時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

内閣法制局は法治国家の砦

 民主党代表選挙を前にして、小沢氏は、内閣法制局の廃止を主張していました。わざわざ内閣法制局を狙い撃ちしていること自体、憲法や法律に違反した法案を通そうとする氏の”意欲”の露見であり、恐ろしい限りのことです。

 小沢氏の説明よりますと、憲法に違反しているか否かは、最高裁判所で判断すればよい、ということのようですが、裁判所による判断は、訴訟が提起されないことには始まりません、判断が示されるまでの間、差し止め訴訟を起こさない限り、違憲・違法な法律であっても、国民に法効力が及びます。法案を事前にチェックする内閣法制局や衆参両議院の法制局は、いわば法治国家の砦であり、この砦が撤去されますと、法治国家から人治国家に変貌する恐れがあります。

 小沢氏は、女帝容認論も然ることながら、”改革者”を名乗ることで、国家の体制そのものを破壊しようとしているとしか思えません。政策論はカモフラージュであり、真の狙いは、あらゆる権威を否定し、自らに権力を集中させる強権体制の樹立なのではないかと疑うのです。

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