時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

子ども手当は無制限?

 子ども手当が、海外に居住している日本人の子弟には支給されないにも拘わらず、本国に残してきた外国人の子弟には給付されることが、非難の的となっているようです。原案通りとなりますと、少子化傾向にある我が国とは違って、外国人家庭は子沢山なことから、財政負担の増大が予測されるのですが、そもそも、子供の数に単純に比例する一律支給であり、上限がないことにも問題がありそうです。

 子育てとは、最初の一人目は、何もかも新しく準備しなければなりませんので、それなりの費用がかかりますが、二人目以降は、”お古”を使うことができますので、逓減作用が働きます。また、規模の経済が働けば、子供の数が多いほどに、子育ての費用も低下することになります。もし、子供の数に比例して無制限となりますと、勤労による所得を越える手当が支給されることも考えられ、これでは、財政支出が底なしになりそうです。また、無制限としますと、特に、政府が家庭事情を把握できない外国居住の外国人子弟への給付をめぐっては、不正受給が横行しそうでもあります。我が国の厳しい財政状況を考えれば、支給額には一定の上限を設けるべきではないかと思うのです。

 欠陥法案をそのまま可決させますと、取り返しのつかないことが起きるとも限りませんので、子供手当については、充分な審議期間を確保するとともに、世論の動向を見定めるべきと思うのです。

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