時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

年末の大掃除-掃除文化は日本の強み

 日本には、家屋の隅々まできれいに掃除して新年を迎えるという、年末大掃除の風習があります。諸外国にも同様の習慣があるのかもしれませんが、掃除文化は、日本の強みなのではないかと、ふと、考えるようになりました。

 古来、日本国では、小川などで禊が行われており、心身の清浄を保つことは大事なことでした。清潔さには殊更に気を配り、朝に自宅の前を掃く風習は、今でも、街に暮らす人々の日課として各地に残されています。学校の掃除も、お当番を決めて、放課後に児童達が行っています。諸外国では、専門の事業者に委託することが普通なようですので、これもまた、日本国の掃除文化の一つかもしれません。掃除やおかたずけは、面倒なことではありますが、自らの使った教室や学用品は、自らの手できれい掃除し、明日に備えることは、教育の一環とも見なされています。掃除も修行の一つとする禅の影響も加わって、掃除文化は、日本人の日々の生活に溶け込んできたのです。

 この掃除文化、最後まで始末することをよしとするのですが、案外、目に見えないところで、産業のリサイクル・モデルやエコ技術の開発などを、支えているのかもしれません。きれい好きで知られるドイツもまた、こうした分野に強いのも、掃除文化の影響で説明できるのではないかと思うのです。

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