時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

普天間基地移設問題―抜き差しならぬ事態に

 沖縄県では、県内移設反対集会が開かれ、9万人が参加したと報じられています。仲井真知事が出席したためか、沖縄県民の総意が示されたとするむきもありますが、国民の総意と沖縄県民の総意が乖離した場合、抜き差しならぬ事態に発展しかねないと思うのです。

 日本国民の多くが恐れている事態とは、沖縄からの米軍の撤退が地域のパワー・バランスを崩し、日米同盟による中国に対する抑止力が低下することです。最悪の場合には、日米同盟の解消と、それに続く中国による沖縄併合であり、こうなりますと、一気に太平洋もアジア情勢も激変します。もし、それを承知で沖縄が基地の県外・国外への移設を求めるとなりますと、国内対立の先鋭化という、我が国にとって極めて危険な状況を生むことになります。

 現状をみておりますと、民主党政権は、迷走をしながら、最悪の方向へと近づいていってるように見えます。平和とは、抑止力あってのものであることを、忘れてはならないと思うのです。

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