時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

教育

謎が深まるばかりの大分県教員不正採用事件

昨日、NHKの夜7時のニュースを見ておりましたところ、大分県で起きた教員の不正採用事件について、成績が改竄されたとして採用を取り消された方が、これを不服として裁判に訴えるという事件を報道していました。もし、この提訴が事実ならば、大分県の事件の…

日教組の人事介入に見る排他性

本日の新聞報道によりますと、西宮市の教職員組合は、教頭の人事に介入していた実態が明るみになったそうです(産経新聞本日付朝刊)。もし、この報道が事実であるならば、日教組は、非組合員を昇進ルートから排除するという、排他的活動を行っていることに…

公民で学ぶべきは裁判員制度ではなく法学では?

先日、文部省が公表した高校の新学習指導要領案には、英語授業の英語化の他にも、様々な議論すべき問題点があります。その一つとして挙げられるのは、公民において裁判員制度を教えるというものです。 そもそも、裁判員制度については国民世論からの強い反発…

日教組問題解決への第一歩か

報道によりますと、反日教組議連の顧問に、日教組批判発言で国交相を辞任された中山成彬氏が就任すると言います。ようやく、日教組問題解決に向けての第一歩が踏み出されたようですが、考えても見ますと、戦後、60年もの間、日教組問題に対して何らの対策…

日教組を封じる一手?

中山前国交相の日教組発言がかくも国民の関心を集めたのも、少なくない数の国民が日教組の弊害を実体験していたからではないか、と思うのです。それでは、どのようにしたら日教組による教育権の私物化をやめさせ、教育を健全化することができるのでしょうか。…

日教組はずるい

中山国土交通大臣が、日教組の活発なところの学力は低い、との発言したところ、即座に日教組の代表者からの苦情が寄せられたと言います。しかしながら、日教組のこの批判は、どこかずるいように思うのです。 常識的に考えましても、教職員組合の活動が活発で…

学力テストの公表論争は論より証拠で

大阪府では、学力テストの公表をめぐって、公表を求める府知事とこれに反対する教育委員会が対立していると言います。茨木市では、既に非公開を決定したそうですが、どちらの方法が教育にとってプラスとなるのかという判断は、論より証拠で、双方の結果を比…

学力テスト公表に反対する教育委員会の根拠とは

全国学力テストの結果の公表については、特に、市町村の教育委員会からの反対が強いようです。しかしながら、もし、国民の多数が公表を望んでいるとしたならば、教育委員会には、公表に反対する理由がないのではないか、と思うのです。 教育委員会は、戦後、…

全国学力テスト公表を阻むのは?

全国学力テストの結果、大阪府の成績が芳しくないことから橋下知事は、教育非常事態宣言を発する方針とのことです。この報道で興味深いことは、テストの結果の公表の有無が論点となっていることです。果たして、文部科学省の方針通り、テスト結果を公表しな…

「30万人留学生計画」で日本の大学はウィンブルドン化?

保守党であるはずの自民党は、「30万人留学生計画」や「1000万人移民計画」など、およそ保守党とは思えない改造主義的な政策を次々と打ち出しています。本日は、「30万人留学生計画」が実行に移された場合の、大学の将来像を予測してみたいと思いま…

教育破壊に無自覚な教育者

教員採用試験に関連して、汚職の罪で起訴されている校長や教頭が、インタヴィーに応えて”家庭がむちゃくちゃになった”と語ったことが報じられています。この発言から分かることは、自分自身が、”教育をむちゃくちゃにした”という自覚がないことです。 汚職行…

教員組織が道徳に反対する理由

大分県で発生した教員採用試験の汚職事件については、組織的な犯罪と報じられながら、一体、何の組織がどのように関わったのか、その詳細は伝わってきません。”県ぐるみ”、ということなのかもしれませんが、汚職事件の組織的な背景を明らかにすることこそ、…

正義の味方が悪に加担する?

本日の産経新聞朝刊の一面に、作家の曽野綾子氏が「弱点を武器にする弱者たち」という一文を書いておられました。文章の内容を簡潔に纏めますと、心身を鍛えることを等閑にした戦後教育の結果、同情という高度な精神性は育つべくもなく、弱者の恫喝がまかり…

二十五人の白雪姫は誤った教育

平等教育の結果、ついに、学芸会で25人全員を白雪姫にするという学校まで登場し、海外でもその異常さが報じられているようです。ところで、そもそも、全員を同じ役に振ることは、教育上、良いことなのでしょうか。 この教育方針は、いくつかの点で、悪しき…

ゆとり教育が日本国で失敗した理由

ゆとり教育の失敗が広く認識され、脱ゆとりの教育へと大きく舵が切られる中、ゆとり教育の失敗原因については、まだ十分には分析されていはいないようです。そこで、ひとつ考えられる要因として、日教組教育に代表されるような、教育現場における思考の硬直…

