時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

朝鮮半島の緊張―我が国はどうするのか

韓国艦の沈没が北朝鮮の魚雷によるとする見方が強まるにつれ、朝鮮半島では、緊張が高まっているようです。北朝鮮は、日本海に向けて、ノドンの発射をも準備しているとの報道がありますが、我が国は、これを機に、これまで避けてきた防衛議論を先にすすめる…

民主党の論理の行き着く先は”全ては国民が悪い”?

検察審査会が小沢氏に対して起訴相当との議決を下したことを受けて、民主党では、検察審査会に疑問を呈し、「司法のあり方を検証・逓減する議員連盟」を発足させたそうです。おそらく、検察審査会の権限を制約するためなのでしょうが、民主党の方針こそ、疑…

小沢氏の事件は起訴する価値がある

昨日、検察審査会が小沢氏の政治資金規正法違反の事件について、起訴相当とする議決を下したことについて、検察審査会の方を非難する人々がいることを知り、驚きを禁じ得ません。 検察審査会を非難する根拠は、抽選で選ばれた法の素人である国民が、感情に流…

検察審査会が国を動かした日

検察審査会は、一連の政治資金規正法違反問題について、小沢幹事長は起訴に相当するとする議決を行ったそうです。小沢幹事長が、国政を裏から牛耳っていたことを考慮しますと、本日は、検察審査会が国を動かした日と称しても過言ではないと思うのです。 検察…

政界再編を妨げる小沢氏の存在

自民党では、離党と新党の結成で分裂が続き、一方、民主党では、小沢氏が強権をもって上から党内の引き締めを行っているようです。小沢氏は、自らが主導して二大政党制を構築したかったと語ったそうですが、政界再編を妨げているのは、当の小沢氏なのではな…

普天間基地移設問題―抜き差しならぬ事態に

沖縄県では、県内移設反対集会が開かれ、9万人が参加したと報じられています。仲井真知事が出席したためか、沖縄県民の総意が示されたとするむきもありますが、国民の総意と沖縄県民の総意が乖離した場合、抜き差しならぬ事態に発展しかねないと思うのです。…

韓国人の子ども手当554人申請問題―早急の法改正を

国会における子ども手当の審議に際して、外国人が大勢の子どもを外国で養子にし、全員分の給付申請を行う可能性は、既に指摘されておりました。国会の答弁で指摘されたリスクは、法案修正をもって対応しなければ、法律の欠陥を是正することはできないのでは…

普天間基地移設問題―事故のリスクと安全保障のリスク

普天間基地移設問題に関連して、県外・国外移設を主張する沖縄県民の方々は、沖縄の安全を訴えておられます。ヘリコプター墜落事故なども起きたため、基地周辺住民が安全を危惧されておられることは、充分に理解していますが、現在、沖縄が直面している最大…

保育所利用要件撤廃は社会主義政策か

本日の新聞の一面には、”保育所の利用要件撤廃”の見出しで、パートや専業主婦にも門戸を開放するとの記事が掲載されていました。規制を緩和すれば、保育所の利用を求める家庭が増加しますので、働く女性の待機児童問題は、解決がさらに遠のきそうです。 加え…

”友愛”は最も危険な政策

ミュンヘンの融和が歴史の教訓として語られているように、融和政策=”友愛”とは、最も安全な政策なようで、最も危険な政策なのではないかと思うのです。 人は誰でも、相手方に妥協して譲歩すれば、相手もこれに満足して、それ以上は望まないと考えがちです。…

旧宮家にも皇位継承権があるのでは

皇室典範の改正をめぐる議論は、一つの重大な見落としをしているように思えるのです。それは、旧宮家の皇位継承権の問題です。この問題は、宮家という制度と皇位継承権との関係が、これまで整理されてこなかったことに起因しているようです。 現代に繋がる宮…

女性の宮家創設は重大な問題

昨日、新聞の論説に、”皇室典範の改正は急務”というタイトルで、女性の宮家創設を主張する記事が掲載されていました(4月18日付日経新聞朝刊)。しかしながら、女性の宮家は、ゆくゆくは女系の天皇容認を意味することになりますので、天皇家の歴史始まっ…

官僚の天下り規制はパチンコ業界から

民主党政権は、”政治主導”をスローガンに掲げて、官僚の天下り規制に積極的に取り組む姿勢を示してきました。国益の侵害を考えますと、真っ先に規制の対象とすべきは、パチンコ業界なのではないかと思うのです。 パチンコ業界は、刑法の適用を逃れるために警…

子ども手当―財政赤字が膨れ上がる”預金移転政策”

子ども手当法案が国会を通りましたが、支給額の大半は、預貯金にまわるのではないかと予測されています。景気刺激策としての経済効果は期待できず、国民の間の預貯金の移動となるのですが、それだけでは済まされない問題が潜んでいると思うのです。 現在、国…

政治主導の”カジノ・パチンコ合法化”は問題

超党派による「カジノ議連」の発足。政治家が、率先してカジノとパチンコを合法化するために活動組織のようなのですが、このような政治主導型の立法は、国民にとりましては、迷惑以外のなにものでもないように思うのです。 カジノの合法化を積極的に求めてい…

