時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

”政治主導”なら最優秀な人材を候補者に

 民主党政権では、”官僚主導”から”政治主導”へをスローガンとして、官僚叩きに熱心に取り組んできました。しかしながら、官僚が難関の国家一種試験をくぐり抜けて登用されていることを考えますと、本気で”政治主導”を目指すならば、官僚以上に優秀な人材が政治家にならなければならないのではないでしょうか。

 今年の夏に予定されている参議院選挙での民主党公認の候補者の顔ぶれを見ますと、ネームバリューの重視、幹事長のお気に入り、組織票の取り込みといった、従来どおりの人選のようで、政治家としての能力が公認の基準とはなっていないようです。これまで、少なくない国民が、政治家の専門知識や能力が多少低くても、官僚組織がしっかりしていれば大丈夫と考えてきたのですが、”政治主導”となりますと、安心はしていられません。しかも、”政治主導”の実態が、自己の利益追求に貪欲な小沢氏の”独裁”となりますと、余計に心配が募ります。

 政治家は、選挙という洗礼を受けますが、専門職としての能力や適性が試されることはありませんので、党レベルでの選抜は、人材登用の意味を持ちます。民主党の人選を見ますと、”政治主導”の時代の幕開けを期しているとは思えないのです。

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