時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

北朝鮮にも民主化要求を

ミャンマーで発生した一連の弾圧事件は、軍事政権の恐ろしさを伝えるに余りある出来事でした。何故ならば、物理的な力を独占している軍事政権にとって、国民の不満や抵抗を圧殺しすることはいとも簡単であることを示したからです。この体制が、如何に国民に…

ミャンマー情勢の”鎮静化”に注意を

ミャンマー情勢に対して使われている”鎮静化”という言葉は、使う者の立場によって、180度違う内容を意味してしまう可能性があります。 日本政府を始めとして、民主国家の多くは、この”鎮静化”という言葉を、政府が国民に対して武力弾圧をしない状態、つまり…

ミャンマーの安定は民主化以外にない

軍隊とは、そもそも、外部から攻撃を受けた場合に、武力を用いて国家と国民を守るために存在しています。つまり、軍隊とは、国防という任務においてこそ、本来の力を発揮するのです。 しかしながら、軍隊が政治的な権力を掌握しますと、この物理的な力を、国…

日本国政府はミャンマーの軍事政権にNoを

昨日、僧侶を中心としたデモ隊に対して治安部隊が発砲するという流血の衝突となったミャンマーでは、未だ、予断を許さぬ状況が続いているようです。現在、軍による弾圧に対して、国連安保理では、緊急の非公式会合が開催される一方で、アメリカや欧州諸国で…

今こそ政党改革を

今月23日に実施されました自民党総裁選挙は、派閥政治の弊害を露見したことにおいて、今後の日本政治に大きな課題を残すことになりました。何故ならば、国会議員は、自己の判断によって総裁を選ぶことができないことが、国民の前に明らかになってしまった…

満月の夜には狼男を見破ろう!

今宵は、中秋の名月です。扶桑の国では、月夜をめでる風流な行事が催されるのですが、西洋においては、月は、何か、人間に狂気をもたらすものと観念されていたようです。有名な狼男のお話も、この月に対するイメージから生まれたものです。 ところで、狼男の…

狼少年になったマスコミ?

阿倍政権に対するネガティブ・キャンペーンから昨日の総裁選挙に至るまでの期間に、日本国民は、マスコミについて、幾つかの見たくない現実を見せつけられることになりました。 第一に、マスコミが流す情報には、政治的な意図が働いている、ということです。…

壊すのは簡単、造るのは大変

いかに優れた制度であっても、壊してしまうのは簡単です。人類が、民主主義、自由、法の支配、平等といった価値を具体化させた統治制度をつくりあげるには、長い長い年月がかかりました。人類は、時には闘い、時には知恵を絞って、ようやく多くの人々が納得…

派閥ではなく国民のために首相を

今回の自民党総裁選挙では、密室での談合のごとく、8派閥が揃って早々に福田氏を支持しました。こうした派閥政治には、民主主義を歪める大きな危険性があります。 そもそも、国会議員とは、各々の選挙区から選ばれた国民の代表であって、立場としては皆平等…

法案への賛否をストレートに

NHKで放送されました、日本記者クラブ主催の自民党総裁選挙の公開討論会を拝見いたしました。この番組の第二部において、記者クラブの代表の方々が、両候補への質問を行っておりましたが、具体的な法案への賛否をストレートに問うた方が、国民には分かりやす…

首相には戦略型のリーダーを

政治的リーダーには、戦略型と調整型があります。現在、首相=自民党総裁の座をめぐり、党内の選挙戦が闘われておりますが、憲法に規定された首相の権限を考慮しますと、首相には、戦略型のリーダーを選ぶべきではないかと思うのです。 首相(内閣)の権限は…

若者が希望をもてる総裁選を

今回の自民党の総裁選挙は、果たして、若者が日本の将来に希望を持てるようなお手本を示しているのでしょうか。何かを競う場合、はじめから勝つ人が決まっていたり、一方だけに有利なルールであったり、権力のある人が特定の人だけを応援したのでは、誰もが…

密室政治では国民の信頼を得られない

自民党の総裁選挙は、我が国の首相を決める選挙でもあり、国民への影響も決して小さくはありません。それにもかかわらず、両候補者による街頭演説も自粛するとの新聞報道があり(9月18日付日経夕刊)、まことに残念な限りです。 公開の演説も議論もなく、一…

対アジア外交における日本国の使命とは

中国や北朝鮮の国民が、自国の政府に対して不満を抱いていることは、中国での暴動事件や脱北者の報道から伺い知ることができます。この不満は、当然に、これらの諸国の強圧的な国家体制に起因しているのですが、我が国が、外交政策として、こうした諸国の政…

同盟政策は従属にあらず

日米同盟とはアメリカへの従属の象徴である、とする見方が、戦後の安保成立の経緯から、特に左派を中心に唱えられてきました。しかしながら、敗戦という事実がなくとも、国家が独立した国家として、平時に同盟政策を追求することは当然のことです。対米従属…

心が痛む対北政策の転換

自民党の総裁選挙の結果、福田氏が総理に選出されますと、対北政策が大きく融和の方向に転換するであろうことが予測されています。もし、この予測が現実ものとなったならば、日本国民の一人として、心の痛みを禁じ得ません。 祖国に帰りたくとも帰れない人々…

日本国民には選択肢がなくなる?

