周辺に集中する必要はありませんので、韓国企業の土地購入の背景には、政治的…

日本人を狙った生野区通り魔事件ー検察審査会の出番では

今年の5月22日に、大阪市生野区新今里の住宅地で起きた生野区通り魔事件。昨日、大阪地検は、韓国籍の容疑者を不起訴処分としたと報じられました。この事件、面識のない不特定多数の人を狙った点において”無差別”と表現されていますが、その実、日本人をター…

日中韓共同歴史教科書-火に油を注ぐ韓国の大統領

韓国の教科書が、自国礼賛と歴史の美化に満ちており、事実を無視した虚像を描き出していることは、海外の研究機関によっても報告されています。日韓対立の一因も、自国中心の捏造の歴史を日本国に押し付けようとしてきた、韓国側の傲慢な態度にあります。 と…

徳洲会事件―創価学会の住民票移動の真偽は如何に?

職員にノルマを課してパーティー券を売りつけるなど、公職選挙法違反に問われている医療法人徳洲会グループ。この事件、選挙における不正な組織活動にメスを入れるチャンスともなりそうです。 選挙における不正な組織的活動は、徳洲会グループの専売特許では…

カジノ解禁は”賭博場開帳”-刑法違反を問うべきでは

現在、国会では、カジノの解禁に向けて議連が結成され、法案の成立を目指して活発に活動しているそうです。具体的な制度作りも進んでいるようですが、カジノが、刑法で禁じられている”賭博場開帳”であることを忘れています。 本日の産経新聞でも、大阪商業大…

正倉院の「木画紫檀棊局」が松で作られている理由は製作者の意匠上のアイデア

今日は、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。今回のテーマは、正倉院御物の「木画紫檀棊局」の製造地問題です。 本年4月に、宮内庁が、‘正倉院御物の「木画紫檀棊局」は朝鮮製ではないか’と発表して物議をかもしています。調査の結…

韓国政府竹島公式サイトの真偽パート15-不都合な事実を隠す韓国

ようやく、本日、韓国政府の公式サイトの15のQ&Aの最後に辿りつきました。Q15は、さしずめ、韓国による”侵略開き直り宣言”の如くです。 韓国のサイトで最も不誠実な点は、GHQが引いたSCAPINやサンフランシスコ講和条約を紹介しても、国際法違反として…

韓国政府竹島公式サイトの真偽パート14-ICJ提訴拒否の呆れる韓国の言い分

昨日のQ13では、サンフランシスコ講和条約をめぐる経緯について説明しましたが、続くQ14では、1954年における日本国政府からのICJ共同付託の提案を拒否した理由を述べています。韓国側の言い分は、どれも、国際社会を納得させるには程遠いものです。 サイ…

韓国政府竹島公式サイトの真偽パート13-サンフランシスコ講和条約

韓国の公式サイトのQ13は、サンフランシスコ講和条約の内容を尋ねる設問です。この問答においても、韓国は、自国に都合の悪い情報を隠し、読者に誤った”認識”を受け付けようとしています。 韓国は、回答においてサンフランシスコ講和条約第2条(a)、即ち、…

韓国政府竹島公式サイトの真偽パート12-SCAPIN

竹島に関する資料を正確に読むと、韓国側の言い分が間違いであることが判明する現象は、Q12でも見られます。韓国公式サイトのQ12では、二つの連合国総司令部の覚書(SCAPIN)を挙げて、連合国は、日本国に対して竹島を放棄させる意思があったこと主張して…

韓国政府竹島公式サイトの真偽パート11-カイロ宣言に従うべきは韓国

韓国政府の公式サイトのQ11は「1943年、連合国が第2次世界大戦終戦後の日本領土に関する基本方針を明らかにしたカイロ宣言はどのような内容ですか。」というものです。韓国政府は、カイロ宣言に記されている「日本は暴力と貪欲によって奪取した全ての地域か…

韓国政府竹島公式サイトの真偽パート10-「沈興澤報告書」で墓穴を掘る韓国

韓国の公式サイトでは、Q10として、「沈興澤報告書」を紹介しています。日本国では、あまり知られていませんが、沈興澤とは鬱陵島の郡守であり、竹島の島根県への正式に編入した翌1906年3月に、島根県調査団が同島を訪問した際に接受した人物です。 島根県…

韓国政府竹島公式サイトの真偽パート9-日本の竹島先占は有効

韓国政府のサイトのQ9は、1905年の日本政府による竹島の島根県編入の国際法上の有効性を問うものです。この問いに対して、韓国側は、竹島編入時期が、日露戦争に当たることから、”韓国に対する侵奪過程の一環”であり、国際的な効力はないと主張しています…

韓国政府竹島公式サイトの真偽パート8-石島=独島は詐称

竹島に関する韓国政府の公式サイトのQ8では、「1900年、大韓帝国(日清戦争後の1897年に改名)が獨島を鬱陵島管轄と明示した「勅令第41号」とは何ですか。」という質問を設定しています。勅令には「郡庁は台霞洞に置き、区域は鬱陵全島と竹島(竹嶼・Bouss…

韓国政府竹島公式サイトの真偽パート7の3-太政官指令は竹島放棄を意味しない

Q7については、前置きが長くなりましたが、本日は、明治10(1877年)年3月の太政官指令に見られる「竹島(鬱陵島)外一島」の記載が、韓国の主張するような日本国政府による現在の竹島放棄を意味しないことについて説明したいと思います。なお、太政官指…

韓国政府竹島公式サイトの真偽パート7の2-太政官指令と混乱する島名

昨日の記事では、太政官指令が作成された頃、日本と朝鮮半島の間の島々について、名称の混乱があったことを説明しました。それでは、日本国では、当時、この混乱に対して、どのように対応していたのでしょうか。実のところ、この頃、竹島(磯竹島とも…)と呼…

韓国政府竹島公式サイトの真偽パート7の1-太政官指令と混乱する島名

本日のQ&Aは、韓国が自国の領有権主張の主要な根拠としている明治10(1877)年の「太政官指令」です。韓国のサイトでは、「お伺いの趣、書面竹島(鬱陵島)外一島の件は、本邦と関係無しと心得るべきこと。」とあることから、外一島を現在の竹島と決めつ…