時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

法案への賛否をストレートに

 NHKで放送されました、日本記者クラブ主催の自民党総裁選挙の公開討論会を拝見いたしました。この番組の第二部において、記者クラブの代表の方々が、両候補への質問を行っておりましたが、具体的な法案への賛否をストレートに問うた方が、国民には分かりやすかったのではないか、と思うのです。

 現在、審議や検討が行われております法案には、将来の日本国の姿や国民の自由や権利にかかわる重要なものが少なくありません。例えば、質問にあった皇室典範の改正の他にも、人権擁護法案や外国人への地方参政権付与法案などを挙げることができます。自民党は、党内での反対が強かったため、これまで、これらの法案の国会への提出を見送ってきたと記憶しております。仮に、総裁の交代によって自民党も賛成に転じるとなりますと、民主党もこれらの法案には賛成しておりますので、国民世論の反対の声を無視して、法案が通過してしまう可能性もあります(福田氏は賛成とも…)。

 今回の総裁選挙は、”どちらがなっても同じ”、という見方がされることがありますが、これらの法案の可否は、日本国の行方を大きく左右することになりましょう。具体的な法案への賛否を知ってこそ、国民は、候補者の政治姿勢とこれから実施されるであろう政策を知ることができるのではないか、と思うのです。