時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

森本前防衛相は日本国に向けて語るべき

 中国メディアの報道によりますと、民主党政権で防衛相を務めた森本敏前氏は、”日本国は中国に対抗できない”と語ったと報じられたそうです。発信源が中国網ですので、脚色が加わっている可能性もありますが、森本前防衛相は、日本国に向けてこそ、この発言をすべきではなかったと思うのです。

 森本発言は、軍事的な中国優位を、日本側が率直に認めたことになり、中国では、勝ち誇ったかのように報道されているようです。”任期中には、事実として認めることが事実を語った”として…。これまでのところ、森本前防衛相本人による説明や釈明はありませんので、真意は不明なのですが、この言葉は、日本国に向けての警告であってこそ、意義を持ちます。このまま中国の軍拡を許すと、将来にわたって中国からの軍事的な圧力を受け続けることになるので、今後とも、防衛力の強化に努めるべき、という…。ところが、話した相手が中国であったがために、不本意ながら、中国側を勢いづかせる結果を招いてしまったのではないでしょうか。話す相手を間違えたのかもしれません。

 仮にこの発言が事実であれば、対策を講じるべきは日本国側です。中国からの間接情報ではあれ、自衛隊に関するあらゆる情報に触れることができる防衛相が、日本不利と判断しているとしますと、これは、国家存亡にかかわる一大事であると思うのです。

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