時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

メディアは候補者とタレントのけじめを

7月に予定されている参議院選挙では、タレントやスポーツ選手が候補者に名を連ね、国民からは、いたく顰蹙を買っているようです。政党が有名人に頼る理由、それは、メディアの扱いにもあるのではないかと思うのです。 マスコミは、タレントやスポーツ選手の…

民主党のマニフェスト―二つの罪

新聞の報道によりますと、民主党は、マニフェストの達成度について自己採点を行い、その51%は実施したと評価したそうです。しかしながら、民主党のマニフェストには、二つの罪があると思うのです。 その一つは、非現実的な政策をマニフェストに掲げた罪で…

郵政法案―強行採決に見る民主党政権の破れかぶれ

昨日、衆議院の法務委員会で、郵政改革法案が強制採決されたと報じられています。民主党政権の支持率低下は、目を覆うばかりですが、何故、支持率をさらに下げるような行動をとるのか、理解に苦しむばかりです。 常識的に考えるならば、政権与党が深刻な支持…

赤松農相は政治責任をとるべき

宮崎県で発生し、多大な被害をもたらした口蹄疫について、野党は、赤松農相に対して不信任動議を提出するそうです。疫病の発生と拡大は、自然災害とは性質が異なり、事前に防止し、かつ、拡大を防ぐことができる性質のものですので、やはり、赤松農相の政治…

宮崎牛を全力で守るのが政府の務め

宮崎県で発生した口蹄疫について、山田副農林大臣は、49頭の種牛の処分に踏み切らない宮崎県に対して、不満を述べているそうです。この政府の態度、どう考えてもおかしいと思うのです。 口蹄疫の発生については、予防を怠った政府側にも責任があるそうです…

在日韓国・朝鮮人と南北問題の国内化

韓国哨戒艦沈没事件を受けて、朝鮮半島では、南北の緊張が高まっているようです。このため、この問題を扱うブログ記事も増加していますが、こうした記事を読んでおりますますと、ブログ掲載欄が、まるで、両国の代理戦争の場のようになっているのです。 もち…

”コネと運”―競争否定のパラドクス

最近の調査結果によりますと、若い世代ほど、世の中は、”実力”ではなく、”コネと運”であると考える比率が高くなる傾向にあるそうです。この傾向は、いったい、何を意味しているのでしょうか。 もちろん、企業の新卒採用の慣行が、就職浪人となった若者に挫折…

謎が多すぎる口蹄疫事件

宮崎県で発生している口蹄疫について、被害の拡大を放置した政府に対して非難の声が上がっているようです。この問題、あまりに謎が多すぎると思うのです。 第1の謎は、感染経路です。他の方のブログの記事などを読みますと、|羚饂紺靉痢↓韓国人研修生、4…

普天間基地問題―中国リスクを無視する民主党政権

国際社会にあっては、X国がY国を仮想敵国と想定している場合、Y国がX国を友好国と認定し、安全保障上のリスクはないと見なすことはあり得ないことです。しかしながら、我が国の政府は、このシチュエーションがあり得ないことにさえ気づいていないような…

中国人が年1万人増加する理由とは

リンク: <a title="東京在住の中国人が約16万人に、江戸川区など3区で1万人超える―日本 - 速報:@niftyニュース" href="http://news.nifty.com/cs/world/chinadetail/rcdc-20100521003/1.htm">東京在住の中国人が約16万人に、江戸川区など3区で1万人超える―日本 - 速報:@niftyニュース</a>. 昨今の金融危機の影響を受けてか、今年の就職戦線は厳しいらしく、大学生の内定率もはかばかしくないようです。そうした中で、東京都の中国人の人口が、…

タイの混乱に見る政治家のアイデンティティー問題

政府と”反独裁民主戦線”との間でで起きていたタイの騒乱は、ようやく終息の兆しを見せているようです。マスコミでは何故か触れられていないのですが、タクシン元首相のアイデンティティーの問題は無視できないのではないかと思うのです。 そもそもタクシン氏…

貯蓄率が高くても国内投資に向かわない日本経済

本日の新聞の紙面に掲載されました「2010年世界競争力年鑑」によりますと、我が国は、昨年の17位から28位に順位が急落したそうです。その理由の一つとして、対内直接投資の低迷が挙げられているそうですが、この問題、やはり、財政赤字の問題と繋がって…

頼みの綱は検察審査会

先日決定された検察審査会の”起訴相当”を受けて、検察は小沢氏事件の再調査に乗り出したものの、結局は、不起訴処分になると報じられています。しかしながら、検察審査会で、再度、”起訴相当”との判断が示されますと、強制起訴が可能となります。 そもそも、…

議員の情報公開―家族リスクの対策を

リンク: <a title="参院選に出馬する“タレント候補”の裏プロフィール(1) 谷亮子(民主党) - 速報:@niftyニュース" href="http://news.nifty.com/cs/entame/showbizddetail/rl-20100518-1956/1.htm">参院選に出馬する“タレント候補”の裏プロフィール(1) 谷亮子(民主党) - 速報:@niftyニュース</a>. 数年ほど前、自民党の有力議員が、暴力団関係者と一緒に写真におさまっていたことが問題となり、週刊誌などで非難されたことがありました。夏の参議院選…

