時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

今こそ政党改革を

 今月23日に実施されました自民党総裁選挙は、派閥政治の弊害を露見したことにおいて、今後の日本政治に大きな課題を残すことになりました。何故ならば、国会議員は、自己の判断によって総裁を選ぶことができないことが、国民の前に明らかになってしまったからです。もちろん、派閥の意向に反して麻生氏に投票した方々もおりましたが、それは、”造反”というただならぬ呼び方をされたのです。

 本来、国会議員は、それぞれが、各自の選挙区において選出されてくるのですから、何にもまして、国民の代表であらねばなりません。それが、派閥という”党内党”があるゆえに、国民の代表よりも派閥の一員という立場が優先されてしまうのです。日本国の民主主義を考えました場合、これが、このままでよいはずはありません。

 国会議員同士が、それぞれ国民の代表として対等の立場に立ち、さまざまな政策について自由に議論を交わすことができる環境を整えてこそ、国民の期待に応えられるような活力ある政党となり得るように思うのです。政治改革の第一歩は、政党改革にあるのかもしれません。