時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

2012-11-01から1ヶ月間の記事一覧

築400年の大阪府最古の古民家解体―維新の会は偽保守では

昨日、NHKのクローズアップ現代では、珍しくも、歴史的な文化財の保護体制に不備があることを、番組のテーマとして取り上げられていました。番組を見て驚いたのでは、築400年以上の大阪府で最古の古民家の「渡邊邸」が、今年4月に大阪府文化財指定が解除さ…

中山製鐵所の私的整理―反原発論の意見が聞きたい

本日、鉄鋼中堅の中山製鐵所が、私的整理に入るとするニュースが報じられました。調べてみたところ、1919年に設立された同社は、創業90年を誇り、2001年には、NFG(微細粒熱延鋼板)の開発に成功し、世界初の工業生産を開始した老舗かつパイオニア企業なそう…

一票の格差より酷い候補者格差

一票の格差は、選挙の正当性さえ左右する大問題なのですが、国民の選択肢の平等を考えますと、選挙区ごとの候補者格差もまた、一票の格差に負けず劣らず、酷い不平等があると思うのです。 現在、我が国の政界は、政党が乱立模様であり、政党間のめまぐるしい…

反・脱原発政策―一億玉砕への道か

本日、滋賀県の嘉田知事は、脱原発を基本理念とした「日本未来の党」を結成することを発表しました。今後は、「国民の生活が第一」や「緑の風」など、同様に脱原発を訴える政党と連携を模索するようです。 世論調査では、次期総選挙で、エネルギー政策を重視…

民主党政権の二つの決断の悪さ

民主党政権の重大な欠点として、しばしば、”決められない政治”が挙げられています。しかしながら、民主党政権の3年を振り返ってみますと、独断専行の”決めてしまう政治”もまた、”決められない”同じくらい酷い結果をもたらしたと思うのです。 野田政権の発足…

日本の”左翼”は”右翼”だった

民主党政権の失政のためか、日本国では、左翼勢力の衰退が顕著となってきているようです。イデオロギー上の欠陥が認識されてきたことに加えて、もう一つ理由を挙げるとすれば、日本国の”左翼”は、その実、”右翼”であったからなのではないかと思うのです。 ”…

自民党は公明党と袂を分かつべきでは

選挙を間近にして、自民党と公明党との政策上の距離は、拡大するばかりです。しかも、本日、ネット上では、習近平総書記が、創価学会に対して、日中関係改善の仲介を依頼したとする記事も流れていました。それも、尖閣諸島の共同管理など、中国側の要求を飲…

集団的自衛権と国軍―国家の基本権

左翼の人々は、人権の擁護に熱心であり、平等という価値にも敏感に反応します。僅かたりとも、基本権の侵害があってはならず、平等に反する行為は絶対に許さない、とばかりに。ところが、国家レベルにこれを当て嵌めますと、全く、逆の主張をしているのです。…

原発が支えた日本国の繁栄

福島第一原子力発電所の事故以来、原子力発電の導入は間違っていた、とする批判の声が聞かれます。しかしながら、日本国の経済を支えてきたのもまた、原子力発電であったことを忘れてはならないと思うのです。 エネルギー資源の乏しい我が国にあって、原発は…

日本経済に脱原発の余力はあるのか

一時の勢いは衰えたとはいえ、反・脱原発運動には、まだ1万人もの人々が参加しているそうです。その一方で、ひと月で5000世帯という、生活保護世帯の急激な増加は、日本経済が危機的な状況にあることを示唆しています。 反・脱原発運動の人々は、再生エネル…

中国の”戦争政策”への対応を

マスコミをはじめ、内外の識者の多くは、尖閣諸島をめぐる問題については、双方が、冷静さを保ち、挑発的な行動さえとらなければ、何事も起こらないと信じているようです。しかしはがら、本当に、予測通りの結果が待っているのでしょうか。 鎮静化論者の人々…

ヨウ素剤を配布しなった菅前首相

昨日、テレビの番組で、福島第一原発の事故に際して、政府は、ヨウ素剤を周辺住民に配布しなかったことが、問題として取り上げられていました。菅前首相は、”原発事故を最小限に抑えた功績は自分にある”と主張していますが、ヨウ素剤を配布しなかったという…

自民党野田派―そして誰もいなくなった?

解散表明を待たずして、民主党から議員の流出が止まらず、選挙結果が民主党の惨敗ならば、野田首相さえも、自民党と合流するのではないか、とする憶測も飛び交っているようです。自民党野田派の誕生となるそうですが、蜘蛛の子を散らすように、民主党が、消…

クロスする日本の政党―自・公と維新・太陽

日本維新の会と太陽の党は、維新の会の名の下で合流し、第三極を目指して選挙に臨むそうです。ところで、政党同士の提携は、政策を見ますと、クロスしているように思えるのです。 本日の報道によりますと、公明党は、原発ゼロを選挙公約に掲げるそうです。自…

野田政権の最大の功績は解散の決断か

民主党政権の発足以来、歴代の首相は、国民から辞任要求の大合唱を浴びてきました。普天間基地移設問題を拗らせた鳩山元首相は辞任に追い込まれ、菅前首相も、”辞任3要件”を掲げた条件闘争の上、ようやく辞任に至りました。 しかしながら、首相の辞任という…

