時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

個性は生かし、才能は伸ばすでは?

 昨日は、現代人のモンスター化の原因は、個性を”生かす”ではなく、良し悪し関係なく”伸ばす”に取り違えた教育が行われてきたからではないか、という記事を書きました。ところで、教育において本来伸ばすべきは、才能ではないかと思うのです。

 個性と才能とは同一視されがちですが、個性が、その人の生まれながらの人となりや感性を意味するとしますと、才能の方は、より実践的な能力として区別することができます。戦後の教育では、個性の尊重は強調されてきましたが、何故にか、才能については平等主義がまかり通ってきました。しかも、行き過ぎた平等主義は、卓越した才能を伸ばすどころか、それを潰す方向に働いてきたのです。つまり、伸ばすべき才能は目の敵にされ、自己中心の権化を生み出すような無批判の”個性”ばかりが大事にされてきたのです。

 教育の現場が、一人一人の良き個性を生かし、それぞれの異なる才能を伸ばすという本来の姿に立ち戻ることができれば、社会に活力が生まれ、人々の生き方も変わって来るのかも知れません。

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