時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

環境税でさらに景気後退?

 ニュースによりますと、環境相から、増税の代わりに環境税の導入したいとの発言があったと言います。しかしながら、今年に至って、温暖化現象の変化がしばしば指摘されるようになり、また、金融危機から景気後退が懸念されている中で、CO2の排出量に比例する環境税を導入するとしますと、さらに景気を悪化させる要因となるのではないか、と思うのです。

 そもそも、地球温暖化について、一時の騒ぎが収まったかの感があるのも、地球の寒冷化が観察されているからです。日本国の場合も例外ではなく、今年の夏は早くに去り、過ごしやすい日が続きました。温暖化現象には、太陽の活動、地下マグマの活動、エルニーニョ現象、森林の伐採と砂漠化、フロンやメタンの影響など、CO2以外にも原因があり、CO2の排出を抑えたとしても、温暖化を抑えることができるのか、実際のところは未知数なのです。このため、環境税の導入により、産業の活動を抑制しますと、景気が悪化するのみとなる可能性もあります。

 さらに、金融不安が続く状況にあって、さらに排出権取引市場に逃避的な資金が流れ込むとしますと、排出権の価格が上昇し、ここでもバブルを起こすかもしれません。地球温暖化については、もう暫く様子を注意深く観察し、政策を決定するのは、その後でもよいのではないか、と思うのです。もちろん、この案には、”それでは間に合わない”という、強力な反論が返ってきそうなのですが・・・。

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