時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

教育

北海道男児置き去り事件-尾木氏は批判されるべき?

北海道の七飯町で起きた男児置き去り事件は、6日ぶりに陸上自衛隊駒ヶ岳演習場内で行方不明となっていた男児が発見され、一先ずは、安堵感が広がることとなりました。この事件に関連して、男児の父親を批判していた尾木ママこと尾木直樹氏のブログが炎上し…

東大推薦入学-”傾向と対策”で無意味に?

鳴り物入りで始まった東大の推薦入学。先日、日経新聞の一面に、今年、当入学枠で合格した学生を紹介する記事が掲載されておりました。この記事を読みますと、この制度、狙い通りの成果を上げることができるのか、疑問なところです。 記事によりますと、合格…

国立大学のAO・推薦入試拡大への疑問

報道によりますと、国立大学協会がまとめた改革プランでは、AO・推薦入試の枠を3割程度に拡大するそうです。この計画プランは、学力テスト一辺倒ではなく、多様な人材を集めたい、ということなのでしょうが、疑問が無いわけではありません。 私立大学では、…

”叱らな教育”とサイコパス

最近、子供を叱らないで育てる、という教育方法があるそうです。”叱らない教育”とも呼ばれており、東宮家でもこの教育方針を採用しているそうですが、大丈夫なのでしょうか。 ”叱らない教育”とは、親や周囲が厳しく叱ると子供が委縮し、個性や才能が押しつぶ…

高校教師入学式欠席事件の議論に見る詭弁

埼玉県の公立高校において、教師が勤務先の高校の入学式を欠席する一方で、自分の子の入学式に出席した事件は、未だに賛否両論の議論を呼んでいます。 ところで、この議論では、批判派にあっても、信じがたい詭弁を唱えている人々がいるようです。憲法には、…

国公立大学二次学力試験廃止案―人物重視とは?

政府主催で開かれている教育再生実行会議では、大学入試の1次試験にランク評価制を導入する案に次いで、国公立大学の2次試験で学力試験を廃止する案も検討しているそうです。”学力より人物”、ということなのでしょうが、この改革案、不安要因に満ちていま…

日教組から日本の教育を取り戻そう

松江市の教育委員会が「はだしのゲン」を閉架措置とした理由は、一般の住民から、この作品に描かれている過激描写や左翼思想に対する懸念が寄せられたからです。いわば、一般人の常識的な要請にあったのですが、マスコミや左翼勢力の圧力によって、閉架措置…

体罰事件-事件ごとに構図や原因が違うのでは

昨日は、教育現場とスポーツにおける体罰の意味の違いについて書いたのですが、本日は、視点を変えて、暴力の動機と体罰の問題について考えてみたいと思います。 性善説が強い我が国では、体罰もまた、教員や指導者の愛情の現れであると見なされがちです。も…

教育の体罰とスポーツの体罰の違い

最近、学校の部活動やスポーツ界での体罰に関する事件が、連日の如くに報じられるようになりました。こうした中、体罰への過剰反応が、学校における教師の萎縮を招き、かえって、校内暴力が野放しになるのではないか、と心配する声もあるようです。 この問題…

桜宮高校の入試中止-市長に中止権限があるのか?

大阪市の桜宮高校で発生したバスケット部キャプテンの体罰自殺事件は、橋下大阪市長による入試中止にまで発展する様相を呈しています。市長は、学校側に反省と改革を促すための措置としているようですが、あまりにも乱暴で懲罰的でもあります。 体罰と自殺と…

韓国偏向教育―教科書対策も必要

昨日、本ブログにおいて、NHKのオリンピック放送の異常とも言うべき韓国偏向を指摘した記事を掲載したところ、教科書にも、同様の懸念があるとするコメントをいただきました。 コメントの情報によりますと、光村図書出版社が刊行している中学2年生用の英語…

輿石氏発言―日教組崩壊への序曲か

大津市のいじめ事件に関連し、日教組を支持母体とする民主党の輿石幹事長は、”責任追及よりも、関係者が一体となって再発防止に取り組むべき”とする主旨の発言をしたそうです。この発言、日教組崩壊への序曲となるのではないでしょうか。 再発を防止するため…

いじめ問題による校長の自殺―社会悪と闘わなくなった教師達

大津市で起きた凄惨ないじめ事件では、隠蔽と保身に終始した学校や教育委員会などが、厳しい批判を浴びることになりました。その一方で、三重県の津市では、いじめ問題に苦慮した小学校の校長が自殺を図ったと報じられています。 校長の自殺事件については、…

図書館協会は”引き揚げ日本人虐殺事件”を選定図書に

文部科学省所管の社団法人「日本図書観協会」は、韓国人が執筆した慰安婦本を推奨図書に指定していたことが、問題視されています。慰安婦問題が捏造であることはほぼ判明していますので、こうした公的な協会が、歴史の捏造に加担することは、国民を騙す行為…

「朝鮮人虐殺記述」-教育では公平で正確な記述を

横浜市の教育委員会が、中学校の副読本として配布している『わかるヨコハマ』の記述を、民団の圧力によって大幅に修正したことが問題となっております。修正された記述では、関東大震災に際して、軍や警察までもが、”朝鮮人虐殺”に加わったことになります。 …