全ての政党と候補者は人権委員会設置法案への賛否の表明を

野田首相が、明日にも衆議院を解散する見通しとなり、一先ずは、人権委員会設置法案の成立は、お流れとなりました。しかしながら、これで安心というわけではなく、選挙の結果によっては、この法案が、再度、国会に提出される可能性も否定はできません。 先の…

「人権委員会設置法」第2条―恐るべき禁止令

現在、衆議院には、「人権委員会設置法案」と「人権擁護委員法の一部を改正する法案」が提出されています。これらの政府提出の法案は、審議入りが断念されたとも報じられていますが、「人権委員会設置法」の第2条を読みますと、その意図の恐ろしさに愕然とさ…

衆愚化に誘導される東京都知事選挙

本日、新聞を読んでおりましたら、東京都知事選に、イメージキャラクターを起用するという記事が目に入りました。女性アイドルグループのメンバーなそうですが、最近の動きを見ますと、都知事選は、衆愚の方向に誘導されているように見えます。 アイドルの起…

小沢氏二審無罪―現行の政治資金規正法では有罪の重み

本日、小沢氏の陸山会事件のニ審判決が下され、再度、小沢氏は、無罪の判決を受けたと報じられています。秘書との共謀は、結局、立証できず、一審と同様に、”疑わしきは罰せず”ということのようです。 ところで、現行の政治資金規正法では、政治資金管理団体…

人権侵害救済法案はマイノリティー特権付与法案

政府が国会への提出を閣議決定したと報じられている人権救済法案。成立の見込みは薄いとの見通しがあるものの、民主党政権による解散間際の駆け込み成立の可能性もあり、まだまだ予断を許しません。 ところで、この法案の表看板には、”人権”という名称が銘打…

日本の無自覚と中国の無自覚

北京マラソンに参加を予定していた日本人の方々は、あまりの仕打ちに驚愕したのではないでしょうか。参加申し込みに際して選択する国籍欄に、日本国という国名がないのですから。 国名削除の理由は、日本人選手の安全を確保できない、ということのようです。…

不可解なNTTドコモ―反日企業?

本日の新聞報道によりますと、NTTドコモは、顧客の流出が痛手となって、今期は一転減益となったそうです。それにしましても、NTTドコモの経営判断は、どこか、不可解なのです。 顧客流出の原因としては、「iPHONE5」の人気が指摘されていますが、NTTドコモ…

オバマ大統領の勝利演説―民主党と真逆

昨日、大統領選における勝利を確かにしたオバマ大統領は、国民を前にして、選挙戦を通して深まったとされるアメリカの亀裂を修復すべく、国民の団結と結束を訴える演説を行ったと報じられています。 勝利演説からは、アメリカという国の大統領、すわなち、全…

共和党ロムニー氏の敗北―迷走する政党

接戦が報じられてきたアメリカ大統領選挙は、オバマ氏の再選をもって幕を閉じようとしています。ところで、共和党ロムニー氏の敗北は、どこか、先の衆議院選挙における自民党の敗北とも似通っているように思えるのです。 両者の共通点とは、保守政党としての…

韓国・朝鮮系帰化政治家は傲慢?

民主党には、韓国や北朝鮮から帰化した議員が3分の2を占めているとする根強い噂があります。出自を伏せている政治家が多く、その信憑性の程は定かではないのですが、朝鮮半島の政治文化が、日本国にも及ぶとしますと、それは、ゆゆしき問題です。 何故なら…

泉佐野市命名権売却―反対解釈が国を蝕む

当初は、アイディア倒れかとも思われたのですが、財政難に苦しむ大阪の泉佐野市が、遂に、市名の命名権の公募を開始したと報じられています。とことで、地方自治体が、勝手に命名権という権利を創設し、売却することは、許されるのでしょうか。 法の解釈には…

民主党の”厳しい声ください”は信用できる?

本日、民主党が掲載した新聞広告は、「厳しい声ください。全て、受け止めます」という言葉で結ばれているそうです。民主党に対して懐疑的な国民は少なくなく、国民の方こそ、素直にこの言葉を受け止めることができない状況にあります。 2009年の政権交代以来…

人権侵害救済法案の成立を急ぐ野田首相―何を隠したいのか

人権侵害救済法案については、国民の多数が反対をしており、ネット上などでは、法案成立の阻止活動も呼びかけられています。言論の自由を弾圧し、特定の集団に属する人々の人権だけが擁護される法律ですので、国民からの拒否反応とも言うべき反発は頷けます。…

北海道の冬は大丈夫?―泊原発の再稼働という選択

北海道では、泊原発の再稼働が早くても来春の見通しとなるため、冬場にも拘わらず、7%の節電が計画されているそうです。この判断、果たして、合理的なのでしょうか。 大飯原原発については、関西産業への甚大なマイナス影響が懸念されたため、強固な反対論…

日本人DNA解析の信憑性

本日、各紙の朝刊には、総合研究大学院大学のチームによる研究成果として、日本人のDNA解析の結果が記事として掲載されました。要点は、(1)アイヌ人と沖縄人と近縁性が高いこと、(2)本土日本人は、縄文系(アイヌ人と沖縄人と共通)と弥生系の混血であ…