沖縄の日本国に対する責任

昨日、沖縄では基地返還を求めて”人間の鎖”というデモが行われたそうです。いささか辛口とはなりますが、沖縄もまた、日本国の安全保障に責任をもつ立場にあるのではないかと思うのです。 万が一、沖縄が中国からの侵略を受ける事態が発生した場合、日本国の…

選挙の有名人頼みは期待薄

夏の参議院選挙に向けて、各政党とも、選挙の目玉として、スポーツ選手やタレントを揃えるようです。しかしながら、この作戦、期待薄なのではないかと思うのです。 はなばなしく候補者を打ち上げたものの、各政党とも、有名人擁立作戦により、急激に政党支持…

地球温暖化対策基本法強行採決の謎

昨日、民主党政権は、地球温暖化対策基本法案を衆院の委員会で採決し、1990年度比で25%の削減を目指す方向で本会議での採決に臨みたいようです。しかしながら、この25%削減案については、主要国が削減義務を受け入れた場合、という条件が付いてい…

国会転倒劇―被害者と加害者が転倒?

民主党の三宅議員が国会で転倒した事件について、民主党は、暴力ふるったとされる甘利議員の懲罰動議を提出したとのことです。その一方で、この転倒劇には自作自演説もあり、映像やその後の状況を見る限り、この説の方に説得力があるようです。 しかも、転倒…

政治家の帰化の公表は常識なのでは

昨日、イギリスでは、保守党と自由民主党による連立政権が発足し、キャメロン政権が誕生しました。一連の選挙報道の中でふと感じたことは、イギリスでは、帰化を含め、政治家個人の情報がオープンであることです。 例えば、連立に参加する自由民主党党首であ…

選挙―集計の自動化とコスト削減を

本日、新聞を読んでおりましたところ、民間企業が、選挙の票の集計を1.4倍の速さで行うことができる投票用紙の自動仕分け装置を開発したとの記事がありました。衆参両院のみならず、将来、首相公選制や国民投票が導入されたり、地方レベルでの選挙も増加…

普天間基地移設問題―究極の腹案があるとしたら

報道によりますと、普天間基地移設問題の5月末解決は、どうやら無理なようです。ところで、もし、究極の腹案があるとしますと、それは、基地の台湾、もしくは、フィリピンへの移設なのではないかと思うのです。 以前、政治家の帰化問題について、ブログの記…

スポーツ選手の参院選擁立―政党の意識改革こそ必要

我が国が、内外の環境の急激な変化を受けて、政治的にも、経済的にも、極めて難しい状況にあることは、政治家が、最もよく知っているはずです。にもかかわらず、参議院選挙の候補者の顔ぶれを見ますと、政治家には、危機感がないか、それとも、新人候補者を…

現代の遣唐使は漂流しないのか

上海万博に向けて、民間の財団法人が企画した遣唐使船が、出航したとするニュースが流れているようです。奈良時代にあって、遣唐使船は、漂流したり、難破したりすることが多々あったのですが、現代の遣唐使船の運命は、如何なることになるのでしょうか。 東…

外国人参政権法案―マニフェストに記載なくして立法なし

国民からの反対の声が大きい外国人参政権法案。民主党は、前回の衆議院選挙と同様に、夏の参議院選挙でもマニフェストに記載しない方針のようです。 マニフェストの意義を考えますと、マニフェストに載せていない法案を成立させたり、政策を実施することは、…

英国総選挙―二大政党制と小選挙区

本日、英国下院選挙の結果がおよそ判明し、過半数には達しないものの、野党保守党が第一党となるそうです。第三極として台頭してきた自由民主党ですが、前評判にもかかわらず、議席数は60台と、二大政党の6分の1ほどにとどまる模様です。 二大政党優位の…

社民党は沖縄の代表者なのか

社民党の党首である福島氏が、普天間基地問題についてコメントするに際し、常に、”沖縄の人々は~と思っています”という言い方をされることに、最近、強い違和感を覚えるようになりました。社民党は、沖縄県民から委託を受けた代弁者なのでしょうか。 もし、…

中国調査船問題が明らかにしたリスク

昨日、日本のEEZ内で、海上保安庁の測量船が調査を行っていたところ、中国の海洋調査船が接近し、調査の中止を求められるという事件が起きました。普天間基地移設問題で揺れるこの時期に、中国側が国際法無視の行動をとったことは、あるいは、時機を得た…

NHKの色彩感覚は中華風

近年、頓にNHKを始めとしたマスコミの画面の色使いが変化してきていると感じる方は、私以外にも多数、おられるのではないかと思います。特に最近では、原色の赤と黄の濫用が目立ち、このツートン・カラーが中国の伝統的な配色であることを考えますと、中…

検察審査会―”民主主義対民主主義”は当然の現象

検察審再開が、民主党の小沢氏に対して「起訴相当」とする判断を示したことに対して、民意で成立した政権に敵対する行為として、批判される方もおります。しかしながら、普通選挙制度は完璧な制度ではありませんし、三権分立の意義は、まさに、この外部から…

検察審査会を”暗黒”と評する不思議

小沢氏の政治資金規正法違反事件に対して、”起訴相当”という議決を行った検察審査会を”暗黒”と評して非難している方々がいるようです。しかしながら、その見方は、逆なのではないかと思うのです。 もし、検察審査会が、絶対的な権力をもち、司法権までの行使…