時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

統治制度

総務省統計局和歌山移転の悪夢-二階幹事長リスク

先日、政府は、東京一極集中是正の一環として、総務省統計局を和歌山県に移転する方針を発表しました。多くの国民にとりましては寝耳に水なのですが、この移転、どこか危ない予感がいたします。 危ない予感とは、第一に、移転先が和歌山県であることです。和…

東京都は”舛添独裁体制”か?

相次ぐ疑惑の噴出に、批判の声が止まない舛添東京都知事。釈明会見では、”第三者”を連呼して逃げ切ろうとし、火に油を注ぐ結果ともなりました。 その”第三者”につきましては、本日、氏名は非公開とした上で、知事自身が元検事の二人の弁護士を選任したと報じ…

舛添知事問題-公金浪費対策を

多額の公金の浪費が発覚し、激しい批判に晒されている舛添東京都知事。この事件で明らかとなったことは、案外、政治家の公金による支払いがルーズであることです。 政党助成金の一件で、遂に舛添知事にも司直の手が及び、逮捕されるとの観測もありますが、明…

政治家は外国人親族の情報は必ず公開を

国民への最初の説明は、迷惑電話対策であったにも拘わらず、個人情報保護法は、すっかり”情報隠し”に利用されてしまっているようです。特に立候補者や政治家に関する情報の乏しさは、先日にも指摘いたしましたように、”闇選挙”の様相を呈しております。 国民…

日本国建国に見る立憲主義の芽生え

本日は、建国記念日です。世論調査によりますと、日本国民の2割未満しか建国記念日を知らないそうなのですが、建国においてこそ、今日まで続く日本国のあり方の基本的な方向性が示されております。 『日本書紀』が語るところによりますと、即位を前にした神…

スコットランド独立問題は沖縄に波及する?

接戦が伝えられる中、本日、いよいよスコットランドの独立を問う住民投票の結果が判明し、英国の行方が決定されます。マスコミの報道も過熱してきましたが、日本国への影響として、沖縄の独立問題への波及が懸念されています。 それでは、スコットランドの独…

日本国の公務員改革は改悪であった?-パソナ問題

つい数年前まで、官僚の天下りは、官財癒着の温床として、公務員改革の重要な柱と見なされていました。その結果、官僚の再就職の斡旋は、民間の人材会社の委託事業となったのですが、この改革、方向性が間違っていたのではないかと思うのです。 民間の人材会…

保守こそ民主主義を

東京の新大久保や大阪の鶴橋で行われた反韓デモは、戦後、手を付けられぬまま、半ば黙認されてきた在日韓国・朝鮮人に対する優遇政策を、根本的に見直す機運ともなりそうです。昨日は、立法請願制度を提案してみたのですが、保守こそ、民主的な制度の導入を…

原発再稼働―損害が発生する問題の決め方

政府は、ようやく大飯原原発の再稼働に向けて動き出したようです。その一方で、反対派の人々の批判の声もエスカレーションしておりますが、ここで、冷静になって考えてみるべきことは、損害が発生する問題の決め方ではないかと思うのです。 誰もが、プラス効…

参考にすべきアメリカの請願制度

先日、日本海の呼称をめぐり、韓国側がアメリカの請願制度を利用して署名を集めたところ、日本側も対抗したため、ホワイトハウスを舞台に両国の請願活動衝突するという事件が発生しました。現在も、ホワイトハウスのオンラインの請願サイトでは、”従軍慰安婦…

リーダーシップ型民主主義は時代の先端か

何かと注目を集めている大阪維新の会は、政策綱領として「船中八策」を公表し、いよいよ国政進出の準備を整えつつあります。八策の中には首相公選制も含まれていますが、ハシズム流の公選制には、不安もあります。 不安な理由とは、橋下氏の構想している首相…

今年こそ統治機構の見直し元年に

2009年に起きた民主党による政権交代は、これまで国民の意識下にあった様々な政治問題を露わにすることになりました。そして、如何に統治権力というものが、危ういものか、ということも…。 統治権力とは、国家と国民に関わる権限ですので、その取り扱いには…

橋下大阪市長―既得権が破壊された後

大阪の橋下市長は、既得権の破壊こそが自らの役目と任じ、市職員の労組運動を潰しにかかるようです。報道によれば、この発言では、”既得権”は労働組合の政治活動に限定して使われているようですが、おそらく、”既得権”という言葉には、市政に関わる様々な利…

民主党代表選―充分な身体検査を

ようやく菅首相の辞任が実現したものの、日本国民の多くは、民主党政権の次なる首相にも不安を抱いているはずです。どの候補者も、脛に傷があるのですから。 鳩山首相も菅首相も、就任してから、続々と怪しい情報が明らかになりました。しかも、北朝鮮がらみ…

菅首相をリコールしたい国民

これまで、我が国の首相は、直ぐに辞めることが問題視されており、頻繁な首相交代が国政上の欠点として指摘されてきました。ところが、今日、菅首相という”居座り首相”が出現したことで、まったく逆の首相リスクに直面することになりました。 国民の大多数が…