米紙の論評―官房長官は非難するより分析を

アメリカのワシントン・ポスト紙が、鳩山首相を最大の敗者とする記事を掲載したことに対して、平野官房長官は、「一国の首脳に対して非礼」と不快感を示したようです。平野官房長官は、記事に対して憤慨するよりも、何故、そのような記事が書かれたのか、分…

パチンコ合法化に反対する気骨のある議員はいないのか

政界では、「カジノ議連」なる超党派の組織があり、国際観光の振興を目的としてカジノ合法化のみならず、パチンコの換金をも合法化しようとしているようです。パチンコを「健全な庶民の娯楽の場」としたいようですが、そもそも賭博は不健全な行為なのですか…

民主党の無駄削減はどこに行ってしまったのか

民主党政権の仙石国家戦略担当相は、厳しい財政状況に鑑みて、参議院選挙では、消費税率上げなどの増税を策を打ち出すことを容認するようです。財源問題の解決や財政健全化に踏み出すことは評価できるのですが、先の衆議院選挙で掲げた”無駄の削減”は、どこ…

密約問題の謎

先日、東京地方裁判所は、政府に対して、沖縄返還に伴い存在されたとされる軍用地回復費用の肩代わりなどの密約を、開示するように命じました。この密約問題には、幾つかの謎があると思うのです。 第一に、密約の法律上の位置が定かではないことです。密約は…

中国の貿易赤字の信憑性

本日の新聞に、中国が貿易赤字となったとする記事が掲載されていました。この貿易統計は、信じられるのでしょうか。 つい最近まで、中国政府は、自国は、いち早くリーマン・ショック以来の金融危機から抜け出し、貿易も危機前の水準に回復していることを自慢…

目論見が外れた子ども手当

子ども手当に関する世論調査によりますと、国民の8割が支持していないという結果が出たそうです。子ども手当も、高等学校の授業料無償化も、選挙対策と揶揄されたのですが、結局、民主党の目論見は外れてしまったようです。 政治家の方々は、単純に、”ばら…

郵便局の監視カメラ撤去への疑問

郵便局では、32億円をかけて監視カメラを撤去すると報じられています。監視カメラが設置されていると、職員の士気が下がるということらしいのですが、金融機関である限り、監視カメラがあったほうが、よいのではないかと思うのです。 民間の金融機関が、職…

竹島問題は司法解決が最適な理由

韓国政府の竹島に対する実効支配の強化に対して、民主党政権の弱腰の姿勢が非難を受けているようです。この問題、我が国の法的な根拠が争点であるならば、司法解決しか道がないのではないかと思うのです。 たとえ韓国政府が、実効支配を強化したとしても、こ…

子ども手当の問題は給付要件厳格化では解決しない

厚労省は、在日外国人の外国に居住する子供に対する給付要件を厳格化することで、当制度に対する国民の不満を緩和したいようです。しかしながら、こうした措置でも、憲法違反の問題は残りますし、問題の根本的な解決にはならないと思うのです。 日本国の法律…

保守系政党の選挙戦略

民主党政権の支持率は、子ども手当法案や高校授業料の無償化法案が通過しようとも、低下の一途を辿っているようです。この低下現象は、国民の大半が、無節操な”ばらまき”政策に危惧を覚えている証しでもあります。 もし、保守政党が、夏の参議院選挙で議席獲…

若年層の所得低下は財政崩壊の序曲

本日の新聞に、デフレで購買力の世代格差が広がっているとする記事がありました(本日付日経新聞)。貯蓄も購買力もある団塊の世代が消費を下支えしている構図のようですが、この現象は、財政崩壊への序曲なのかもしれません。 何故ならば、この状況が続けば…

パチンコ禁止法制定の提起

外国人参政権や子ども手当の支給条件、さらには竹島問題における政府の消極的態度など、民主党政権が掲げる外国よりの政策に、首を傾げる国民は少なくないはずです。中国による圧力や工作も指摘されていますが、在日韓国・朝鮮人の人々の経営者が多いとされ…

国民を追い詰める政治家

我が国の現在の政治状況は、惨憺たるものです。与党である民主党の支持率の低下が報じられる一方で、野党の自民党側も、有力議員の離党が相次ぎ、混迷の度を深めています。こうした状況にあって、誰が最も追い詰められているのか、と申しますと、それは、一…

民主党は”殲滅作戦”で臨むのか

日本医師会が、親民主党の会長を新たに選出したことが報じられていますが、民主党の小沢幹事長は、自民党の組織票を奪うことで、次期参議院選挙を乗り切る作戦なようです。この方法、一種の”殲滅作戦”なのではないかと思うのです。 世論調査によりますと、民…

日中ネット通販のリスク

本日の新聞朝刊一面に、日中間におけるネット通販の”市場統合”が取り上げられていました(本日付日経新聞朝刊)。歓迎ムードの記事なのですが、このネット市場の統合には、セーフティーネットがないという問題点があると思うのです。 EUでは、80年代に市場…