時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

支援団体離れは自民党のチャンス?

民主党政権が郵政民営化を後戻りさせた理由は、”郵政票”の取り込みにあると指摘されています。いわば、民主党自身も、利益誘導型の政治に”後戻り”してしまった感がありますが、支援団体に頼ることは、必ずしも選挙にとってプラスとは限らないと思うのです。 …

子ども手当―内閣法制局の機能不全

子ども手当は、法の下の平等に反するため、違憲である可能性が高いことは、以前の記事で何度か指摘いたしました。憲法訴訟を起こすという方法もありますが、本来、政府が提出した法案に対して、憲法や法律との整合性をチェックするのは、内閣法制局のお仕事…

子ども手当―”国籍条項”が国民を排除する怪

子ども手当法案が衆参両院を通過したことで、6月から子ども手当の給付が始まるようです。この法案には、外国に住む外国人の子どもには支給されながら、日本人が給付対象から排除されるという欠点が指摘されてきましたが、そもそも”国籍条項”なるものが存在…

財源なき子ども手当は亡国への道

民主党政権では、子ども手当を支給する根拠として、ヨーロッパ諸国の事例を引き合いに出してきました。しかしながら、ドイツやフランスといった子ども手当の制度を設けている諸国の財政は、我が国のような危機的な状況にあるわけではありません。 何故ならば…

子ども手当―憲法訴訟という方法

先日、アメリカでは、医療保険法の僅差での成立を受けて、反対派の人々は、憲法違反として提訴する構えと報じられています。子ども手当法についても、充分に憲法訴訟になり得ると思われるのです。 裁判所には違憲審査の権限が付与されており、国会が制定した…

欠陥を修正しない民主党政権

商品に欠陥があった場合、製造した企業は、リコールを行う義務があります。法案は、商品を購入した消費者のみならず、全ての国民に不利益を与える可能性がありますので、その成立に当たっては、充分に安全性を確認することは言うまでもないことです。 しかし…

朝鮮学校は”治外法権”か

朝鮮学校を無償化の対象とするか否かについては、夏以降に結論を出すと報じられています。この問題、日本国の主権問題でもあると思うのです。 何故ならば、朝鮮学校問題は、我が国の国内で、日本国憲法が認める価値観を否定する教育を施すことは許されるのか…

生方副幹事長事件―”大人の対応”とは?

小沢氏批判を咎められ、一旦は解任の方針で検討された生方氏の処分は、小沢氏の独断で解任は取り消しとなったと報じられています。この決断に、解任の急先鋒であった幹部が、態度を一転し、”大人の対応”と絶賛したそうですが、こうした態度は、”大人の対応”…

北教組は教育者として恥ずかしくないのか

最近、日本人は、恥を忘れたという言われることがあります。”恥”とは、あるべき姿から離れてしまったり、規範から逸脱した場合に、良心の呵責が心の中に生まれた時の反省の感情なのかもしれません。ところで、北教組に関する報道を聞いていますと、この組織…

ご神木継承プロジェクトを

先日、大風によって鎌倉の鶴岡八幡宮のご神木とされてきた銀杏の大木が倒れるという出来事がありました。ご神木の命を繋ぐために、神社さんでは、再生を祈って移植を試みているとのことです。この出来事から思いますし、ご神木といえども、いつ何時、自然災…

子ども手当―国民を排除する奇妙な法案

子ども手当法案については、支給の対象をめぐって幾つかの問題点や矛盾点が指摘されています。この法案、そもそも国民が排除されるという奇妙な法案であると思うのです(違憲法案?)。 何故ならば、日本国の法律である限り、日本国民には等しく適用されなけ…

民主党は正直に不人気政策をマニフェストに

民主党政権は、夏の参議院選挙後に、外国人参政権といった国民からの反対の強い政策を国会に提出する予定と報じられています。もし、そうであるならば、次回の参議院選挙のマニフェストに、堂々と外国人地方参政権法案、人権擁護法案、夫婦別姓法案の内容を…

朝鮮学校無償化問題―鳩山首相の対応は本末転倒

本日の新聞に、朝鮮学校の無償化問題について、鳩山首相が、”できるだけ客観的な基準を設けて、認めてゆきたい”と発言したと報じられていました(本日付産経新聞朝刊)。この発言、本末転倒なのではないかと思うのです。 何故ならば、朝鮮学校の方を変えるの…

追加経済対策論は選挙目当て?

