時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

策に溺れた小沢氏-脱原発の虚像

 小沢氏は、「国民の生活が第一」を結党して以来、一貫して、脱原発の国民的な波に乗ることを考えてきました。合併して誕生した「日本未来の党」も、第一に掲げたのが、卒原発でした。しかしながら、期待していた脱原発の波は、来ないのではないかと思うのです。

 選挙を前にした小沢氏の作戦とは、出来る限り巨大な反・脱原発運動の世論の波を造り出し、自らが、その波に乗ることであったようです。民主党を離党して新党を作っても、陸山会事件の影響もあって、何もしなければ、既成政党や新党の間で埋没してゆくことは目に見えています。そこで、配下のあらゆる活動組織を最大限に動員し、全国的な反・脱原発の波さえ起きれば、その波が、自らの政党を、自ずと政界の一大勢力に押し上げてくれると考えたのでしょう。実際に、ネット上では、不自然なほどに、歯の浮くような小沢氏礼賛や脱・反・卒原発支持の記事が散見されます。そして、小沢氏のネット操作の方法は、どこか共産主義国を想わせるものがあります(嘉田氏との間にも、北朝鮮コネクションが見え隠れしている…)。つまり、虚像を造り出すことが得意なのです。

 しかしながら、虚像を最も信じていたのは、実は、この虚像を造り出した本人であったとしますと、それは、何とも皮肉なことです。小沢氏は、波に乗るどころか、自らの策に溺れてしまったのではないかと思うのです。

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