時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

復興構想会議―復興プランより先の増税案の驚愕

 有識者会議の設置という方法の問題は別としても、誰もが、復興構想会議の役割は、復興プランの策定であると考えたはずです。しかしながら、蓋を開けてみますと、まっさきに飛び出したのが、増税案であったのです。

 復興構想会議で、復興に必要な費用を見積もることはあり得ることですが、増税の提案となりますと、財政上の調整と国民の合意を擁するのですから、越権と言わざるを得ません。世論調査では、国民の多くは、増税よりも、民主党マニフェストでかかげた”ばらまき政策”の廃止を求めているそうです。子ども手当については10月以降は、廃止になるそうですが、その他にも、削れる予算はあるはずです。生活保護の支給方法や対象、および加算などについても、今後、万単位で生活保護を受ける被災者の方々が増えることを考えますと、財政負担の軽減を考慮した工夫や改革が必要になるかもしれません。まずは、あらゆる分野において、聖域なき削減が必要なのです。

 唐突な増税案の出現に、国民の多くは、復興構想会議の真の設置目的は、増税にあったのではないかとも、疑っています。増税は、最初ではなく、あらゆる無駄を除き、財政削減の努力をした後の、最後に国民に提案すべきと思うのです。

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