時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧

自民党憲法改正案と二つの保守の流れ

自民党の憲法改正案は、保守層を取り込むため、復古的な色彩が強いとも評されています。天皇の地位につきましても、改革案では元首とされているようですが、ここで一旦立ち止まって、日本国の保守というものについて考えてみる必要はありそうです。 19世紀の…

中国は”裸の王様”か

『裸の王様』は、誰もが良く知っている物語です。王様は裸だ!という子どもの叫びで、これまで成り立っていた虚構の世界が崩れてしまうというストーリーです。名古屋市の河村市長の南京事件の発言に、つい、このお話を思い出してしまうのです。 南京事件につ…

河村市長の南京事件発言―中国の洗脳を解くチャンスか

名古屋市の河村市長は、あらためて南京事件に関する発言の撤回を拒否したと報じられています。中国側は、ヒステリックに反応しているようですが、この騒動は、中国の洗脳を解くチャンスでもあると思うのです。 一般の良識と常識を備えた国から見ますと、中国…

残念な被災地の子どもたちの要望

昨日、ニュースを見ておりましたところ、被災地の子どもたちが大臣室を訪問して懇談すると企画が報じられていました。この映像で驚いたことは、子どもたちの一人が、学校の校庭に建設されている仮設住宅を撤去してほしい、と要請したことです。 この要望、我…

山口組と北朝鮮―日本政府も制裁を

日本で結成された指定暴力団であり、かつ、その構成員が日本語をしゃべりながら、実は、北朝鮮の末端機関のような役割を果たしている、ということが、実際にあるらしいのです。 アメリカ政府は、山口組に対して資産凍結などの経済制裁を科したそうですが、こ…

中国は嫌がらせよりも南京事件に対する疑問への回答を

名古屋市の河村市長の勇気ある発言に対して、中国側は反発を強めており、自国民に対して”名古屋に行くな”と呼びかけているそうです。 南京市から来日した訪問団に対して、河村市長が問いかけたことは、”南京事件はなかったのではないか”という疑問です。これ…

NHKは経費削減を

昨日、NHKのクローズアップ現代という番組で、ハリウッドの世界的に著名な監督であるスティーブ・スピルバーグ氏へのインタヴューを放映していました。この番組の最初の方しか見ていませんので、内容については詳しくは分からないのですが、その費用を想像し…

竹島の日―韓国による不法占拠である証

本日は、島根県が制定した竹島の日です。現在、竹島は、韓国政府によって不法に占拠されていますが、韓国側は、”歴史的にも、法的にも、独島は、我が国の領土であることに疑いない”と主張して、頑として、自らの不法占領を認めようとはしていません。 しかし…

母性からの死刑廃止論はエゴ

被害者とその遺族の方々の無念な思いが通じたのでしょうか、昨日、光市母子殺害事件の犯人の死刑が確定しました。その一方で、死刑廃止論には、母性からの援護という新たな現象も見られるようにもなりました。 母性からの死刑廃止論とは、自分の子どもが死刑…

NHKの受信料は高過ぎるのでは

近年のNHKの質の低下は著しく、ニュース以外、ほとんどNHKの番組は視聴しないという人も少なくありません。公共放送としての使命感も倫理観も喪失したのでは、存在意義は薄れてゆくばかりです。問題山積なところですが、加えて、NHKの受信料は、高過ぎると思…

あまりに奇妙な小沢事件―隠し録音の謎

検察審査会によって強制起訴された小沢氏。一昨日の東京地裁において、元秘書の石川議員の証言が証拠として採用しないことを決定しましたが、この顛末、今後とも、様々な波紋を呼びそうです。 この事件は、実に奇妙です。もし、起訴内容が事実無根であるなら…

橋下大阪市長とヒトラーの違い

昨日のブログ記事では、橋下大阪市長とヒトラーとの共通点について指摘したのですが、本日は、両者の利害について触れてみたいと思います。橋下市長もヒトラーも、右翼の位置にありながら、独裁と革新志向という点において共通しています。その一方で、両者…

橋下大阪市長は右翼なのか

共産党の志位委員長が、大阪氏の橋下市長をヒトラーになぞらえて批判したと報じられています。共産主義も一党独裁容認ですので、独裁批判は自己批判でもあると思うのですが、果たして、橋下氏は、右翼なのでしょうか。 右翼を正確に定義することは難しいので…

外国人参政権教科書問題―参政権は政治的権利

福岡県では、外国人参政権の否定は差別に当たるとする記述を含む中学公民の教科書の採用について、教育委と採用を決定した学校を相手取り、採用取消を求める裁判が起こされるそうです。この問題、憲法が”権利”を分類していないことにも原因があると思うので…

自民党は日本の投資立国化案の再考を

自由民主党は、次期総選挙の準備として、政策綱領の素案を作成中とのことです。その素案の中に、俄かには信じられないような政策方針を発見し、わが目を疑いました。それは、”貿易立国から投資立国への大転換”です。 投資立国となる、ということは、国内での…

