時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

センター試験は公平か?

 大学の合否に関して、センター試験の結果が大きな影響を与えていることは、偽らざる現実です。もし、この試験が、受験生の将来を左右するとするならば、より公平な制度への改革を行うべきではないか、と思うのです。

 第一に、教科ごとに平均点にばらつきがあることは、受験科目によって、入学に有利不利が発生してしまうことを意味しています。このことは、高校生の科目選択にも、高得点科目への偏りをもたらしており、多様な才能を伸ばす上でも好ましいものではありません。偏差値制を導入すれば、この問題は簡単に解決しますので、導入の検討を急ぐべきではないか、と思うのです。

 第二に、外国語においてハングルが置かれていることは、学問や研究のための学力を測る上で有意義であるとは言えません。何故ならば、大学で使う文献のほとんどは、欧米系の言語で記述されていますので、この言語の習得は学問の基礎になるとは言い難いのです。また、韓国系の受験生に有利となることも、試験の公平性を阻害する要因となります。

 受験生にとりましては、センター試験に人生がかかる場合も少なくありませんので、可能な限り公平であり、かつ、学問の発展に資する方向に、改革をおこなうべきなのではないか、と考えるのです。