時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

見返りの提供は震災支援を台無しにする

 昨日ぐらいから、ネット上に、国土交通相が、東日本大震災において韓国から支援を受けたことの見返りとして、仮設住宅の資材を大量に韓国に発注するという情報が流されています。もし、これが事実であるとしますと、善意を前提とした災害支援の意義さえ、台無しにしかねない、大問題であると思うのです。

 外国に対する災害支援や救援とは、見返りを求めないからこそ、友好的な行為として尊敬され、そうして、被災国の国民は、支援国に対してありがたいと感謝するものです。伝えられるように、我が国の政府が、外国の支援に対して見返りを与えるとする前例をつくりますと、以後、全ての支援は、見返りという取引の材料となりかねなません。特に、韓国の支援が、飛びぬけて大規模であったわけでもなく、にも拘らず、こうした特別の恩恵を与えるとしますと、他の諸国からの不満も高まります。しかも、公開入札もせず、韓国企業に発注するとなりますと(輸送費を含めので低コストでもない・・・)、同業者や国民から、訴えられてもおかしくありません。国内では、仮設住宅用の資材が在庫で積み上がっているという情報もあるのですから。

 この報道は、韓国のテレビ局を発信源としているようですが、事実であることが確認されますと、国民の多くは、民主党政権に対して、憤慨するはずです。この情報が、事実でないことを祈るばかりです。

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