時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

憲法第9条では中国を止められない

 憲法第9条こそが平和を守っていると信じている人々は、昨今の中国の軍拡と国際法違反行為をどのように考えているのでしょうか。

 安保法案に対しましても、護憲論者たちは、口を揃えて”違憲法案”、あるいは、”戦争法”と叫び、その成立阻止こそが、平和への道と訴えております。しかしながら、現在、中国の脅威が既に目に見える形で表面化しており、日本国を含む周辺諸国との軋轢は強まるばかりです。こうした緊迫した状況下にあって、日本国政府、並びに、国際社会は、中国に国際法を順守させ、力による現状の変更を目論む覇権主義を放棄させるという困難な課題に取り組んでおります。そのためには、日本国の集団的自衛権の行使容認が不可欠であることは言うまでもありません。周辺諸国による対中包囲網の形成こそ、最も効果的な戦略であるからです。正常な思考力と認識力に従えば、誰もが、この論理的な帰結を認めるはずです。

 集団的自衛権の行使否定は、中国の暴力主義に人類の未来を委ねることを意味します。護憲論者たちは、本気で、憲法第9条が、中国の軍事行動を押さえることができると信じているのでしょうか。それとも、全てを逆に表現することで正常な思考を攪乱させる、共産主義特有の”倒錯作戦”を実践しているのでしょうか。

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