今月23日に予定されております自民党の総裁選は、麻生氏と福田氏との一騎打ちとなりそうです。新聞等の予測では、福田氏の方が有利との見方がなされておりますが、仮に、福田氏が党首に選出されるとしますと、幾つかの懸念があります。 第一に、党首の変更に…

給油継続反対は日本孤立化政策?

政治家とは、時に、一国の運命を担う決断をするものです。とりわけ、対外政策の判断に誤りがありますと、それが、自国の進路を著しく歪めてしまうことも歴史においては稀ではありません。今般、争点となっておりますインド洋における給油作業の継続の判断も…

自民党の民主党化は政治の可能性を閉ざす

本日、阿倍首相が、突然に辞任表を表明されました。このため、来るべき自民党総裁選挙が、我が国の行く末に少なからぬ影響を与えることとなります。 ところで、自民党の内部には、考え方に天と地ほどの開きがある人々が同居しております。改革路線を引き継ぎ…

独自外交路線は対北政策にこそ

民主党は、対米追従を理由として、インド洋での給油作業の延長に反対しているようです。しかしながら、我が国独自の外交路線を言うのならば、人類共通の課題であるテロとの闘いではなく、むしろ、拉致問題という固有の問題が絡む対北朝鮮政策においてこそ追…

法は自由のためにある

規則やルールは、とかくに、人々の自由を縛るものとして嫌われがちです。規則やルールは、権力者が勝手につくったのだから要らない、という主張もよく耳にします。こうした考えに基づきますと、法と自由は両立しないことになるのですが、本当は、法がないと…

ばらまき政策では”愚者の船”に

中世において広まった寓話に、”愚者の船”があります。このモチーフは、絵画などでは、愚者達が、自らが乗っている船であることに気付かずに、せっせと船底に穴を開けたり、マストの柱を切ったりしている姿として描かれています。我が国の今般の財政状況を考…

テロリストは野蛮

何故、人類は、テロリストと闘っているのでしょうか。それは、テロと云う行為には、人間性の否定が含まれているからです。他者の命を尊重しないことは、自分の命も尊重されないことを意味します。テロリストが是とする世界では、相互に命を奪い合うことが許…

ミサイル防衛システムは国際秩序を変える

リアリストは、国家間の関係は、軍事力、つまり軍事バランスによって大きく左右されるという見方を採ります。このリアリストの見解に否定的な方もおりましょうが、一方、この見方が、全てとは言わずとも、現実の一面を描き出していることもまた確かです。 こ…

国会議員は、そして誰もいなくなる!?

ここ数カ月の間に、閣僚に就任した国会議員の方々が、会計上の不祥事を理由に辞任するという事件が何度も繰り返されており、こうした辞任騒ぎは一向に収まる気配がありません。このままでは、全ての閣僚が辞職をしなくてはならないような勢いです。 ところで…

北朝鮮は広域暴力国家に指定を

現在、北朝鮮のテロ支援国家の解除をめぐり、さまざまな憶測が飛び交っております。もし、新聞(日経夕刊)に報じられるように核の無力化が僅か三つの各施設の閉鎖しか意味せず、拉致問題も進展しないというのであれば、テロ支援国家の解除は、あまりに時機…

日朝ピョンヤン宣言は南北分断承認路線?

冷戦構造の崩壊後も間もない1990年10月に、南北ドイツが再統一を果たした時、誰もが、分断国家は何れ時が来れば、再び一つの国家になるものと信じたものです。しかしながら、我が国の朝鮮半島に関する政策方針を見ましても、その日は、はるか遠くにあるよう…

課税同意権を持つ意義を失った議会?

議会制度の発展史を眺めてみますと、議会の原初的な役割とは、君主の一方的な課税に対してYES・NOを言うことでした。議会は、この課税同意権を行使することによって、自己の財産を守るとともに、政治に対して一定の影響力を持つことができたのです。 と…

格差にも良い面がある

近年、中央と地方、大企業と中小企業、正社員と非正社員…との間の格差が、政治的な課題として議論の俎上に上ってきています。ところで、格差は全て否定されるものでもなく、許容されるべき、あるいは、社会に有益な格差もあるのではないか、と思うのです。 …

公共事業が増えると国民の負担も増える!?

かつて、景気対策と言えば、公共事業の積み増しが我が国の常套手段でした。国民もこの政策を後押ししましたし、ケインズ主義という理論的な後ろ盾もあったのです。しかしながら、長期的に見ますと、この政策は、必ずしも国民にとってプラスにはならないよう…