時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

北海道の冬は大丈夫?―泊原発の再稼働という選択

 北海道では、泊原発の再稼働が早くても来春の見通しとなるため、冬場にも拘わらず、7%の節電が計画されているそうです。この判断、果たして、合理的なのでしょうか。 

 大飯原原発については、関西産業への甚大なマイナス影響が懸念されたため、強固な反対論に抗して、ようやく再稼働に漕ぎ着けることができました。北海道もまた、電力の供給不足による地元経済への影響は少なくなく、しかも、暖房用の電力要する冬場ともなりますと、住民の方々の健康被害も心配されます。政府側は、影響を受ける農業や観光などについては、自主目的とし、節電対象から除外すると説明していますが、万が一、火力発電所の故障などにより、停電ともなりますとその被害は甚大です(収穫量や観光客数が減少する可能性も…)。結局、あらゆる産業と住民の生活が、電力が不安定なまま、冬という自然の脅威に晒されるのです。

 今年の冬に、北海道において、一千年に一度、あるいは、福島第一原発に匹敵するほどの原発事故を引き起こす地震が発生する確率は、一体、何%なのでしょうか(少なくとも、現時点の方が、原子炉の全電源喪失への備えはできている…)。わずか、0.00*%のリスクのために、北海道が、多大な犠牲を払うことは、果たして合理的な判断なのでしょうか。大飯原原発泊原発との間に、リスクにおける著しい違いがないならば、北海道を救うために、泊原発を再稼働させてもよいのではないかと思うのです。

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