時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

2012-12-01から1ヶ月間の記事一覧

村山談話の問題点-知性の抑圧

日本社会党の委員長が首相を務めた村山政権。村山政権時代の1995年の終戦記念の日に、村山談話は、閣議決定の上で発表されました。以後17年、この談話は、亡霊の如くにアジアを彷徨っています。 先の戦争を”植民地支配と侵略”と述べた村山談話が亡霊と表現し…

森本前防衛相は日本国に向けて語るべき

中国メディアの報道によりますと、民主党政権で防衛相を務めた森本敏前氏は、”日本国は中国に対抗できない”と語ったと報じられたそうです。発信源が中国網ですので、脚色が加わっている可能性もありますが、森本前防衛相は、日本国に向けてこそ、この発言を…

年末の大掃除-掃除文化は日本の強み

日本には、家屋の隅々まできれいに掃除して新年を迎えるという、年末大掃除の風習があります。諸外国にも同様の習慣があるのかもしれませんが、掃除文化は、日本の強みなのではないかと、ふと、考えるようになりました。 古来、日本国では、小川などで禊が行…

修学旅行は韓国ではなく対馬へ!

竹島や”慰安婦”問題に対する韓国の強硬策をきっかけとして、日本国における対韓感情は、著しく悪化しました。治安や風紀の悪さから、韓国への修学旅行も減少傾向にあるそうですが、日本国の学校は、対馬を修学旅行先に選んではどうかと思うのです。 対馬は、…

将来リスクの不確実性問題-原発・地球温暖化

今日の先端技術を以ってしても、人間は、明日のお天気でさえ、100%確実に予想することができません。況してや、何万年単位の変化であったり、複雑な要因が絡む自然現象である場合には、不確実性は、格段に上昇します。最近、不確実性の問題は、科学分野のみ…

”日本を取り戻す”-史上初のキャッチフレーズ

本日、16日の選挙結果を受けて、第二次安倍政権が発足します。ところで、今回の衆議院選挙で自民党が”日本を取り戻す”というキャッチフレーズを掲げたことは、国家喪失の危機を訴えたことにおいて、日本の選挙史上、初めての出来事であったのではないかと思…

原発再稼働は7月まで待てるのか-原子力規制委員会の非情

原子力規制委員会は、新たな原子力の安全に関する基準を作成が7月となるため、原発再稼働の判断は、7月移行になると説明しております。しかしながら、この説明、根拠が曖昧なのではないかと思うのです。 原発事故が発生してから、既に、1年半以上が経過し…

外相には気骨のある人物を

安倍政権の発足を直前にして、閣僚人事の行方が国民の注目を集めております。特に、マスコミなども重大な関心を寄せているのが、外相ポストのようです。 民主党政権の弱腰外交が、周辺諸国の強硬姿勢を増長させたとする反省から、自民党政権には、外交の立て…

無党派層は左翼支持の誤算

自民党が、圧倒的多数の議席を獲得して幕を閉じた先の衆議院選挙。この選挙結果については、左翼勢力を中心に、不自然とする不満の声も上がっているようです。 小選挙区制に要因を求める人々がいる一方で、特に、惨敗を喫した日本未来の党の支持者の人々は、…

日韓関係の修復とは?

韓国における朴大統領政権の誕生は、日韓関係の修復のチャンスと見られているようです。しかしながら、日韓関係の修復とは、一体、何を意味するのでしょうか。 日韓関係悪化の原因は、李政権における対日政策にあったことは確かなことです。(1)”慰安婦問…

原子力規制委員会-活断層が動かなかった場合の責任は?

発足したばかりの原子力規制委員会は、敦賀原発に次いで東通原発と、活断層判定を連発しております。ところで、もし、将来、地震が発生したにも拘わらず、活断層が動かなかった場合、一体、誰が責任をとるのでしょうか。 活断層の判定スパンは40万年に拡大さ…

自民党圧勝は民意ではない?-決選投票を想定してみると

選挙結果が判明した途端、議席獲得数と獲得投票数との比較から、民主党の圧勝は、民意ではないとする主張が、マスコミを中心に湧き起こっているようです。しかしながら、決選投票を想定しますと、そうでもないと思うのです。 議院内閣制では、政権の選択と、…

在特会メンバー実刑判決-在日韓国・朝鮮人団体の脅しにも実刑を

昨日、「在日特権を許さない市民の会」のメンバーが、韓国人女優をCMに起用したロート製薬に対し、脅迫行為を働いたとして、大阪地裁で実刑判決が言い渡されたそうです。この事件は、どちらかと言いますと、日本側に不利な判決のようにも見えますが、実際…

公明党による国交相ポスト獲得に警戒を

衆議院において過半数の議席を獲得したものの、自民党は、衆議院での再可決に必要な3分の2を確保するために、公明党と連立を組むと報じられております。自民党の支持基盤である保守派の国民にとりましては、政策方針が逆ともいえる公明党との連立は、決し…

国政選挙に熱心な地方自治体の長達-地方重視派の地方軽視

今回の衆議院選挙では、自らは立候補しないものの、橋下大阪市長や嘉田滋賀県知事が参戦し、第三極としての自党の勢力拡大を目指して声を張り上げておりました。その一方で、おひざ元の地方自治体の住民などからは、疑問の声も上がっているようです。 両氏と…

