時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧

集団的自衛権違憲論への反論その2

集団的自衛権違憲論への反論その2として、本日は、国際法との関係について述べたいと思います。違憲論者の合憲論者に対する第二の批判点は、「合憲論者は、国際法で集団的自衛権が認められているのだから、その行使は合憲だという。しかし、集団的自衛権の…

集団的自衛権違憲論への反論その1

昨日は、安保法案違憲論の論証方法には疑問がある旨を記事といたしましたところ、コメントにて、違憲論への説得力ある反論が必要、とのご指摘をいただきました。そこで、本日より連載で、違憲論に対する反論を試みようと思います。 違憲論者の第一の主張は、…

安保法案違憲論者は共産主義の”隠れた同志”?

安保法案については、特に憲法学者を中心に反対論が強いようです。安保法案は違憲、と断定して…。 安保法案違憲論者として知られる木村草太氏も、ダイヤモンド・オンラインにおいて、法案の内容を説明しながら違憲論を張っておりますが、その論証方法には、…

「進化論」から見えてくる人類共通の脅威:スポーツの存在意義に対する認識からわかる「神様志向型人類」と「野獣型人類」の区別

今日は、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。本ブログにて、人類が進化の過程で、「神様志向型人類god (goddess)-minded human」と「野獣型人類 beast human」に枝分かれしていることを、再三にわたって述べておりますが、読者の皆…

共産主義が”悪魔の思想”である理由-殺人容認

共産主義には、”神の視点”、あるいは、”客観的視点”が欠けていることは、先日の記事でも指摘したのですが、もう一つ、共産主義には、致命的な欠陥があります。それは、共産主義が、”悪魔の思想”と称される、もう一つの根拠ともなります。 マルクスがヘーゲル…

朝鮮有事より台湾有事-集団的自衛権発動の可能性

安保法案に関しては、第二次朝鮮戦争における韓国支援が真の目的であるとする説があります。日本国内では、韓国に対する信頼感がほぼ完璧に崩壊しておりますので、この説は、安保法案反対者を増やす方向に作用するという問題点があります。 朝鮮有事に際して…

70年談話-過去には慰霊を未来には希望を

70年談話については、既に有識者会議が議論を終えており、今月中に取りまとめた報告書を安倍首相に提出する予定と報じられております。文面も固まっているかもしれませんが、談話をめぐる外交的リスクを考慮しますと、先の戦争については、双方の犠牲者の慰…

中国が導く狂気の時代

安倍首相による70年談話の発表を控え、中国は、何としても自国の歴史認識に沿った内容となるよう、圧力をかけてきているようです。内政干渉も甚だしいのですが、中国による対日”侵略”批判を聞いておりますと、その精神性に危惧を覚えざるを得ません。 何故な…

人類の多様性と分化の視点が欠けた移民論

今日、移民政策は、全ての国にとりまして、頭の痛い悩みの種となっております。移動の自由は、個人の自由の一つのように見なされ、移民反対の主張は、”差別主義者”として批判に晒されがちです。しかしながら、この見解は、人類の分化と多様性の視点が欠けて…

”報道の自由”はマスコミの自己欺瞞

マスコミは、如何なる形であれ、政府が報道内容や報道機関の活動に口を挟もうものなら、”報道の自由”を盾に激しい拒否反応を示すものです。”報道の自由”は、いわば、”伝家の宝刀”なのですが、報道を取り巻く現状を見ますと、マスコミの主張する”報道の自由”…

「進化論」から見えてくる人類共通の脅威:人類のメンタリティーの問題を進化論から解明することは難しい

今日は、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。昨日、本ブログにて、人類が「神様志向型人類god (goddess)-minded human」と「野獣型人類 beast human」とに枝分かれした理由について、「次回からは、どのような環境や条件によって、…

「進化論」から見えてくる人類共通の脅威:「神様志向型人類god (goddess)-minded human」と「野獣型人類 beast human」との枝分かれの理由の解明は重要

今日は、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。昨日と一昨日にわたって、本ブログにて、倉西雅子が、‘神の視点’についての記事を書きましたので、今日は、‘神の視点’と進化論とのかかわりについて、扱いってまいりましょう。 人類に…

中韓朝の反日思想にも”神の視点”はない

昨日のブログ記事は、共産主義には”神の視点”、即ち、”客観的な視点”が欠落しているという、倫理上の根本問題が潜んでいることを指摘いたしました。本日は、客観性の有無の検証を、他の思想の評価にも応用してみることにします。 例えば、中韓朝の反日思想は…

”神の視点”がない共産主義思想

共産主義が厳しい批判に晒され、”悪魔の思想”とまで酷評されるのには、それなりの根拠があります。共産主義に見られる倫理的欠落の一つは、”神の視点”が欠如していることです。 『聖書』が、時代や場所に拘わらず、多くの人々に感銘を与えてきたのは、そこに…

若年寄りなSEALDs

安保法案に反対する若者の代表として、しばしばマスコミ等に取り上げられるSEALDs。共産党の青年組織であるとする説もありますが、見た目とは逆に、SEALDsに参加する若者たちは、若年寄りなのではないかと思うのです。 活動写真などを見ますと、SEALDsのメン…

