時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

災害

再利用可能な仮設住宅の導入を

東日本大震災に際しては、5万戸ほどの仮設住宅が建設されました。今般の熊本地震に際しても、公営住宅への入居の他に、必要戸数に合わせて仮設住宅が設置される予定なそうです。 住宅を喪失された方々については、仮に、賃貸住宅や集合住宅などに空きがある…

住宅喪失問題-防ぐべきは”災害難民”化という事態

中東のシリアでは、内戦による破壊により住む場所を失い、多くの住民が難民となってヨーロッパに大量に流入する事態が発生しております。実のところ、東日本大震災や熊本地震の被害状況からも明らかなように、日本国もまた、別の原因、即ち、大規模災害によ…

熊本地震からの教訓-広域災害時協力体制の構築を

これまで、九州では、巨大地震の発生が観測されてこなかったことから、災害への備えが十分ではなかったとする指摘があります。今般の熊本地震は、九州であれ、日本列島は災害という宿命から逃れられないことを、改めて実感させられることとなったのです。 自…

災害対応-舛添知事で大丈夫?

断続的な地震発生を特徴とした熊本地震では、建物倒壊のリスクから、多くの住民の方々が、避難所で過ごさざるを得ない状況となりました。昨日頃から、ようやく規模の大きな地震が減少し、帰宅される方も増えているようです。このまま収束に向かうことを願う…

避難所の工夫-屏風の発想

熊本地震では、避難所での生活を余儀なくされている方々が、数万人にも上ると報じられております。早期の地震活動の沈静化が望まれるところですが、避難生活が長引きますと、精神的な疲労による健康被害も予測されます。 テレビ等の映像を見ますと、避難所で…

熊本城修復を復興のシンボルに

気象庁によりますと、熊本地震は、未だに収まる気配が見えないそうです。今夜からは大雨も予報されており、被災地での被害拡大が心配されるところです。 地震の被害は文化財にも及んでおり、日本三大名城の一つとして優美な姿を誇っていた熊本城も、修復に最…

熊本地震-被災者の方にも物資配布を手伝ってもらっては

今月14日から発生している熊本地震の特徴は、震源地が活断層に沿って移動するために、収束時期をなかなか掴めないところにあります。とりわけ、最初に震度7を記録した地震の後に、本震とされるマグニチュード7.3の地震が発生し、安心して自宅に戻った方々が…

熊本地震-頼りになるのは自衛隊

日本国憲法制定以来、自衛隊は、肩身の狭い思いをさせられてきました。憲法第9条を盾に自衛隊の存在自体を否定する左派勢力によって、激しいバッシングを受けてきたからです。 この否定的な態度の結果が、村山政権下で発生した阪神淡路大震災において、自衛…

感動的な自衛隊の救出活動

古来、日本国は、度々水害に見舞われてきたとはいえ、昨日から本日にかけて関東から東北地方を襲った激しい雨は、各地の河川の氾濫を招き、洪水の恐ろしさをあらためて見せつけることとなりました。被害に遭われた方々には、心よりお見舞い申し上げますとと…

福島の甲状腺がん問題-菅内閣の責任では

福島第一原発の事故の影響として、最近、福島県の子供達の間で甲状腺がんが増加傾向にあるとする指摘があるようです。真偽については諸説があり、未確認情報でもありますが、仮に、放射性物質によるものであるとすれば、その責任は、菅内閣の怠慢にあったの…

東日本大震災の記憶-民守しなかった民主党政権

二年前の本日2時46分、東北地方を襲った大地震と大津波は、多くの無辜の人々を、無情にも連れ去ってしまいました。二度と会えない遠いところに…。 当時を思い起こしますに、震災対応の民主党政権の不甲斐なさに、憤りを感じていた国民も少なくなかったはず…

東日本大震災から1年―”新しい日本”のパラドクス

本日、東日本大震災から丁度1年目の日を迎えました。政府主催の追悼式典のみならず、各地で慰霊のための行事が催されているそうです。尊い命を失い、犠牲となられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。 ところで、大震災から1年を迎えるに当たって、…

