時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

いじめ問題による校長の自殺―社会悪と闘わなくなった教師達

 大津市で起きた凄惨ないじめ事件では、隠蔽と保身に終始した学校や教育委員会などが、厳しい批判を浴びることになりました。その一方で、三重県の津市では、いじめ問題に苦慮した小学校の校長が自殺を図ったと報じられています。

 校長の自殺事件については、詳しい経緯については分かりませんし、このニュースを報じるマスコミの意図も判然とはしません。しかしながら、深刻ないじめ問題が、校長を自殺に追い込んだとしますと、このニュースは、いじめの追求に対する圧力になるのではないかと、いささか心配になります。また、いじめ問題の発生が、最高責任者である校長に自殺を決意させるほどの過酷な状況をもたらすならば、できる限り隠蔽しようとする学校も現れるかもしれません。校長もまた、いじめ事件の犠牲者とも言えるのですが、この事件、いじめ問題解決には、マイナスの影響を与えるかもしれないのです(もちろん、報じられていない事情があるのかもれない…)。

 日教組教育の影響なのか、教師の側には、意を決して社会悪と闘うという気概が失われているように思はれます。この小学校の校長先生には、死を選ぶことなく、いじめ問題に敢然と取り組む大人の姿を、生徒達に見せていただきたかったと思うのです。

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