時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「イスラム国(ISIL)」は”陸の海賊”

国際法では、海賊は、奴隷貿易人と並んで”人類の敵”と認識されており、海洋法などでも、全ての国家に対して公海上での取り締まりを求めています(今日では、この用語を、テロリストなどにも用いる事例がある…)。昨今、日本国内では、政府は「イスラム国(I…

「イスラム国(ISIL)」も隠す人質情報の怪

「イスラム(ISIL)」に囚われている後藤氏の国籍について、ネット上では、様々な情報や憶測が行き交っています。国民の多くもの関心を寄せているのですが、どこを探しても、事実と確定できる情報に乏しいことは確かです。 後藤氏は、日本国籍を持たない…

人質事件で浮かび上がる左翼系の人々の特徴

「イスラム国(ISIL)」によって引き起こされた人質事件は、この事件に対する態度から、左翼系の人々の思考の特徴を浮かび上がらせています。自らの責任は絶対に問わないという…。 考えても見ますと、左翼系の人々の口から、自らの責任を認める言葉を聴いた…

ヨルダンの人々を犠牲にしてはならない

マスコミなどの報道によりますと、日本国政府は、「イスラム国(ISIL)」が示した人質交換提案を受けて、ヨルダン政府との協力を進めているそうです。しかしながら、ここでテロリストの要求を飲むとしますと、日本国は、自国民?を救出することと引き換えに…

特殊部隊派遣論は北朝鮮の拉致問題でこそ

「イスラム国(ISIL)」による人質事件の発生は、邦人救出のための特殊部隊派遣の是非が問われる問題でもあります。後藤氏の救出を訴える左翼系の人々が、テロリストへの妥協を促しても、実力による奪還について触れない理由は、自衛隊派遣論に発展する…

奇妙な空気が漂う「I AM KENJI 」運動

『わたしはマララ』を著したマララ・ユスフザイさんは、女子教育の必要性を唱えたために、イスラム過激派の銃弾により瀕死の重傷を負いました。”わたしはシャルリー”もまた、12人もの社員を失ったシャルリー・エブド社襲撃事件の際に、テロリストに対する抗…

人質殺害の責任を転嫁する卑怯なイスラム国

信憑性については確認されてはいないものの、イスラム国の人質となっていた湯川氏が殺害されたとするビデオが公開されたそうです。以前より合成の疑いの濃い映像が度々公表されてきましたので、今回のビデオもまた、何らかの細工や映像処理がなされている可…

イスラム国と北朝鮮のラインはあるのか?

イスラム国による人質事件が発生して以来、左翼系の人々を中心に、人質解放のためにテロリストへの身代金の支払いを訴える声が聞こえます。あたかも、イスラム国の活動と連動するかのように…。 イスラム国が何らかの国際的なテロ・ネットワークによって支え…

人命尊重の人命は誰の人命?

イスラム国による邦人人質事件が発生して以来、日本国政府は、人命尊重を原則に定め、人質の解放に全力を尽くする方針を示しています。マスコミもまた、人命尊重を強調していますが、人命とは、一体、誰の人命なのか、という問いは不問に付されているように…

危険地帯への渡航は自決の覚悟で

現在、イスラム国を含む様々な武装集団が激しい抗争を繰り返し、対イスラム国の軍事作戦が展開されている中東地域が最も危険な場所であることは、全世界の誰もが理解しております。こうした事情を知りながらも、敢えて危険地帯に足を踏み入れる人々もおりま…

韓国の歴史抹殺の動機-日本からの復讐では?

世界史を紐解いてみますと、復讐心もまた歴史を動かす動因であったことが分かります。昨日は、村山談話が中国や韓国人に対日復讐の根拠を与えたことを指摘しましたが、本日は、歴史を抹殺する動機として復讐について述べてみたいと思います。 昨日のテーマは…

村山談話の問題-与えられた復讐の根拠

犯罪被害を受けた場合、加害者から謝罪や補償を受けることは、平和裏に恨みが晴れる方法です。ところが、人間には、もう一つ、恨みを晴らす方法があります。それは、復讐という名の暴力的な手段です。 村山談話のもう一つの問題点は、日本国の加害性を認定す…

「進化論」から見えてくる人類共通の脅威:野獣型人類 beast humanと神様志向型人類god (goddess)-minded humanによる異なる2つの‘理想の世界像’

今日は、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。前回1月15日付の本ブログにて、アダムとイブのエデンの東の園からの追放伝説は、‘類人猿から人類の進化evolution from anthropoid ape to human’を意味しているのではなく、‘人類から…

村山談話の問題点-植えつけられた対日憎悪

村山談話のもう一つの問題点は、日本国に対する憎しみが中国や韓国の国民に植えつけられたことです。 村山元首相は、中国や韓国の”歴史認識”を受け入れ、真摯に謝罪する姿勢を見せれば、両国民も納得してアジアに平和がもたらされると信じたのかもしれません…