国歌斉唱問題―国家と校歌

大阪市では、2月に「君が代起立条例」が制定されましたが、今でも教職員組合からの根強い反発があるそうです。 ところで、素朴な疑問なのですが、国家である『君が代』を斉唱することを拒否している教職員の方々は、校歌については、どのように考えているの…

教育―”褒めて伸ばす”の落とし穴

誰もが、褒められればうれしいものですし、頑張ろうという意欲も湧くものです。世論調査でも、8割の人が、自分は、叱られるよりも、褒められた方が伸びる、と答えているそうです。 その一方で、アメリカで行われた興味深い実験を思いだし、”褒めて伸ばす”方…

橋下改革―日教組と創価学会

大阪府の橋下市長は、教育の中立性を侵害するとして、日教組と対決姿勢を見せているそうです。日教組が、日本国の教育を劣化させてきたとして、国民の多くも教育改革には期待しておりますが、教育界に影響を及ぼしているのは、日教組だけではないと思うので…

東大は国際ランキング至上主義か

昨日、東大のワーキング・グループが、秋入学に全面移行する素案を公表したことから、本日の新聞等では、その賛否に関する記事が掲載されていました。マスコミは、おおむね支持しているようですが、果たして、この改革案、大丈夫なのでしょうか。 秋学期に移…

朝鮮学校無償化問題―高等学校無償化制度の廃止を

本日、民主党の代表選挙により、野田内閣が発足する運びとなりましたが、その直前に、菅首相が、朝鮮学校の無償化の手続きの再開を命じたことが、厳しい批難を浴びています。自ら正体を露わすような行為なのですが、そもそも、高等学校の無償化制度こそ廃止…

「日本史」におけるハングル授業問題―公務員の職権濫用では

神奈川県の公立高等学校の日本史の授業で、教師が、ハングルを教えたことが問題となっております。この行為、公務員の職権濫用ではないかと思うのです。 刑法の一九三条には、「公務員がその職権を濫用して、人に義務のないことを行わせ、又はその権利の行使…

学力国際比較への疑問

OECDが実施した学習到達度調査の結果、ようやく日本国の学力低下に歯止めがかかったと報じられています。しかしながら、この調査結果、どこまで信頼できるのでしょうか。 もちろん、我が国の成績が下げ止まりの兆候を見せていることは評価すべきですし、また…

ゆとり教育世代の起死回生策は大学でのキャッチ・アップ

ゆとり教育を受けた世代の受難は、就職にも及ぶ気配があり、企業では、この世代の採用を控えるのではないかとの予測もあります。外国人の採用枠を増やす企業が現れるのも、我が国の教育崩壊の結果とも言えますが、ゆとり教育を受けた世代にも、起死回生のチ…

北教組は教育者として恥ずかしくないのか

最近、日本人は、恥を忘れたという言われることがあります。”恥”とは、あるべき姿から離れてしまったり、規範から逸脱した場合に、良心の呵責が心の中に生まれた時の反省の感情なのかもしれません。ところで、北教組に関する報道を聞いていますと、この組織…

朝鮮学校無償化問題の核心は教育内容

朝鮮学校を高校授業料無償化の対象から外す方針に対して、母国語の保護や異文化理解の側面から反論があるようです。しかしながら、この問題の核心は、朝鮮高校の教育内容になるのではないでしょうか。 近年まで、多文化共存というスローガンのもとで、異文化…

全国学力テスト―教育のレベル・アップのための基礎データでは

国民の耳目を集めてきた仕分け作業では、全国学力テストも削減対象となり、事業の縮小が提言されているようです。その理由が、何を調査しているのか分からない、というものなのですが、全国レベルの学力の調査は、その後の地方自治体、学校、教員、生徒およ…

国家戦略局の”教育戦略”とは?

民主党は、政権発足後において、政府内部に各省庁を統括する「国家戦略局」なる機関を設置する方針とのことです。この機関に関する説明は二転三転し、官庁の”ムダ使い”を監視し、予算の組み替えを行う機関とも、外交、安全保障、産業、財政、教育…などの基本…

教員免許更新を廃止すると生徒に不利益

今月の27日に発表されるという民主党のマニフェストによれば、教員免許の更新制度は廃止されるとのことです。この制度改革は、教師側にとってはメリットとなりますが、生徒の側に立ちますと、デメリットの方が大きくなるのではないかと心配になるのです。 …

公立中高一貫校論争―入試の工夫で解決?

学費の高い私立校の方が大学受験に有利となる状況が定着し、このままでは、所得の低い世帯の子弟が高いレベルの教育を受ける機会が失われるという危機感から、公立でも中高一貫校が設立されるようになりました。この措置については、公立学校にも裕福な家庭…

個性は生かし、才能は伸ばすでは?

昨日は、現代人のモンスター化の原因は、個性を”生かす”ではなく、良し悪し関係なく”伸ばす”に取り違えた教育が行われてきたからではないか、という記事を書きました。ところで、教育において本来伸ばすべきは、才能ではないかと思うのです。 個性と才能とは…