時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

必要なのは調整型のリーダーか

 混迷を深める政治を再建すべく、橋下大阪府知事は、首相公選制を主張した上で、ある種の独裁が必要なのでは、とする見解を述べたと報じられています。確かに、首相公選制については、賛成すべきところがあるのですが、さらに進んで”独裁”となりますと、首を傾げてしまうのです。

 何故ならば、現在の政治混乱は、この”独裁”によってもたらされていると思われるからです。民主党の政治家には、独裁志向という共通点があります。小沢氏も鳩山氏も、他者の意見を聞かずに、独断で物事を進めようとして反発を買いましたし、当の菅首相自身も、”民主主義はある種の独裁”とうそぶいていました。中国や北朝鮮に親近感を抱くのも、おそらく、独裁体制への強い憧れがあるのでしょう。ところが、独裁を望む政治家は、自分自身が独裁者になりたいのであって、他のライバルを蹴落としたいという願望が強いのです。結果として、民主党内部は、”内ゲバ”状態となり、権力闘争に明け暮れることになるのではないでしょうか。国民にとりましては、この状況は、迷惑以外の何ものでもありません。

 震災により、混乱状態にある現在、国民が必要としている政治家とは、様々な意見に耳を傾け、相反する利益をも巧みに調整しながら、政策をまとめ上げてゆく調整型なのではないかと思うのです。

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