時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

「沖縄はゆすりの名人」―謝罪を求めるより説明と反論を

 先日の米国務省日本部長のメア氏の発言には、「沖縄はゆすりの名人」というくだりがあったそうです。沖縄県民の方々は、この発言に相当に立腹しているようです。

 ある行動や発言をした場合、自らの意図とは違った動機で動いていると誤解されても仕方がないことがあります。沖縄については、同じ日本国民の中でも、疑問がないわけではありません。例えば、基地建設後に移住してきた人々が騒音を訴えるとか、莫大な借地料が地主に支払われているとか、基地反対には県外からの応援組が多いとか、様々な優遇政策があるとか・・・。しかしながら、日本国民の多くは、沖縄県民の重い基地負担を思えばこそ、優遇は当然として受け止めてきたのです。もちろん、その過程には、沖縄への利益誘導のためのバーゲニングがあったことは、確かなのでしょう(これは、沖縄だけではなく、負担を受け入れる全ての地方に見られる現象である・・・)。

 沖縄の県民は、感情的に怒りを爆発させるよりも、アメリカ政府が、そのように評価した理由を客観的に分析すべきですし、アメリカ政府の見解に誤りがあれば、丁寧に説明して誤解を解くべきと思うのです。言論には言論で応えるほうが、両国関係にとってプラスなのではないでしょうか。

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