時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

宮内庁の学習院批判―寛容と慈悲の心を示してこそ

 東宮の長女の方の不登校について、宮内庁は、学習院の”学級崩壊”を原因として挙げたそうです。しかしながら、宮内庁が、公の場で、一方的に学習院や生徒さんに責任があると決めつけることには、問題があるように思われるのです。

 国民は、宮内庁の発表が事実であるのかどうか、確かめようもありません。もし、事実として”学級崩壊”があり、男子生徒の乱暴な行いがあったとしても、それを公の場で糾弾することは、学校で起きた問題の解決の方法としては相応しくないように思えるのです。宮内庁から不登校の原因として指摘されたお子さんの立場を考慮し、宮内庁側が、それを国民の前で公表せずに、学校側への申し入れという形で解決することもできたはずです。むしろ、問題児とされた生徒さん達の将来を思いやり、多少のことは忍ぶという度量をみせなくては、皇室に対する国民の尊敬の心も失われてしまうかもしれません。これでは、”子供のけんかに親かでてくる”ようなものです。

 不登校の原因を、責任追及の形で公表する宮内庁の態度は、全ての国民に対して等しく慈しみの心を寄せてきた皇室にはそぐわず、他の生徒さんを慮る姿を示してこそ、国民からの信頼も得られるというものなのではないでしょうか。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
<A HREF="https://blog.with2.net/link.php?626231">人気ブログランキングへ</A>