軍艦島-朝鮮人合宿主の存在

韓国にかかれば、東洋の”アウシュビッツ”にまで貶められてしまう軍艦島。何れの国にあっても、炭鉱労働が過酷であったことは紛れもない事実なのですが、韓国が描く軍艦島での残虐物語は、事実なのでしょうか。 慰安婦問題でも指摘されておりますように、この…

軍艦島の朝鮮人労働者とは?-韓国の主張を覆す一枚の写真

「明治日本の産業革命遺産」のユネスコ世界遺産に反対していた韓国では、一本の動画が制作されておりました。その名は、「軍艦島の真実」です。 このタイトルからしますと、動画の政策目的は、全世界に向けて軍艦島では、強制連行された朝鮮人労働者が酷使さ…

「進化論」から見えてくる人類共通の脅威:「野獣型人類 beast human」の発生原因

今日は、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。6月9日付け本ブログにおきまして、「地球上における生命の出現も謎であれば、進化という現象の発生も謎である」と述べました。その際に、進化には、‘進化である’と見なす価値基準が必…

中韓の歴史観とマルクス史観との融合

先日のブログ記事では、中韓の歴史観が、新王朝の正当性を得る目的のために、政治的改竄を許す”歴史権威主義”であると指摘しました。 中韓の”歴史権威主義”は、前近代的な歴史学のカテゴリーに分類されるのですが、近代にあっても、歴史の改竄を許す学派があ…

憲法第9条では中国を止められない

憲法第9条こそが平和を守っていると信じている人々は、昨今の中国の軍拡と国際法違反行為をどのように考えているのでしょうか。 安保法案に対しましても、護憲論者たちは、口を揃えて”違憲法案”、あるいは、”戦争法”と叫び、その成立阻止こそが、平和への道…

安保法案―オオカミではなく警察官になる日本

安保法案については、日本国は、ヒツジからオオカミになるのか、とする批判の声があるようです。憲法第9条は、大人しいヒツジを装う衣であり、今や日本国は、その偽りの衣を脱ぎ捨てて、鋭い牙を剥くオオカミとして立ち現れるというのです。 果たして、この…

事実・認識・法が繋がっていない中韓の思想

世界遺産登録問題をめぐる日韓の軋轢は、改めて、日韓の違いを浮き彫りにすることになりました。中韓との対立点の本質は、ある事実に対する認識の違いではなく、事実の有無に関する争いです。 ”歴史は勝者によって書かれる”という格言があるように、過去の歴…

「進化論」から見えてくる人類共通の脅威:「話せばわかる」が通用しない世界を説明する進化論

今日は、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。 「馬の耳に念仏」という諺がありますように、いくら理路整然と論理的に説明しても、相手にわかっていただけない場合があります。説明している本人は、相手が、自分と同等の理解力、モラ…

日本国政府はrequisition(徴用)の強調を

先日、ボンで開かれていたユネスコ世界遺産委員会での日本国側の陳述が、河野談話の二の舞になるのでは、とする懸念が広がっております。英文では、”forced to work”と表現されたため、韓国政府のみならず、海外メディア等でも、”日本国政府が強制労働を認め…

「進化論」から見えてくる人類共通の脅威:進化論から社会・共産主義国問題を眺めてみれば

今日は、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。産業革命以降、人類の社会・経済システムは、基本的に企業活動を基盤とするようになり、雇用者と被雇用といった労使関係が生じ、これにともない、被雇用者が低賃金によって、劣悪な環境…

明治期産業革命遺産-河野談話の轍を踏まぬよう

昨晩、ようやく「明治日本の産業革命遺産」が世界遺産として登録され、地元の方々は、一先ずは、ほっと胸をなでおろしておられることでしょう。その一方で、日本国政府の陳述において”意思に反する”動員との言葉があり、河野談話の表現と類似していることか…

韓国の”手のひら返し”-波及するリスク

「明治日本の産業革命遺産」の登録問題は、審査日当日に起きた韓国の”手のひら返し”事件により、重大な事態を迎えております。何故なら、この問題、世界遺産の登録に留まらないからです。 ネット情報によりますと、韓国の”手のひら返し”は、相当に巧妙であっ…

明治産業遺産の世界遺産登録は採決やむなしでは?

韓国からのクレームによって登録が危ぶまれてきた明治日本の産業革命遺産。一旦は、登録協力で両国が合意したものの、ユネスコの世界遺産委員会での審査を目前にした本日、表記をめぐる対立が再燃しているそうです。 これまでの経緯から想像しますと、韓国は…

沖縄二紙の反論への疑問-遅れた情報提供

沖縄県の沖縄タイムスと琉球新報は、百田氏の発言を言論の自由や報道の自由に対する弾圧として批判し、記者会見の席で氏の発言に見られた誤りを指摘しております。確かに、報道機関が事実関係を確認することは、報道機関がすべき職務なのですが、若干の疑問…

日本の母が天安門の母になる危険性

安保法案につきましては、特に左翼系の政党は、”子供達を戦場に行かすな”とばかりに、女性層をターゲットに声高に反対を訴えております。しかしながら、この反対、その先を見通しているとは思えないのです。 我が子を失う悲しみは母親であれば耐え難いことで…