時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

はやぶさは再び日本を救うのか

 菅首相は、原発増設の計画を白紙化する方針を示した、というニュースが伝えられています。この問題、代替エネルギー原発の安全性の向上、さらには、経済・産業や国民生活への影響を考慮した幅広い議論を要しますので、早急な判断が必ずしも適切、というわけではなさそうです(充分な議論なき判断には疑問・・・)。

 ところで、本日、「日本の今後の原子力政策」と題するトラックバックとしていただきました(トラックバック欄をご参照ください)。この記事を拝読し、現在、核融合発電という技術の開発に向けて研究がなされていることを知りました。原子力のように核分裂による発熱でタービンを回すのではなく、直接に電気を生み出す技術であり、安全な上に、放射能汚染の除去にも応用できるそうです。代替エネルギー技術となるには、まだまだ年月がかかるようですが、今後の原発の議論はどうあれ、将来を見据えた研究は大事なことです。ただし、核融合発電に必要なヘリウム3は、太陽風には含まれているものの、地球上にほとんどないという難点があるそうです。月の表面には蓄積したヘリウム3が大量に存在しているらしく、採取できる技術があれば、核融合発電の実現に一歩近づくことができます。

 そこで、宇宙からヘリウム3を持ち帰る、というミッションを考えた場合、はやぶさの実績は、新たなエネルギー技術の実現に道を開くことになるかもしれません。無人で惑星に到達し、表面の物質をカプセルに入れ(爆破と採取が成功していれば、大量に持ち帰れたはず・・・)、正確に地球に持ち帰ってきたのですから(発電にどの程度のヘリウム3が必要かは分かりませんが・・・)。はやぶさは、再び、日本国、延いては人類を救うかもしれないのです。

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