時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

はやぶさは再び日本を救うのか

菅首相は、原発増設の計画を白紙化する方針を示した、というニュースが伝えられています。この問題、代替エネルギーや原発の安全性の向上、さらには、経済・産業や国民生活への影響を考慮した幅広い議論を要しますので、早急な判断が必ずしも適切、というわ…

至急に農地の被害調査と代替農地の確保を

巨大津波の発生と福島第1原発の事故により、広範囲に及ぶ農地被害が発生しました。これらの農地は、塩害と放射能汚染を蒙っているため、短期間による回復は難しいようです。そこで、政府、もしくは、農協は、農家の被害の実態を調査し、代替農地の準備を始…

福島第1原発事故―先手で迅速な放射能汚染の除去を

福島原発事故による放射能漏れは、周辺の土壌や海水の汚染が懸念されており、農業や漁業へのマイナス影響も少なくありません。政府は、事故対策と同時並行して、放射能汚染の除去にも、至急、取り掛かるべきと思うのです。 土壌汚染については、セシウム137…

中国産輸入食品にも放射性物質検査を

福島第1原発の放射能漏れ事故によって、原発周囲で生産されている野菜や源乳が出荷停止となる事態を招きました。丹精を込めて育てたにもかかわらず、出荷できなくなった農家の方々の落胆は、いかばかりかと案じます。 国内出荷のみならず、諸外国では、日本…

早急な被災地の産業復興を

千年に一度と言われる大津波により、太平洋に面した町や村は、大きな悲劇に見舞われました。三陸沖は、我が国でも有数の漁場であり、漁業や水産物加工で栄えてきたのですが、その町や村が、一瞬にして壊滅してしまったのです。 政府は、被災された方々を集団…

原発事故―結局は国民負担の理不尽

現在の我が国の電力会社は、地域ごとに設立されており、競合する企業がいない、という面において特殊な企業となっています(戦前には、複数の電力会社が設立されていた・・・)。このため、住民は、電力の供給を一社に依存せざるをえず、事故が発生しても、…

電力不足―パチンコの全面的な見直しを

福島第1原発の事故のため、東京電力の管轄圏では電力供給量が減少し、連日、計画停電が実施されています。娯楽やスポーツも影響を受けており、プロ野球では、セ・パ両リーグの公式戦の開幕が延期されると共に、ナイターの自粛も求められているそうです。 電…

原発事故―中途半端な屋内退避指示が住民を危険にさらす

福島県の南相馬市やいわき市などでは、餓死者が心配されるほどの食糧不足に陥っているそうです。それというのも、大津波に襲われた上に、一部が福島第1原発の屋内退避区域に指定されているからなそうです。 こうした場合、政府は、道路の寸断だけではなく、…

放射能対策―ノウハウを持つアメリカに支援要請を

我が国は、唯一の被曝国ということもあり、核兵器に対する強いアレルギーがありました。非核三原則もその一つであり、核というものを意識的に遠ざけてきたのです。このため、放射能に対するノウハウや技術が蓄積されているわけではなく、今回の福島第1原発…

復興事業―住民参加で新たな街づくりプランを

太平洋沿岸を襲った大津波は、街をまるごと押し流し、あとには流木や瓦礫の散乱する荒地が残されることになりました。働く場も住み慣れた家も、そうして、親しい家族を失った方々の悲しみは、察するに余りあるものがあります。 喪失感に沈みがちになる気持ち…

原発事故―政府は複数の被害シナリオの公表を

福島第1原発では、ここ連日の放水作業が一定の効果を挙げたようで、安心感が広がっていたところ、本日午後、3号機から煙が上がっているとの報告があったそうです。二転三転する状況に、国民も落ち着く間がありません。 政府の発表は、現場での現在進行形の…

福島第1原発事故―原子力発電は即刻やめるべきか

今なお、福島第1原子力発電所の現場では、自衛隊、消防庁、警察、東電、東電関連会社、東芝や日立の技術陣など、我が国の命運を背負った方々が、懸命な作業を続けられております。今日を無事に過ごせるのも、作業をされている方々の努力と不屈の精神あって…

被災地支援にコンビニのノウハウを

報じられるところによりますと、被災地では、避難されている方々の命をつなぐための食糧や水、医薬品といった物資が底をつく怖れがある避難所や孤立地域があるようです。政府は、早急に、コンビニエンス・ストアのノウハウを生かして、被災地への支援物資配…

仙谷副官房長官起用は不安要因

震災の混乱に乗じるかのように、民主党政権は、仙谷氏を副官房長官に起用する人事を行いました。この人事、国民の不安を煽るだけなのではないでしょうか。 仙谷副官房長官は、自らの危険を顧みずに、懸命に活動されている自衛隊を”暴力装置”と呼び、長らく敵…

被災地の厳しい寒さ―段ボールの活用を

報じられるところによりますと、被災地では、真冬並みの寒気に覆われながら、燃料や毛布が不足しているため、各地の避難所では、被災された方々が寒さに震えているそうです。このままでは、体力の弱った方々の命が危険にさらされます。 どこで読んだのかは忘…