村山談話の問題点-日本国を犯罪国家と認定

戦後70周年の談話に関連し、村山談話への関心も高まっておりますが、本日は、この談話のもう一つの問題点として、犯罪国家の認定について指摘しておきたいと思います。 第二次世界大戦を、”侵略と虐待”と捉えますと、いわば、戦争は、日本国による”刑事上…

サザンオールスターズ謝罪事件-政治活動を行うなら情報公開を

著名なロックバンドであり、昨年、紫綬褒章を受章したサザンオールスターズが、反日的な行動をとったとして、抗議のデモが起きたそうです。この件に関して、所属事務所が謝罪したと報じられております。 授与された紫綬褒章の取り扱いにも批判があったそうで…

「進化論」から見えてくる人類共通の脅威:アダムとイブの伝説は ‘人類から神様への進化evolution from human to god’の第一歩を意味する

今日は、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。本ブログにて、昨年末、進化論the theory of evolutionと言いながら、実際には、所謂‘退化論the theory of degeneration’を唱えている人々がいることを指摘させていただきました(201…

クローズアップ現代の詐術的な誘導

昨晩、NHKの「クローズアップ現代」において、昨今、世論の関心を集めているヘイトスピーチ問題が取り上げられておりました。この番組、過去にも何度となく偏向が指摘されてきましたが、今回もまた在日韓国・朝鮮人の主張に沿った内容を報じていました。 番…

村山談話の問題点-戦争目的との齟齬

村山談話のもう一つの問題点は、”侵略”という認定は、戦争を開始した時の日本国の戦争目的と著しく違っていることです。 開戦に際しての昭和天皇の御詔勅(米英両国ニ対スル宣戦ノ詔書)を読みますと、中国大陸に領土拡張を求めて開戦に至ったとは書かれてお…

村山談話の問題点-”侵略された植民地の侵略”

今年は、第二次世界大戦から70周年に当たるため、安倍総理は、新たな談話の発表を予定しております。このため、村山談話についても関心を集めておりますが、この談話、第二次世界大戦を矮小化していると思うのです。 村山談話は、第二次世界大戦とは、とりわ…

日本のマスコミは暴力に屈してきたのでは?

イスラム過激派のテロリストの凶弾によって、編集長をはじめ、多くの社員を一瞬のうちに失ったフランスのシェルリ・エブト社。残されたスタッフ達は、暴力に屈せず、なおも週刊誌の刊行を続けると報じられております。 ところで、日本国のマスコミの暴力に対…

植村隆元朝日新聞記者の倒錯思考

慰安婦問題を積極的に報じてきたことでその名を知られる植村隆朝日新聞元記者(北星学園大学の非常勤講師)。一転して”捏造記者”とする批判を浴びるようになったことから、名誉棄損罪で週刊文春を訴えると報じらております。 植村氏の言い分を聞いてみますと…

仏襲撃事件-暴力の効果を認めてはならない

フランスで発生したイスラム過激派による襲撃事件は、イスラム国が中東を揺るがしている矢先に起きたため、全世界に衝撃が走ることとなりました。この事件に関連して、幾つかの記事を読んだのですが、中には、首を傾げざるを得ないものもあります。 そに一つ…

”戦争しない国”とは防衛放棄?

新聞やネットのブログ記事などでは、最近、”戦争しない国”を貫こう、とするスローガンを見かけます。”戦争しない国”とは、一体、どのような国なのでしょうか。 国際法では、国連憲章の51条において個別的、並びに、集団的自衛権を認めており、戦争が、全面的…

選挙の開票作業は国民の手で

昨年12月20日に、次世代の党から共産党に1500票が移された選挙不正に関連して、民主党政権時に選挙の開票作業の資格から国籍条項が削除されたとする記事を掲載したしました。ところが、本日、コメント欄に、最初から国籍条項は付されていなかった、とする指…

村山談話の問題点-第二次世界大戦と植民地支配は別問題では?

戦後70周年を迎える終戦の日に公表されるのでは、との憶測を呼んでいる首相談話の行くへが、現在、国民の関心を集めております。アメリカの国務省の報道官も、早々に村山談話や河野談話に触れたことから、ネット上では様々な意見が飛び交っていますが、談話…

「進化論」から見えてくる人類共通の脅威:今年のテーマも進化論

今年も、古代・中世史研究家の倉西裕子が、本ブログにて、時々、記事を書かせていただきます。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。 今年のテーマも、昨年に引き続き、「「進化論」から見えてくる人類共通の脅威」とさせていただいくことになりそうです。…

派遣業者の発想は”奴隷商人”と同じ?

お正月の三が日を静かに過ごしている間に、ネット上では、人材派遣会社のパソナグループの取締役会長でもある竹中氏の発言が話題となっておりました。本年最初の記事は、新自由主義者が唱える派遣業の問題から論じてゆきたいと思います。 竹中氏の発言を要約…

新年のご挨拶

謹んで新年のお慶びを申し上げます 旧年は 本ブログをご訪問くださり また 格別のご厚情を賜りましたこと 心よりお礼申し上げます 本年も 何とぞよろしくお願い申し上げます 新しき年の訪れを祝いて 梅が枝を ほのかにうつす 薄氷 水面にありて 風にきらめく…