低い若者層の投票率

報道によりますと、今回の衆議院選挙の投票率は、これまでのところ、前回を下回まわっているそうです。投票の締め切りまで、まだ時間が残されていますので、最終的な投票率は分かりませんが、特に、若者層の出足が悪いというのです。 若者層の投票率が低いこ…

小沢氏が反原発運動に参加する奇妙な光景

今回の選挙では、政権交代が焦点となった前回の選挙には見られなかった、奇妙な光景を国民は目にすることになりました。故金丸氏の流れを組む利権屋とされた小沢氏が、左翼市民団体が活動の中心となっている反原発運動に参加したというのです。本来ならば、…

反省なき民主党の行方

報道各社が実施した世論調査の結果では、民主党に対する支持率は10%前後に過ぎず、わずか3年あまりしか経過していないにも拘わらず、前回の選挙とは、隔世の感があります。小党転落への危機感からか、民主党は、自民党政権時代を批判することで、党勢の挽…

原子力規制委員会-暴走する活断層認定

法律によって、活断層の上に原発を建設することは禁じられているため、原子力規制委員会の調査と判断は、原発再稼働の行方を左右することになりました(法律ではなく、指針とする情報もあり、確認できておりません。少なくとも、原子炉規制法には、活断層に…

反原発勢力の方針転換-世論誘導から活断層判定へ

昨日、原子力規制委員会が示した敦賀原発に関する活断層の判定を受けて、マスコミ各紙は、敦賀原発2号機は廃炉となる可能性が高いと報じました。日本電源が公開の質問状を提出して回答を迫ったように、この判定、かなり疑わしいのですが、拙速な判定の背景…

民主党政権と原子力規制委員会の癒着

昨日、福井県の敦賀原発で現地調査を行っていた原子力規制委員会は、突如、2号機の直下の断層は、活断層であるとする発表しました。この判断によって、原発を運営してきた日本電源が、廃業に追い込まれることも予測されているそうです。 わずか5人の調査団…

日本未来の党-再生エネ法の廃止を訴えるべき

日本未来の党は、卒原発に伴う電気料金高騰の批判をかわすために、電力自由化すれば、電気料金は安くなる、と主張しているそうです。この政策、信じるに足るのでしょうか。 電力自由化を唱えるならば、まず最初に、再生エネ法の廃止を提言すべきです。嘉田代…

沖縄県民に知ってほしい戦艦大和沖縄戦特攻

昨日は、日米開戦の日であったためか、NHKでは、戦艦大和の沖縄戦特攻について、特別番組を放送していました。NHKの思惑は掴みかねるのですが、沖縄県民の方々には、ぜひ、この事実を知っていただきたいと思うのです。 当時、世界最大規模を誇った戦艦大和の…

策に溺れた小沢氏-脱原発の虚像

小沢氏は、「国民の生活が第一」を結党して以来、一貫して、脱原発の国民的な波に乗ることを考えてきました。合併して誕生した「日本未来の党」も、第一に掲げたのが、卒原発でした。しかしながら、期待していた脱原発の波は、来ないのではないかと思うので…

橋下氏は革命家-”一から日本を造り直す”

総選挙も近づき、テレビなどでは、各政党の立会演説会の光景を報じるようになりました。日本維新の会の橋下氏も、マイクを握って熱心に演説をぶっているのですが、その内容を聴いてみますと、橋下氏は、革命家なのではないかと思うのです。 橋下氏は、”一か…

橋下氏の誤算-独裁型政党組織のブーメラン

日本維新の会は、太陽の党との合併に際して、党代表の座を石原氏に譲りました。この合意によって、維新の会は、橋下氏の思惑とは違った方向に向かう可能性があるのではないかと思うのです。 何故ならば、報じられるところによりますと、日本維新の会の党組織…

「日本未来の党」のネット事件が明らかにした原発容認の世論

昨日、ネット上で実施された「日本未来の党」の世論調査は、誰もが呆れかえる顛末となりました。この問題、一つの政党のみならず、実は、日本国の政党の殆どが、世論を読んでいないという深刻な現状をも明らかにしたのではないかと思うのです。 原発の存続を…

民主党公約の人権委員会設置法案にも注目を

衆議院の解散が決定される直前に、民主党政権が「人権委員会設置法案」等を国会に提出したため、ネット上の国民世論では、警戒感が広がっていました。解散によって、一先ずは、事なきを得たのですが、民主党の公約には、堂々と、本法案の成立を目指す方針が…

脱・反原発運動―巧妙な”四面楚歌作戦”では?

本月16日の衆議院選挙を控え、各政党の選挙公約が出揃ってきました。原発政策を見ますと、自民党を除いて(維新の会は揺れているらしい…)殆どの政党が、脱原発や卒原発を掲げています。各政党とも、世論は、脱・反原発と読んでいるようですが、本当に、そう…

”脱原発はできる”-ただし多大な犠牲を払うなら…

政治家を含め、”脱原発はできる!”と言い切る人々がいます。今でも、大飯原原発を除いて、全ての原子炉は稼働停止しているのに、電力は足りているではないか、と・・・。 しかしながら、目的を達成するのに、多大な犠牲を払わなければならない事柄に対して、…