残念な被災地の子どもたちの要望

昨日、ニュースを見ておりましたところ、被災地の子どもたちが大臣室を訪問して懇談すると企画が報じられていました。この映像で驚いたことは、子どもたちの一人が、学校の校庭に建設されている仮設住宅を撤去してほしい、と要請したことです。 この要望、我…

外国人1万人無償招待計画は観光庁の”やらせ”

本日の朝方、ネットのニュースで、日本国の観光庁が、震災で減少した外国人観光客をもとに戻すために、無償で1万人の外国人を日本国に招く計画を策定したと報じられていました。この計画、国家ぐるみの”やらせ”ではないかと思うのです。 外国人無償招待計画…

牛肉のセシウム汚染問題―全頭出荷停止は過剰規制では

政府は、セシウムに汚染された牛が一頭でも見つかった場合、その都道府県全域の牛の出荷を停止する方針で臨むようです。しかしながら、この方法、過剰規制ではないかと思うのです。 放射性物質は、体内で摂取されると、ある部位に蓄積しやすい傾向があるそう…

辞めない菅首相と松本復興相

本日のブログの掲示板は、松本復興大臣の暴言の記事で埋め尽くされているようです。報じられる内容を読みますと、確かに唖然とするばかりです。 さらに唖然とさせられるのは、菅首相と同じく、あくまでも大臣の椅子に居座ろうとしていることです。政府と被災…

見返りの提供は震災支援を台無しにする

昨日ぐらいから、ネット上に、国土交通相が、東日本大震災において韓国から支援を受けたことの見返りとして、仮設住宅の資材を大量に韓国に発注するという情報が流されています。もし、これが事実であるとしますと、善意を前提とした災害支援の意義さえ、台…

震災孤児の支援を優先しては

昨日、文部科学省は、東日本大震災で、学校の管理下にあったお子さんを亡くされた遺族の方々に対して、災害共済給付制から一人当たり500万円の特別弔慰金を支給する方針を決定したそうです。遺族の方々の深い悲しみは誰もが理解するところなのですが、財…

復興・賠償・税収減の三重苦―財政破綻への道か

昨日、海江田経済産業相は、浜岡原発の停止要請に関連して、中部電力への政府による金融支援を表明していました。東電もまた、福島第1原発の賠償問題で、政府に支援を求めたそうです。東北地方の復興費や社会保障費に加えて、政府の支出は雪だるま式に膨ら…

何故、放射線量の影響が分からないのか

21世紀に入り、目覚ましい科学技術の進歩により、人類は、宇宙のあらゆる現象を解明しつつあります。しかしながら、人類がその存在を知ってから半世紀を過ぎているにも拘わらず、放射線量の人体に与える影響については、学者の意見は一致していません。 昨…

ボランティア担当大臣は何も仕事をしていないのでは

本日の新聞記事に、東日本大震災での被災地でのボランティア活動が、現地での受入体制の問題から、制限せざるを得ない状況に至っているとの記事が掲載されていました。 菅内閣では、震災の発生後即座にボランティア担当大臣を新設し、初期段階からボランティ…

被災地住民の声が届く開かれた復興構想会議を

昨日、政府は、復興構想会議の議長として、防衛大学校校長の五百旗頭氏を任命する意向を固めたそうです。五百旗頭氏の他にも、被災地の県知事や有識者の方々が、この会議のメンバーに選任されるようですが、この方式では、被災地の住民の声が届かないのでは…

政府の政策は安全対策ではなく安心対策

東日本大震災の発生以来、政府の安全対策の基本に、”安全対策をしないことが安心を与える”という本末転倒の方針があるように思えるのです。本日の新聞記事にも、作業員の方々の心理的な負担を考慮して、造血幹細胞の採取を原子力安全委員会が見送ったとする…

被災地の事業再開に積極的な金融支援を

連日、被災地の様子がテレビの画面を通して報じられていますが、多くの方々が、工場、事務所、漁船、養殖施設、店舗、運送トラック…といった生計の基盤の一切を失い、事業再開のめどが立たず、途方に暮れているようです。各方面からの義援金や支援金だけでは…