時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

朝鮮学校無償化問題―鳩山首相の対応は本末転倒

 本日の新聞に、朝鮮学校の無償化問題について、鳩山首相が、”できるだけ客観的な基準を設けて、認めてゆきたい”と発言したと報じられていました(本日付産経新聞朝刊)。この発言、本末転倒なのではないかと思うのです。

 何故ならば、朝鮮学校の方を変えるのではなく、無償化対象を認定する基準の方を変えると言っているからです。この発言記事を読んで脳裏を横切ったのは、バンクーバー・オリンピックのフィギュア・スケートの採点問題です。フィギュア・スケートの採点も、特定の韓国選手が有利なように、採点基準を恣意的に変更したことが非難の的となりました。つまり、採点や評価は、審査する側のさじ加減で、いくらでも操作できるということになるのです。基準の方を変える方法は、基準の公平性を歪める主観的な行為なのですが、信じられないことに、首相は、できるだけ客観的な基準を設けると述べているのです。首相の言う”客観的”な基準は、首相の個人的な主観に他ならないにもかかわらず・・・。

 大阪府橋下知事は、無償化の対象とするに際して、金親子の写真を掲げることを止めるように要求したと伝えられていますが、国民の大半が納得する客観的な基準とは、我が国の憲法と法秩序を尊重し、自由、民主主義、個人の基本権の尊重、法の支配…を尊び、居住国に対する敵愾心を煽るような教育内容が含まれないことなのではないでしょうか。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
<A HREF="https://blog.with2.net/link.php?626231">人気ブログランキングへ</A>