時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

普天間基地問題―中国リスクを無視する民主党政権

 国際社会にあっては、X国がY国を仮想敵国と想定している場合、Y国がX国を友好国と認定し、安全保障上のリスクはないと見なすことはあり得ないことです。しかしながら、我が国の政府は、このシチュエーションがあり得ないことにさえ気づいていないようなのです。

 残念なことですが、中国のミサイルの照準は、首都東京を含めた我が国の大都市に合わせてあるそうです。中国は、核兵器保有国ですので、当然に、ミサイルには核爆弾の搭載が可能です。この事実ひとつをとりましても、中国が、我が国を仮想敵国として想定していることには、疑う余地がないことです。近年における沖縄近海での中国艦隊の活動の活発化は、中国側の攻撃性の現れでもあります。

 にもかかわらず、民主党政権は、中国は、あたかも友好国であるかのごとく、国民にそのリスクを知らせようとはしません。中国リスクを無視したことが、普天間基地問題を抉れさせた最大の原因なのではないでしょうか。このリスクを正直に説明すれば、沖縄県民の方々の反応もまた違ったものになったかもしれないと思うのです。

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