時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

民主党の無駄削減はどこに行ってしまったのか

 民主党政権の仙石国家戦略担当相は、厳しい財政状況に鑑みて、参議院選挙では、消費税率上げなどの増税を策を打ち出すことを容認するようです。財源問題の解決や財政健全化に踏み出すことは評価できるのですが、先の衆議院選挙で掲げた”無駄の削減”は、どこに行ってしまったのでしょうか。

 そもそも、先の衆議院選挙では、”無駄の削減”を期待して、民主党に投票した国民は、少なくなかったはずです。この政策方針とは裏腹に、現実には、無駄の削減は一向に進まず、今後、実施されるという仕分け作業の第二弾も、削減の対象となるのは、科学技術や研究開発の分野ばかりです。短期的な成果を基準とすれば、地道な研究や技術開発は、”無駄”に見えるかもしれませんが、長期的な視点からは、将来において経済を牽引してゆく可能性がありますので、優先して残すべき予算でもあります。これでは、削ってはいけない予算を削り、削るべき予算は残しているようなものです。その挙句、増税となりますと、国民の多くは納得しないのではないでしょうか 

 効率化や合理化によって低い予算で同様の効果をもたらす政策方法もあるのでしょうから、無駄の削減と行政のスリム化は、今後とも積極的に取り組む課題であると思うのです。

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