”いじめ”の本質は恐怖政治

学校が行う”いじめ”対策として、最も一般的な方法は、いじめの加害者側と被害者側を個別に呼んで、カウンセリングを行うというものなのかもしれません。しかしながら、いじめの本質が、教室を暴力や恐怖で支配することにあるとするならば、この方法では効果…

ゆとり世代の若者は教育政策の犠牲者

何年か前のテレビ番組で、中国の文化革命に際して”下放”された中年世代の人々が、自分たちの世代は、教育も充分に受けることができず、今では、社会のお荷物扱いされている、と嘆く姿が放映されたことがあります。今日、我が国でも、ゆとり教育を受けた若者…

中国系教員による日本の大学教育?

週刊誌の記事によりますと、近年、日本国の大学などで急激な勢いで中国人教員数が増加し、現在では、2507人にものぼっていると言います(週刊新潮2月7日号「変見自在」)。この記事が事実であるとしますと、日本国の大学教育、ならびに、将来の国民性…

東京都教育委員会は罪深い

新聞報道によりますと、都の教育委員会は、都内の4大学をと連携して教員採用の特別枠を設けると言います(本日付産経朝刊)。この制度、どう考えてみましても、よろしくないと思うのです。 第一に、提携する4大学に対して、行政上の特権を与えることになり…

教育は良き国家の基礎

日本国の教育は、日教組の行き過ぎた平等主義と文部省のゆとり教育との挟み撃ちにあって、息も絶え絶えとなってしまったようです。 政治にせよ、経済にせよ、何れの分野にあっても、先ずは、人材の育成こそが大切です。しばしば、国内に人材が不足したならば…

『君が代』拒否と民主主義

教育現場では、国歌斉唱に際して、教師が起立をしなかったり、あるいは、ピアノ伴奏を拒否するといった行動が見られると言います。こうした教師たちの姿を、権力に抗って自らの信念を貫く勇気ある行為として描くドキュメンタリーなども作成されているそうで…

夜間補習講座を生かすには

杉並区の教育委員会は、同区立の和田中学校で検討されている夜間補習講座を容認する方針に転換したと言います。これまでの反対理由は、1)成績上位者が対象、2)受講料の負担、3)特定事業者への教室提供であったそうですが、これらの問題は、以下の方法…

沖縄県民の名誉のもう一つの守り方

高校の教科書における沖縄戦の集団自決の記述につきましては、9月29日に開催された沖縄県民大会での反発を受けて、軍の強制性があったかのような記述が復活すると言います。沖縄県民の感情を配慮してとのことですが、軍による強制性を殊更に強調すること…

大学での英語講義三割は無謀な案

教育再生会議により纏められた第三次報告では、大学の講義のうち三割を英語で実施することが目標として掲げられたそうです(本日日経新聞朝刊)。この案の背景には、大学教育の国際化の推進があるのでしょうが、現状を見る限りにおいては、いささか無謀なよ…

センター試験は公平か?

大学の合否に関して、センター試験の結果が大きな影響を与えていることは、偽らざる現実です。もし、この試験が、受験生の将来を左右するとするならば、より公平な制度への改革を行うべきではないか、と思うのです。 第一に、教科ごとに平均点にばらつきがあ…

法学の教科化は犯罪も防ぐ

義務教育過程で法律を教えることは、近年増加傾向にある”いじめ”事件の対策にもなりますし、さらには、社会全体の犯罪件数を減らす効果があるかもしれません。全ての人々が、何が犯罪であるのかを知ることは、社会の安全を守るために必要なことなのです。 こ…

”ばらまき政策”よりも教育のレベルアップを

子育て支援と言いますと、どの政党も、とかくに育児手当や子供手当の支給額の増額や支給対象の拡大を挙げる傾向にあります。しかしながら、日本国の長期的な展望から見ますと、むしろ、個々人に手当金を配布する”ばらまき型”よりも、教育全体の質的向上をは…

教科書には事実のみを

戦争末期の沖縄戦は、極めて悲惨なものとなり、沖縄の方々の尊い命が、戦禍の中で無残にも失われました。このこと自体は、誰も否定しませんし、歴史に記録された全国民が知るべき痛ましい事実です。 しかしながら、”軍の命令”については、第一に、事実である…

教育の使命と教職員組合運動とのミスマッチ

我が国では、日教組と呼ばれる教職員組合が全国レベルで組織され、学校教育に対して隠然たる影響力を及ぼしています。近年に至って、組織率が低下したとは言われていますが、教職員が教育内容にまで踏み込むことは、果たして許されることなのか、と考え込ん…