原発事故特別チームの結成を

3月11日に東北地方を襲った地震と津波は、多くの人々の尊い命を一瞬のうちに奪い去りました。この悲劇に加えて、福島第1発電所では、原子炉の冷却機能が働かないという事態が発生し、最悪の事態を避けるべく、被曝を覚悟で、作業員の方々が困難な冷却作…

経済危機の回避―謎の円高は底値買いが原因か

本日は、昨日に続き、東京証券取引所では、リーマンショックを越えるとされる株価の下落がありました。その一方で、何故か円高も更新しており、この現象は謎とされています。 日本経済に対する悲観的な観測による”日本売り”であれば、株価も円も同時に下落す…

命がけで国民を救おうとしている自衛隊

福島第1原発の第3号機で爆発があり、その際、行方不明者の中に、自衛隊の隊員がおられたことから、命にかかわる最も危険な作業に自衛隊の方々があたっておられることを知りました。安否が気遣われたのですが、無事のニュースに、まずは胸をなでおろしたの…

災害復興は被災者の生活再建と組み合わせて

テレビを通して報道される被災地では、親しい家族を亡くされた悲しみとともに、これからの生活への不安も広がっているようです。住宅のみならず、漁船や職場など、生活の糧を全て失ってしまった方も多いのです。これから復興事業が始まるのですが、その際に…

万が一には西日本に託す我が国の復興

福島原発第1号機がメルトダウン状態にあるとのニュースが報じられ、最悪の場合には、関東一円にも死の灰が降るとの指摘があります。この指摘は、あくまでも、最悪の事態を想定したものですので、事なきを得ることも充分にあり得ることです。 もし、この最悪…

予算は災害救援と復興に重点を

本日発生した巨大地震によって、我が国は、甚大な被害を受けたました。テレビで放映された、押し寄せる津波が港を襲うと共に、平地では濁流となって田畑や家屋を飲み込み、さらには、逃げようとする人や車に迫る様子に、胸が張り裂けそうでした。 今回の地震…

メア氏発言―本音と建前の狂想曲

米国務省日本部長のメア氏の発言は、氏の更迭まで発展し、波紋を投げかけているようです。沖縄県民が怒るのは理解できますが、この問題、なかなか奥が深いのです。 何故ならば、メア氏の指摘した本音と建前の使い分けこそが、基地問題を始め、さまざまな問題…

PFIで中国の政府系ファンドが進出か

本日の日経新聞の一面に、上下水道事業などを含む14分野にわたってPFIを導入する政府案が纏まったとの記事が掲載されていました。ところで、この案、もし実現するとしますと、中国の政府系ファンドが進出してくるのではないかと思うのです。 我が国の水源…

「沖縄はゆすりの名人」―謝罪を求めるより説明と反論を

先日の米国務省日本部長のメア氏の発言には、「沖縄はゆすりの名人」というくだりがあったそうです。沖縄県民の方々は、この発言に相当に立腹しているようです。 ある行動や発言をした場合、自らの意図とは違った動機で動いていると誤解されても仕方がないこ…

メア氏発言―国民性や政治文化の分析は差別ではない

アメリカ国務省の日本部長であるメア氏の発言が、日本や沖縄に対する”差別”として非難を受けているそうです。自国の国民性や政治文化の特徴が批判的に指摘されることは、確かに、愉快なことではありません。しかしながら、それが、外部の視点からの率直な意…

前原外相外国人献金問題での留意点

外国人から政治資金を受け取ったとして、前原外相の辞任が取り沙汰されています。これを機に、全ての政治家と外国団体との関係を洗い出す必要がありますが、前原外相については、一つだけ、留意点があります。 それは、かつて、中国が、名指しで前原外相の更…

民主党に対する民団の選挙支援も問われるべき

前原外相が、在日韓国人から政治資金を受け取っていたことが、政治資金規正法違反として問題となっております。この行為には、”公民権停止”という罰則が設けられているそうですが、先の衆議院選挙において、民主党が民団の支援を受けたことは、外相個人に留…

国民年金が税方式より保険方式がよい理由

民主党では、党の政策方針の一つとして、消費税率アップを念頭に、国民年金の全額税方式への移行を挙げていたはずです。しかしながら、年金は、従来の保険方式の方が、はるかに財政リスクが少ないと思うのです(国庫負担二分の一の問題もありますが…)。 何…

入試カンニングが悪である理由

京都大学の受験で発覚したカンニング事件。ネットの掲示板では、監督を怠った大学側が悪いといった、カンニング擁護論の書き込みもあるようです。 オウム事件では、何故、人殺しが悪いのか、ということを、きちんと論理的に説明できない専門家が多数出現し、…

嘘つきは独裁体制の特徴か

リビアでは、カダフィ氏が、国民から反旗を翻されているにも拘わらず、”自分は国民に愛されている”と嘘をつき、中国でも、政府発表の情報は国民から信じられておらず、北朝鮮でも、政府の嘘は日常茶飯事です。嘘つきは、独裁体制の特徴なのでしょうか。 そも…