時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

原発事故―中途半端な屋内退避指示が住民を危険にさらす

 福島県南相馬市いわき市などでは、餓死者が心配されるほどの食糧不足に陥っているそうです。それというのも、大津波に襲われた上に、一部が福島第1原発の屋内退避区域に指定されているからなそうです。

 こうした場合、政府は、道路の寸断だけではなく、放射能による被害を怖れ、一般の民間運送会社が物資の輸送を断る事態が発生することは、充分に予測できたはずです。しかも、住民の方々は、屋内退避の指示が出た以上、外に出て日用品を購入することも控えざるをえません。店舗を営業している人の中には、店を閉めて遠方に避難する人もいるわけですから、直ぐに、食料品や日用品が底をつくことは、予測しようとすればできたはずなのです。中途半端で場当たり的な政府の対応が、周辺地域の人々の生命と生活を脅かしているのです。

 現在、自衛隊の方々が、物資の運搬に携わっておられるようですが、政府は、屋内退避を命じた時点で、退避されている方々への物資の運搬と配給方法や生活ラインの維持方法をも指示すべきであったと思うのです。今からでも遅くはありませんので、まずは、住民の所在を全て把握し、支援体制を確立するか、半径30キロメートル全域を退避圏とすべきと思うのです。

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