必要なのは調整型のリーダーか

混迷を深める政治を再建すべく、橋下大阪府知事は、首相公選制を主張した上で、ある種の独裁が必要なのでは、とする見解を述べたと報じられています。確かに、首相公選制については、賛成すべきところがあるのですが、さらに進んで”独裁”となりますと、首を…

人事院廃止案―人事の公平性は保てるのか

民主党政権は、公務員に対して、給与や労働条件に関する交渉権を認め、人事院を廃止する法案を提出するそうです。合わせて、公務員給与を、段階的に7から8%削減するそうですが、この法案には、リスクが潜んでいると思うのです。 その一つは、政治、特に政…

嘘つきは独裁体制の特徴か

リビアでは、カダフィ氏が、国民から反旗を翻されているにも拘わらず、”自分は国民に愛されている”と嘘をつき、中国でも、政府発表の情報は国民から信じられておらず、北朝鮮でも、政府の嘘は日常茶飯事です。嘘つきは、独裁体制の特徴なのでしょうか。 そも…

狂気の支配は国民の不幸

独裁者とは、えてして自己陶酔を国民に押し付け、それを体制として固定化するものです。リビアのカダフィ氏は、”中東の狂犬”と呼ばれたそうですが、狂気の支配は、国民を不幸にします。 リビアでの国民の独裁者に対する反発と抵抗は、痛く自然なことであり、…

”日本モデル”から”国連モデル”に切り替えた韓国

本日の新聞に、刑事司法も「韓国に学べ」という時評が掲載されておりました。このタイトルにどこか違和感を覚えたのですが、よく考えてみますと、韓国は、目指すモデルを日本から国連に切り替えた、ということなのではないかと思うのです。 紙面の記事により…

偽証罪なき政治倫理審査会の不安

これまでの拒絶の態度を一転させ、小沢氏は、政治倫理審査会に出席する意向を示したそうです。ところが、ニュース記事によりますと、政治倫理審査会での発言については、偽証罪が設けられていないというのです。 政治倫理審査会という倫理が問われる場で嘘つ…

地方自治体の条例に違憲チェック制度がない問題

報じられるところによりますと、国政レベルにおける外国人の地方参政権法案に対する国民の反対をよそに、地方レベルでは、外国人にも投票権を認めた常設型住民投票条例が制定されているそうです。これらの条例は、憲法にも地方自治法にも違反している疑いが…

内閣法制局は法治国家の砦

民主党代表選挙を前にして、小沢氏は、内閣法制局の廃止を主張していました。わざわざ内閣法制局を狙い撃ちしていること自体、憲法や法律に違反した法案を通そうとする氏の”意欲”の露見であり、恐ろしい限りのことです。 小沢氏の説明よりますと、憲法に違反…

政治主導に潜む傀儡化のリスク

民主党の代表選挙の立会演説会では、菅首相も小沢前幹事長も、諸悪の根源は官僚にあるような口ぶりでした。政権交代となりながら、民主党の政権担当能力に疑いがもたれている今となっては、官僚への責任転嫁ともみられなくもありません。 ところで、政治主導…

国民無視の代表選―首相公選制の導入を

民主党の代表選は、我が国の民主主義が危機に瀕していることを如実に物語っています。何故ならば、民主党の人々には、国民の支持など、全く眼中にないからです。 議会制民主主義とは、平たく言いますと、国民から選挙を通して選ばれた国会議員が、多数決で首…

民主党の論理の行き着く先は”全ては国民が悪い”?

検察審査会が小沢氏に対して起訴相当との議決を下したことを受けて、民主党では、検察審査会に疑問を呈し、「司法のあり方を検証・逓減する議員連盟」を発足させたそうです。おそらく、検察審査会の権限を制約するためなのでしょうが、民主党の方針こそ、疑…

子ども手当―内閣法制局の機能不全

子ども手当は、法の下の平等に反するため、違憲である可能性が高いことは、以前の記事で何度か指摘いたしました。憲法訴訟を起こすという方法もありますが、本来、政府が提出した法案に対して、憲法や法律との整合性をチェックするのは、内閣法制局のお仕事…

政治資金規正法の改正―政治家は適任ではない?

本日の新聞によりますと、鳩山首相は、小沢氏に対して「政治とカネ」の問題に対処するために、政治資金規正法の改正に向けて、与野党の協議機関を設置するように指示したそうです(本日付日経新聞朝刊)。果たして法律改正によって、政治は浄化されるのでし…

”政治主導”という名の政党による官僚支配

中華人民共和国の憲法前文には、”・・・人民は、・・・官僚主義を覆し・・・”というくだりがあります。典型的な官僚主義の国にもかかわらず、こうした表現があることは奇異に映りますが、この一文から、中国の一党独裁体制は、共産党が官僚組織を乗っ取るこ…

小沢幹事長が悪代官である理由

インターネットでは、民主党の小沢幹事長のご両親は、韓国出身とする説が飛び交っているようです。この説の真偽のほどは分かりませんが、小沢幹事長の行動は、どこか中国の歴代王朝に服属していた韓国・朝鮮の歴史を彷彿させるのです。 日本国の歴史を紐解き…