時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

全国学力テスト―教育のレベル・アップのための基礎データでは

 国民の耳目を集めてきた仕分け作業では、全国学力テストも削減対象となり、事業の縮小が提言されているようです。その理由が、何を調査しているのか分からない、というものなのですが、全国レベルの学力の調査は、その後の地方自治体、学校、教員、生徒および父兄にとって、レベル・アップのための極めて有効な基礎データになると思うのです。

 とかくに、他者と比較してみませんと、自らの欠点や短所が見えてこないことはよくあることです。全国学力テストもまた、あらゆるレベルでの、教育レベルの比較を可能とします。例えば、都道府県ごとの成績が公表されれば、その結果を参考として、地方自治体レベルでの教育方法や重点の置き場も変わってきます。また、学科ごとの成績が判れば、どの教科が弱いのかも知ることができるのです。比較が可能となるデータがあれば、自らの弱点を知り、それを克服するための対策を立てることができるのです。

 日教組では、全国学力テストは、生徒のみならず、教員の能力も測られることになりますので、反対の意見が強いようですが、教育のレベル・アップのためには、基礎データは必要なのではないかと思うのです。競争や比較は、必ずしも”悪”ではなく、学力テストの調査結果が教育に生かされれば、有益な事業となるのではないかと思うのです。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
<A HREF="https://blog.with2.net/in.php?626231">人気ブログランキングへ</A>