時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

環境

福島第1原発事故―先手で迅速な放射能汚染の除去を

福島原発事故による放射能漏れは、周辺の土壌や海水の汚染が懸念されており、農業や漁業へのマイナス影響も少なくありません。政府は、事故対策と同時並行して、放射能汚染の除去にも、至急、取り掛かるべきと思うのです。 土壌汚染については、セシウム137…

国会の承認なき温暖化ガス削減目標の国連登録

先日、民主党政権は、国連に、条件付きながらも温暖化ガス25%の削減目標を登録した報じられていますが、この登録には、本来、国会の承認が必要なのではないでしょうか。 憲法第73条には、首相の権能として条約締結権を挙げていますが、事前、または、事…

政府のエコ対策は未来都市の先取り

政府は、温室効果ガスの15%削減案とともに、太陽光発電の20倍計画、電気自動車の普及、および、省エネ住宅の促進などに対する補助金の付与などをエコ対策として掲げているようです。しかしながら、これらの政策には、いささか疑問な点があるのです。 と…

”家庭の太陽光発電”買い取り構想は考えもの

不況下での新たな成長分野として環境分野が注目されており、政府も、太陽電池設備を購入した一般家庭から、余剰の電力を高値で買い取る仕組みを検討していると言います。しかしながら、この制度には、充分に考慮すべき難点があると思うのです。 第一に、太陽…

地球温暖化説は現代の天動説?

本日の新聞報道によりますと、地球の気候は、IPCCの予測に反して寒冷化に向かっているそうです(本日付日経新聞朝刊)。 昨年開かれた国連のCOP4でも、地球温暖化の原因は二酸化炭素の排出増加で間違いなし、と結論付けたはずです。いわば、国連お墨付きの…

環境税でさらに景気後退?

ニュースによりますと、環境相から、増税の代わりに環境税の導入したいとの発言があったと言います。しかしながら、今年に至って、温暖化現象の変化がしばしば指摘されるようになり、また、金融危機から景気後退が懸念されている中で、CO2の排出量に比例す…

地球温暖化は本当なのか

関東地方に住んでいますと、毎日、涼しいを通り越して、寒いと感じるぐらいの天候が続いています。今年は例年になく、8月下旬という早い時期に秋の訪れをむかえ、夏は既に遠くへ過ぎ去ってしまったかのようです。もちろん、この天候は、関東地方、あるいは…

”温暖化”棚上げ方式の提案

温暖化ガスの削減問題については、地球の温暖化や異常気象の原因は本当に二酸化炭素なのか、という払拭しがたい疑いがもたれています。二酸化炭素犯人説は有力な説ではあるのですが、これまでのところ、科学的な確証は示されていないのです。そこで、原因の…

温暖化ガスを削減せよ、たとえ産業が滅びるとも?

”正義をなさしめよ、たとえ世界が滅びるとも”という有名なフレーズがあります。最近、ガソリンの暫定税率の問題について、地球環境保護を盾に廃止反対が主張されているのを耳にし、つい、このフレーズが頭に浮かんでしまいました。 反対の主張は、ガソリンの…

京都議定書方式が日本国を苦しめる理由

京都議定書方式が必ずしもフェアではないことは、環境派の方々にとりましては、取るに足りないことなのかもしれません。しかしながら、どう見ましても、この方式が、日本国を苦しめることは否定しがたい事実なのです。 第一に、日本国は、アジアで唯一、排出…

環境技術はビジネス化を

福田首相は、「アジア経済環境共同体構想」を打ち出し、日本国の環境技術をアジアの発展に生かす方針を示したと言います(本日日経朝刊)。この構想の具体的な姿は描かれていませんので、何とも言いようがないのですが、ここでは、日本国は、環境技術を無償…

ちぐはぐな原油高対策と環境税構想

昨今の急激な原油高を受けて、政府は、今月11日に灯油代の補助を柱とした原油高対策の基本方針をまとめました。その一方で、税の上乗せにより灯油やガソリン価格を人為的に上げることによって、消費量=温暖化ガス排出量を減らそうとする環境税構想もあり…

排出権取引や環境税は考えもの

近年、環境政策の手法として、排出権取引や環境税といった方法が、市場のメカニズムを取り入れた新たな手法として脚光を浴びてきました。しかしながら、よくよく考えてみますと、地球温暖化ガスの排出量を減らすという目的には、実は、旧来型のストレートな…