一昨日、子ども手当と高校授業料の無償化法案が衆議院を通過し、我が国の財政はさらに火の車となったのですが、本日、新聞朝刊の一面に就き浅井政策論が浮上しているとする見出しが躍り、我が目を疑うことになりました(本日付日経新聞朝刊)。現状でさえ、…

”仕分け”一辺倒ではなく予算削減方法の多様化を

民主党政権では、予算の無駄を省くために、仕分け作業の第二弾を予定しているようです。しかしながら、仕分け一辺倒ではなく、削減方法を多様化すべきではないかと思うのです。 仕分け作業ですと、パフォーマンスとしてはアピール性があるかもしれませんが、…

子供手当で明るみになった外国人登録の杜撰

本日、子ども手当の法案が、充分な審議も、修正もなく、衆議院で可決されたそうです。財政状況やモラル・ハザードを考慮すれば、国会の軽率な可決は暴挙とも言えるのですが、この法案は、我が国の外国人登録の杜撰さをも明るみにすることになりました。 子ど…

子ども手当よりも教育のレベルアップが良策

親の子に対する不安とは、充分な教育を受けられず、将来、職に就くことができないのではなかとする心配にあるとしますと、子ども手当では、こうした将来への不安を払拭することはできそうにありません。無条件の”ばらまき”政策では、教育の質を向上させる効…

無駄な予算発見―タレント起用の政府広告

昨日、新聞各社の紙面一面に裁判員制度に関する政府広報が掲載されていました。タレント起用の政府広報は、やはり、予算の無駄ではないかと思うのです。 以前にも、公的年金に関する社会保険庁の政府広告に、タレントの起用料に6億円にも上る予算がつぎ込ま…

捕鯨問題―保護されるべき動物の基準とは?

近年、捕鯨反対を訴えてきたシーシェパードの活動が過激化し、ついに刑事事件に発展しそうです。ところで、人権の場合には、ホモ・サピエンスという同一の種に属することが擁護の理由となり、誰もが納得するところなのですが、特定の動物を選んで国際的に保…

朝青竜引退―異文化相互理解の光と影

昨日のテレビニュースで、モンゴルに帰国した元横綱の朝青竜が、記者会見の席で日本人記者に対してけんもほろろな態度で質問への回答を拒否している姿が報じられていました。この会見を見て感じたことは、大相撲の国際化は、諮らずして異文化相互理解の影の…

子ども手当は無制限?

子ども手当が、海外に居住している日本人の子弟には支給されないにも拘わらず、本国に残してきた外国人の子弟には給付されることが、非難の的となっているようです。原案通りとなりますと、少子化傾向にある我が国とは違って、外国人家庭は子沢山なことから…

非核三原則―被爆国は安全か?

昨日、日米各密約を報じるニュースのなかで、被爆地である広島の方へのインタヴューを真っ先に放映していました。インタヴューを受けた方は、唯一の被爆地であるからこそ、我が国は、被爆三原則を守るべきとする旨の発言をなさっておられましたが、被爆地と…

外国人地方参政権―権利と義務

民団といった在日外国人の組織は、権利の平等を盾にして、外国人への地方参政権の付与を求めているようです。しかしながら、義務の側面に注目しますと、外国人は、国民と等しい義務を担っているわけではないと思うのです。 永住外国人の大半の出身国である中…

宮内庁の学習院批判―寛容と慈悲の心を示してこそ

東宮の長女の方の不登校について、宮内庁は、学習院の”学級崩壊”を原因として挙げたそうです。しかしながら、宮内庁が、公の場で、一方的に学習院や生徒さんに責任があると決めつけることには、問題があるように思われるのです。 国民は、宮内庁の発表が事実…

朝鮮学校無償化問題の核心は教育内容

朝鮮学校を高校授業料無償化の対象から外す方針に対して、母国語の保護や異文化理解の側面から反論があるようです。しかしながら、この問題の核心は、朝鮮高校の教育内容になるのではないでしょうか。 近年まで、多文化共存というスローガンのもとで、異文化…

”政治主導”なら最優秀な人材を候補者に

民主党政権では、”官僚主導”から”政治主導”へをスローガンとして、官僚叩きに熱心に取り組んできました。しかしながら、官僚が難関の国家一種試験をくぐり抜けて登用されていることを考えますと、本気で”政治主導”を目指すならば、官僚以上に優秀な人材が政…

政治資金規正法改正―個人献金にも危険性が

「政治とカネ」の問題に対応するために、政界では、政治資金規正法の改正が検討されているようです。その主たる内容は、企業・団体からの献金の禁止らしいのですが、個人献金にも問題が潜んでいるように思うのです。 企業・団体からの献金禁止の趣旨は、献金…

民主党政権が高等学校に拘る理由は何か?

民主党政権では、高等学校の授業料の無償化を実施すべく、細則の検討に入っているようです。しかしながら、教育というものを長いスパンで見ますと、高等学校の無償化に拘る必要はないのではないかと思うのです。 (1)中卒への配慮 長期にわたる技術の伝授…

政治資金規正法の改正―政治家は適任ではない?

本日の新聞によりますと、鳩山首相は、小沢氏に対して「政治とカネ」の問題に対処するために、政治資金規正法の改正に向けて、与野党の協議機関を設置するように指示したそうです(本日付日経新聞朝刊)。果たして法律改正によって、政治は浄化されるのでし…

サイバー攻撃は暴力による言論弾圧

巨大掲示板として知られる2ちゃんねるが、韓国からの大規模なサーバー攻撃を受けて、アクセスが困難な状況に陥っているそうです。原因は、オリンピックでのフィギュアにおいて、金メダルをとった韓国選手にまつわる不正疑惑がネット上で取り沙汰されたこと…