NHK「平清盛」―反社会的ドラマでは

NHKの大河ドラマ、「平清盛」の視聴率は、さらに低下したと報じられています。低視聴率の原因については、専門家などから様々要因が指摘されていますが、この作品の設定に含まれている反社会性もマイナス要因なのではないかと思うのです。 実のところ、筆者…

米スタバ韓国人差別事件は差別なのか

本日、極めて奇妙な事件が報じられていました。事件の現場はアメリカなのですが、果たして、報じられている行為が差別に当たるのか、いささか疑問なところなのです。 事件の顛末は、以下の通りです。韓国人が、アトランタにあるスタバで、店員からカップを受…

リーダーシップ型民主主義は時代の先端か

何かと注目を集めている大阪維新の会は、政策綱領として「船中八策」を公表し、いよいよ国政進出の準備を整えつつあります。八策の中には首相公選制も含まれていますが、ハシズム流の公選制には、不安もあります。 不安な理由とは、橋下氏の構想している首相…

明治と平成の”維新”は正反対

最近、明治維新と言いますと、何故か、テレビドラマなどでも、坂本竜馬が中心人物のように扱われており、大阪の維新の会でも、竜馬にあやかって「船中八策」を政策綱領として作成するそうです。しかしながら、明治と平成の維新とでは、目指すべき方向も、時…

日本のギリシャ化は地方から?

本日の新聞記事によりますと、神奈川県の債務残高は、3.5兆円と過去最高を記録するそうです。予算規模も、1.7兆円と歴代2位であり、財政の悪化は止まりそうにありません。 現在までのところ、財政問題への関心は、主に国債に集中していますが、地方もまた、…

不安な橋下大阪市長の貯金税案

橋下大阪市長率いる「維新の会」では、定員400名の政治塾の塾員を募ったことろ、1000人を越える応募者が殺到したと報じられています。マスコミも、橋下市長を”期待の星”の如くに持ち上げているのですが、その政策を見ますと、首を傾げるものも少なくあり…

長崎県と対馬市は九州郵船に補助金を

長崎県と対馬市が、韓国人観光客の誘致を目的に、竹島遊覧便を運航している韓国企業「大亜高速海運」に補助金を出していることについて、議論が起きているようです。同じ補助金を支出するならば、対馬便を運行する日本の会社に支給すべきなのではないでしょ…

東電の原発地元寄付―都市住民の負担は当然では

電力会社が、総括原価方式で電力料金を決定していることに関連して、反・脱原発派の人々は、1600億円もの寄付を原発立地の地元に寄付しているとは、怪しからん、と批判しています。 反・脱原発派の人々の論拠は、(1)原発地元への寄付金まで電力料金に含め…

平清盛はヒーローか―視聴率低迷

NHKが一生懸命に宣伝しても、大河ドラマ、『平清盛』の視聴率は、低下傾向に歯止めがかからないようです(2月5日は東西ともに16%に低下…)。この低迷の原因の一つは、やはり、国民の多くが、このドラマに”歴史の捏造”と心情的な”違和感”を感じ取っている…

マニフェストと議会制度は矛盾する?

選挙の際に、各政党が政策一覧を掲げて闘うマニフェスト方式。すっかり定着した感もありますが、問題点も少なくありません。例えば、マニフェスト方式と議会制度は矛盾する可能性もあります。 ”政治は数”と主張する人々もいますが、議会制度とは、法を制定す…

NHKの事業費を国民が負担する不思議

近年、NHKの国民無視の姿勢は、各方面から批判を浴びるようになり、解約数も増加傾向にあるそうです。それと言うのも、NHKの組織形態そのものに、問題があるからではないかと思うのです。 通常の企業であるならば、事業収益に加えて、自らの事業に必要となる…

日本企業赤字ラッシュ―財政危機への道

パナソニックの7000億円の赤字決算は、驚きをもって報じられていますが、日本企業の業績を見てみますと、赤字ラッシュの状態のようです。その意味するところを考えますと、恐ろしくもなります。 企業の赤字決算が続出しますと、法人税を納める企業が減り、当…

橋下改革―日教組と創価学会

大阪府の橋下市長は、教育の中立性を侵害するとして、日教組と対決姿勢を見せているそうです。日教組が、日本国の教育を劣化させてきたとして、国民の多くも教育改革には期待しておりますが、教育界に影響を及ぼしているのは、日教組だけではないと思うので…

日本国も東シナ海で国産ガス田の開発を

東シナ海では、共同開発が提案されていたものの、昨日、中国側が、一方的に天然ガスの採掘に踏み切ったことが確認されたそうです。このままでは、中国側の一方的な採掘事業により、日本国のEEZ内の海底に埋蔵されている地下資源も吸い取られてしまいますので…